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12-2.会議①:紹介①

私達は幹部エリアの一室を会議室として、

幹部会議を開いていた。



メンバーは、

私、ノアちゃん、セレネ、

グリア、爺さん、ギルド長さん、

元ルスケア領主、

管理者の代表として、

グリアの補助となった女性のマーヤさん、

地下の町代表の男性のダーナさん、

特別ゲストとして、

私達の町のギルド長&エイミー

の以上だ。



第一回、

地下の町改め、プラナ運営会議が開催される事になった。


プラナとはこの町の名前だ。

町の人々は知らなかったが、

管理者達はそう呼んでいた。


まあ、他の町と関わる手段が無いのに名前なんか興味ないよね。



「最初にそれぞれの紹介と今後の主な役割を説明していくわ」


「まずは議長の私。

Sランク冒険者、アルカよ。

主にピレウス支部で活動しているわ」


「私は今回の騒動の原因に関わっているの。

事態の収拾の為にこの町を占領しました。

無関係の町の人達には迷惑をかけるけど、

どうか力を貸して下さい」


私は町の代表者であるダーナさんに頭を下げる。



「話は伺っております。

にわかには信じ難い事ばかりですが、

我らが始祖に連なる方を連れてきて頂いた恩もあります。

それにどういうわけか管理者となったマーヤもあなたを信じているようです。

ならばひとまず、我々もあなたを信じさせていただきます」


「ただ、そうなりますと、

パタラ様の行いも事実となるのでしょう。

こちらは正直な所、信じることができないのです。

あの方は我々にとっては良き指導者でした。

本当に町一つを滅ぼそうとするなどという恐ろしい事をしたのでしょうか」



「それは事実です。

少なくとも知ってはいたはずです。

彼は私に恨みを抱いていました。

そして、町へ攻め込んだ際に用いられた技術を彼も使用しました」



「そうですか・・・

わかりました。

今後の状況を見てそこは判断すると約束します。

少なくとも今すぐには貴方方へ敵対する者が出ないように致します」


「それと、あなたはここに集まった者達の代表なのでしょう?

ならば私達に対して丁重な態度を取る必要はありません。

指導者の代わりをしてくれるつもりならば、

どうかそのように」



「・・・わかったわ。

けれど指導者になるつもりはないの。

騒動に関わった者としての責任は果たすけど、

それはあくまで一時的によ。

事態が落ち着けば然るべき相手に託す事にするわ」



「承知致しました」



「それじゃあ、次にこの子達。

獣人の子がノアちゃん。私の相棒よ」


「ノアです。

公私ともにアルカの相棒をしています」


「ノアちゃん!?」


「アルカお前・・・

遂にやっちまったのか・・・

見損なったぞ!」


ギルド長は心底軽蔑したという視線を向けてくる。



「やってないわよ!

そういう意味じゃないわ!冤罪よ!」


「ごほん。

ノアちゃんは私の大切な娘よ。

冒険者としても一緒に活動しているわ。

そういう意味だから!変な意味じゃないからね!」


私は全員に念押しする。

まだ手なんか出して無いやい!


何人かやっぱりって視線向けてくるけど無視だ無視。

やっぱり後で憶えてなさいよ!

仕事倍にしてやるわ!



「それで、もう一人の私の愛娘がセレネ。

教会の聖女でもあり、

実質的な指導者でもあるわ。

その経験はここでも役立つと思うの。

今回は忙しい中私達を助けに来てくれたわ。

もしかしたら最後まではいられないかもしれないけど宜しくね」


「セレネです。

アルカの為なら何でも出来ます!」


「セレネ後でちょっと話があるわ」


「何で私だけ!?

ノアも似たような事したじゃない!」


「もちろんノアちゃんも後でお説教よ。

今は大変な時なんだから何時までもふざけていてはダメよ」


「「ごめんなさい」」



「私と娘たちは暫定の指導者兼、主な戦闘要員よ。

娘達も並のSランク冒険者より遥かに強いから安心して」


「とはいえ、この町は冒険者に馴染みがないわね。

この町の二人にも想像できそうなのだと・・・

この地下を出た地上でも自由に生きられるくらい強いわ。

実際、今私達はこの町の外の森に住んでいるの」


「それと、後はいろいろ動き回って足りない所を補っていくわね」



「ダーナさんどうぞ」


私は挙手したダーナさんに発言を促す。



「戦闘要員という事はこれから戦いが始まる事を想定しているのでしょうか」


「そのとおりよ。

場合によってはこの町よりずっと大きな国と戦争になるわ」


「そんな・・・」


「安心してとは言えないけど、

私達もそうさせない為に精一杯頑張るわ」


「けれど、事態はそれ程に深刻なの。

改めて町の人々にも説明会はするつもりよ。

その為にもダーナさんには今日聞いた事をどうか受け止めて欲しい」


「・・・わかりました。

まずは話を伺いましょう」


「ありがとう」




「次が、グリア、えーと、元?教授よ

今はセレネの参謀役で、教会に所属しているわ。

専門は魔術の研究者なんだけど、

それ以外もとっても優秀よ。

頭脳面では誰よりも頼りになるわ。

セレネと二人だけで、

しかも一年足らずで教会を掌握した実績もあるの」


「弱点は片付けや一般的な生活が抜け落ちる事よ。

皆も注意してあげてね」


「余計なことを言うもんじゃない!」


「はいはい。

グリアの役目は町の状況の整理、運営補助と、

対外的な力の構築よ。

えーと、この町の折衝力を高めてもらうわ」


「はい、ノアちゃん」


「折衝力ってなんですか?」


「利害関係が一致していない相手、

つまりこの国を狙ってくる奴らね。

それらと渡り合うための力の事よ。

単純な武力だけじゃなくて言葉や経済の駆け引きも含めてね」


「わかりました」



「はい、じゃあ、次が・・・」


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