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11-20.顛末

私はノアちゃんと一緒に地下の町に戻ってきた。



結構長いこと待たせてしまったようだ。

ギルドの人達の頼みを聞いて転移門を開く。


ギルドの人達は次々に資料を運び込んでいく。

ギルドでも別働隊が働いているのだろう。




「管理者達は全員開放しても良いんじゃないか?

あの様子なら問題になる事もないだろう」


ギルド長さんは近づいてくるなりそう言った。

なに?どうしたの?

忙しさのあまりおかしくなったの?

流石にそれは油断し過ぎじゃない?


彼らからしたら、

私達はいきなり来た侵略者よ?

諸手で受け入れるはず無いじゃない。


そんな事を思わず言ってしまった。



「何もかもお前が原因だろうが!

何だ奴らは!洗脳でもしたのか!

どう考えてもおかしいんだ!

何で奴らは~」


延々と捲し立てるギルド長さん。

私が原因でキレているらしい。


しらんがな・・・



まあ、良いかついでに兵士達も呼んでしまおう。

私も大概おかしくなってる気はする。



「預けた人達って全員開放しても大丈夫そう?

ダメそうな人がいたら人数教えてくれる?」


「は!三名程!不信心者がおります!

生奴らめは責任持って!」

「良いから!何もしなくて良いから!」


「じゃあ、その三人の見張りとして五人程残って。

それであと十五だったかしら?

その人達はここ潜って出てきてくれる?

あと領主さんもね」



「「「「「御意!」」」」」


御意って神に使う言葉じゃなくない?

まあ、そもそも神様に了解って返す場面自体想像できんけど。


なんで私はナチュラルに自分の事神様扱いしてるの?

私まで洗脳されてきた?



ルスケア領一行と管理者達の内、

計二十数名が無人島から開放された。



「そこのギルド長さんに従って仕事をしてくれる?

ギルド長さん。この人がリーダーだから後宜しく!」


私はギルド長さんがあっけに取られている隙に、

その場を転移で離脱した。




後で送りに行くときに叱られるだろうけど、

少し頭を冷やしてもらってからの方が良いだろう。

さっきの調子で捲し立てられたらたまらない。



彼らを無人島から引っ張り出しちゃったから、

食料の配給はしないとマズイだろう。

ノアちゃんに相談して炊き出しでもしよう。



私は町に戻ってきた。

ノアちゃんはこっちでさっきの続きをしてくれているはずだ。


もう今日はあまり時間もないけど、

もう少し頑張るとしよう。



あと、今日やることは町の調査と、

ギルド長さんの送還。

ルスケア領一行の炊き出し。

申し訳ないけど、寝床は島に戻ってもらおう。

代わりに必要な物を聞いておくか。


あと、管理者の交換もしなきゃ。

今ギルドにいる人はこっちに戻して、

残りの三人をギルドに送る事にしよう。

ルスケア領一行にすら染められなかった人達だ。

さぞ手応えがある事だろう。

丁度ギルド長さんもストレス溜まってそうだし尋問が捗りそう。



あとはグリアと爺さんの様子も見ておこう。

必要なものでもあるかもしれないし。



この地を守るため、

体勢を整えるためやることは山積みだ。

近い内にどこかしらの国が口出ししてくるかもしれない。

そのうち手も出してくる事だろう。



転移装置の先を早めに抑えておくべきだ。

敵が攻め込む為に既に抑えられているかもしれないくらいだ。


かといって、流石に私が乗り込むわけにはいかない。

相手は表向き清廉潔白な商会なのだから。


いきなり冒険者が倉庫を占領したなんて申開きのしようがないだろう。

かといってギルド本部の人員を待っていたら間に合わないだろうしな・・・


どうしよう。

これもグリアに意見を聞いておこうか。


というかギルド長さんも含めて一旦主要メンバー全員で整理するべきだ。



なんだかんだ、私も抜けられないんだろうな・・・



ノアちゃんとセレネの事も考えなきゃいけないのに・・・


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