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11-19.続々・家族会議x

私達はノアちゃんの入れたお茶を飲んで一息つく。



「これは雑談なのだけど、

二人が大人になったら私はおばさんよ?

私達は十も年が離れているのよ?

その事もわかってるの?」


「アルカこそまだそんな事を言うんですか?」


「私達がそんな事を気にするとでも思うの?」


「・・・そう。

いっそ不老の魔術でも作ってみようかしら」


「「それ(です)よ!」」


「!?・・・何が?」


「不老不死の方法を探しましょう!

エルフやドワーフだっているんです。

きっとそれくらい見つかります!」


「そうすればアルカと永遠に一緒にいられるわ!

アルカに先立たれるなんて耐えられないもの!」


「それにアルカは幼い子どもが好きなんですから。

私達が不老不死になれば完璧です!」


「教会の総力を上げて必ず探し出すわ!」


「エルフの国にも聞きに行きましょう!

ルネルさん達なら何か知ってるかもしれません!」




愛が!重い!!!

なんかこの子達ヤバいこと言い始めたんだけど!

いや、言い始めたのは私かもだけど!


セレネ!教会をそんな事に使わないで!

絶対別の問題に繋がるやつよ!

というかラスボスの思考よ!


ノアちゃん!ルネルはダメよ!

そんな事聞いたらその場で半殺しにされるわ!

あんな裏ボス引っ張り出したらお終いよ!

あとしれっと私の秘密をセレネの前で暴露しないで!

まだそれだけは隠してるんだから!



「「え~!良い考えだと思ったのに!」」


私はなんとか引き止めた。




「それで、話し合いの続きですが、

パスの件は女神に聞くくらいしか無いのでは?」


「そうね。ルネルさんも知らないような事を

他の誰が知っているとも思えないものね」


「女神を引きずり出すのだってそれ以上に難しいんじゃないの?

最初からパスの事をどうにかしたほうが良いんじゃない?」


「「・・・」」


「女神を引きずり出す算段はあるわ」


「セレネ?良いのですか?」


「うん。もうこの際だから」


「?」


「女神を呼ぶには女神の力を取り戻す必要があるの。

だから、女神ニクスの信仰を取り戻せば良いのよ」


「そんなの何年かかるか・・・」


「そうね。けど私は諦めない。

絶対に女神ニクスをアルカの前に引きずり出してみせる!」


「何で私?」


「アルカに謝らせるためよ。

無理やり転移させて苦しめたのだもの。

可能なら家族の元に帰してあげたい。

もちろんその時は私達もついていくけどね」


「・・・セレネ。

それで教会に行くなんて・・・」


「他にも沢山理由はあるから」


「全部アルカの為ですけどね」


「ノア!?」


「セレネ・・・ありがとう」


「アルカ泣かないで!

私がやりたくてやってるだけだから!」


「うん・・・でもね。

家族の元には帰らないわ。

もう私には二人がいるんだから十分よ」


「そう・・・わかった。

アルカがそう言うなら・・・

でも本当はまだ会いたいのでしょう?」


「そうだけどね。

同じくらい怖いの。

もう私の事わからないんじゃないかって。

だから会わないわ」


「「アルカ・・・」」


「大丈夫よ二人共。

それ以上に二人が私を幸せにしてくれるもの」


「「任せて!」」


「ともかく、女神を呼び出すのに必要な信仰は頑張って集めているから。

もう暫く待っていてくれる?」


「ありがとうセレネ。

私達も他に出来る事が無いか探してみるから」


「この地の件が終わったら、

次の旅はそれで決まりですね!」


「そうね。早く見つけたいものね」


「別に見つからなくてもアルカが諦めてくれても良いんですけどね・・・」


「ノア。往生際が悪いわ。

今一致団結した所なのだから、

そんな事を言わなくていいの。

そんなのは心の中に秘めてこっそり仕向けるのよ」


「セレネ?

あまり変な事を考えてはダメよ?

おいたをしたら叱りに行くからね?」


「ごめんなさい・・・」


「さあ、一先ずこれで話し合いは終わりです。

そろそろ町に戻らないとギルドの人も困っているかもしれませんよ?」


「そうね。

二人共改めてこれからもよろしくね。

少し申し訳ないけど当面は今までと変わらずにいきましょう」


「「はい!」」








「ところで、アルカは忘れているようだけど、

もう一つの事もしっかり考えておいてね?」


「何のこと?」


「私達はアルカの一番になりたいの。

二人共じゃないわ。どちらかがよ。

二番になったってアルカの側を離れるわけじゃないわ。

それに結局は同じ扱いをしてもらう。

けれど、それでも最初はどちらかを選んで欲しいの」


「・・・無理よ」


「それでもです。

私達は諦めませんから」


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