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11-12.セクハラ

「「アルカ!!」」



二人の猛攻に耐えられず、

私はテント内に転移した。


体を拭いて服を着ている途中で、

ノアちゃんとセレネが駆け込んできた。


素っ裸で・・・



「二人共!!なんて格好してるの!?

ちゃんと服を着なさい!」



私は慌てて二人を拭いて服を着せていく。


ってなんで自分でやらないのよ!?

なんか思わず全部やっちゃったけど!


何故か二人はされるがままだった。



落ち着いて、改めて謝ってきた二人。



「大丈夫。くすぐったかっただけだから。

そんなに不安にならなくて大丈夫よ。」


「「嫌いにならないで・・・」」



さっきのノアちゃんとセレネのやり取りがトラウマになっているのだろうか。


突然逃げ出したのは迂闊だったかもしれない。



「そんなわけ無いでしょ!

ちょっとイタズラされたくらいで嫌いになんてならないわ!」


「突然逃げ出してゴメンね。

ビックリさせちゃったよね」



「「アルカ~!」」



「ほら、片付けてもう寝ましょう?

ところでリヴィは?まだお風呂?」



「「あ・・・」」


私は露天風呂に転移する。

今度は二人も一緒だ。


リヴィは呑気に湯船に浮かんでいた。

あなたねぇ・・・


もう今さら私達の生活圏に近づく魔物もいないでしょうけど、

この辺りの魔物はリヴィよりずっと強いのに。

いくらなんでも野生の勘が鈍すぎないかしら。

むしろ鋭いから安心しきっているの?


まあ、ここも結界の範囲だから近づける魔物もいないのだけど。



私達がバタバタやってても何も気にしていない。

呑気なもんだ。


私達は脱いだ服とリヴィを回収してテントに戻る。



昨日と同じように布団に入って、

暫く三人で仲良く笑い合う。


もう二人共大丈夫そうだ。

元気になってくれて良かった。



「ノアちゃん。

何でさっきあんな事があったのにまたお腹触ってるの?」


気に入っちゃったの?

猫的なやつ?

あれ?犬だけだっけ?

でもどっちにしても逆よね・・・




「・・・ダメ?」


「もう良いけど、くすぐったくしないでね?」


「ノアずるい!私も!」


「ダメです!二人で触ってたらアルカがくすぐったいです!」


「横暴!!」


「ほら、もう寝ましょう。

明日もいっぱいやることがあるんだから」


「じゃあ、わたしはこっち!」


セレネはそう言って、

私の胸に手を伸ばす。



赤ちゃんなの?

二人共幼児退行しちゃったの?


もう今日だけ我慢しよう。

きっとなんかメンタル的なやつなんだろう。


諦めて二人にセクハラされながら眠りについた。









「アルカ?

もう寝ちゃったの?」


「みたいですね」


「私達ももう寝ましょうか」


「セレネはそう思ってないようですよ?」


「言葉にするのは禁止じゃなかったの?」


「今は私達だけですから」


「そうね」


「で?私を先に眠らせて何をする気ですか?」


「・・・ノアにはまだ早いわ」


「本当に何をする気ですか!?」


「しー!アルカが起きちゃう!」


「ぐっ・・・」


「このパスっていうのは思っていたより困ったものね」


「セレネは私と繋がっているのが嫌なんですか?」


「わかっててそんな事聞かないで」


「そうですね」


「まさかノアがこんなに早く成長しちゃうとは思わなかった。

私のせいよね?」


「・・・そうですね。

セレネのお陰です」


「ぐぬぬ・・・」


「セレネが意外とズルいのも知れました」


「ひどい!そんな言い方しなくても良いじゃない!」


「事実です。それにセレネが油断しているからこうなったんじゃないですか」


「仕方がないじゃない。アルカは私達を家族としか思ってないんだもの」


「・・・どうしましょう」


「いっそ休戦する?

二人がかりなら・・・」


「・・・まあ、どの道結果は変わらないですしね」


「でも譲れないんでしょ?」


「そうですね」


「じゃあ、やっぱりこのままね」


「アルカが心配してますよ?」


「そうなのよね・・・

やっぱり気が進まない」


「私もです」


「「けど・・・それでも」」

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