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11-3.仲直り?

私はノアちゃんとお昼の準備を進めていく。


起きた時間が遅いので、

あまり手のかかるものは作れないけど、

ただでさえノアちゃんの手際は良いのだ。

二人がかりであっという間に準備が完了する。



遅い昼ご飯を済ませて、

今後の事を相談する。



「とりあえず、今日やらなければいけないのは私達の拠点の移動ね。

ギルドには明日行くと伝えてあるから一先ず考えなくていいわ」



「問題はリヴィをどうするかですよね」



「そうなの。

少なくとも私は向こうにいる必要があるのよ。

人や物のやり取りに転移が必須だから。

けど、リヴィはあそこにいられないのよね。

入口にある魔物除けがどこまで影響するか次第だけど」



「そこはお爺さんに聞いてみましょう。

魔道具保管庫だった部屋とかなら問題無いかもしれませんし」



「そうね。そうしましょう。

けれど、寝床はそれでいいとして、

日中はどうしましょうか。

人がいっぱい来るからあまり自由にしてあげられないのよね。

リヴィ本人はともかく、

他の人は魔物ってだけで怖がってしまうでしょうし」



「地上で生活するには危険な魔物が多すぎますしね。

私達の誰かは常に近くにいなければなりません」



「じゃあ、そうしたらどう?

日中は私かノアがここで一緒に過ごすの。

毎日交代でね。

それで夜は皆で集まって眠りましょう」



「私はセレネの案で良いと思います。

リヴィもここでなら自由に過ごせますし」



「それは・・・

二人の気持ちは嬉しいけど私は反対だわ。

ノアちゃんにもセレネにもこんな所で一人になって欲しくないもの。

リヴィも一緒とは言えね」



「アルカは私を一人前として扱ってくれるんじゃ無かったんですか?」



「そうだけど、それとこれは別よ!」



「大丈夫です。セレネは少し経験不足ですが、

十分に強いはずです。

アルカがそう言っていたんですよ?

それともセレネの技量では不安ですか?」



「そんな事ないけど・・・

やっぱり嫌よ!二人のどちらかを一人にするなんて耐えられないわ!」



「そんな事を言っても他の案も無いでしょ?

それに私達はもう一人でも大丈夫。

実際私はアルカの元を離れて教会でやってきたじゃない。

ノアだって私よりしっかりしてるもの。

何も心配はいらないよ?」



「でも・・・」



「「アルカ!」」



何でこの二人さっきまでギスギスしてたのに、

こんなに息ぴったりなの?

二人が結束したら勝てるわけないじゃない・・・


本当に二人の事を信じていないわけじゃない。

それでも心配なものは心配なのだ。


いくら二人が強くて、私よりしっかりしていても、

ここは未開拓地の深部だ。

魔物達は強いし、

一般的には知られていない動植物だってそこら中にいる。


安全が保証されている町中で一人にするのとは違う。

どこに予想外の危険が潜んでいるかもわからないのだから。




「一旦、この話は終わりにしましょう。

グリアとお爺さんの所に行って、

他にも選択肢はないか相談してみるわ」



「仕方ないですね。

アルカが納得出来ないなら無理強いはできませんから」



「アルカも意固地ね。

ノアにそっくりだわ」



「セレネだって人の事言えないでしょう。

教会に行くと言い出した時の事を忘れたとは言わせません」



「皆そっくりなのは良いことね」



「二人共いつの間に仲直りしたの?」



「?別に喧嘩なんかしてませんよ?」



「どうしてそう思ったの?」



「え?

だって、昨日から何度も言い争いしてたから・・・」



「違うわ。

それはちゃんと理由があるのよ。

私は変わらずノアの事も大好きよ」



「アルカ・・・

まあ、そうですよね。

アルカですもんね。

私だってセレネの事が大好きです。

喧嘩なんかしたくありません」



「ノア!」



「いちいち抱きつかないで下さい。

セレネには私の気持ちなんてわかっているはずです」



「そうだけど、

言葉にしてもらうのは嬉しいもの」



「はいはい。大好きですよセレネ」



「良いもん。

そんな適当に言っても意味ないんだからね~」



「セレネ!余計な事は言わないで下さい!

お互いに相手の感情について口にするのは禁止です!

それをやったら本当に喧嘩しますからね!」



「わかったわ。

ノアを怒らせたいわけじゃないもの。

そんな事はしないわ」



「もう散々したくせに・・・」



なんか二人でイチャイチャしてる・・・

羨ましい・・・


じゃなくて!本当にどういう事なの?


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