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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
45.白猫少女と(仮)

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45-33.再会

「つんつ~ん♪」


「ダメよ、ルーちゃん。まだ寝てるでしょ」


「おきたー!」


 あらそうなの? なら今は寝たふりしてるのかしら?



「トリウィア。それともヘカテー? どっちで呼んだ方が良いのかしら?」


「……zzz」


 ダメだ。反応がない。



「おきろー!」


「!?」


 あ、起きた。というか飛び上がった。ルージュに耳元で叫ばれて驚いたらしい。



「なっなんで裸なのよ!?」


 第一声がそれか。まあマッパの幼女に叩き起こされたら驚きもするか。



「ルーちゃん。服着ないなら中に戻りなさい」


「ルー♪」


 あっさり私の中に戻ってきた。やっぱり服は嫌いらしい。折角水着だけは着てくれるようになったと思ったのに。



「おはよう、トリウィア。体調はどう?」


「……まだダルい」


 殆ど力が残っていないものね。私があげちゃったらマズいかしら?



「なら私が」


「!?」


「あらニクス。やっと来たのね」


 突然現れたニクスがトリウィアに力を流し込み始めた。



「……アリガト」


 何故にカタコト?



「久しぶり。それともずっと側に居たのかな?」


「……ゴメンナサイ」


「ううん。謝罪はいいよ。それより話してほしいな」


「……デキゴコロダッタンデス」


 嘘ね。あからさま過ぎて私でもわかるわ。



「本当の事を答えて」


「……母様こそ忘れてるの?」


「忘れてる? 何の話?」


「帰れって言った」


「そんなの毎日言ってたじゃん」


「あの時は本気だった」


「いつも本気だったんだけどなぁ」


「怖かった……」


「ここで私のせいにするのは中々度胸があるね」


「いつまでも居たら良いって言ってくれたのに」


「最初はね。気持ちはよくわかったから。けど君は堕ちる一方だったからさ」


「人のこと言えないくせに……」


「そうだったね。私もサボっちゃった。うん。本当に君の事は責められないや」


「……ごめんなさい」


「だからもういいって。それより君の家族が迎えに来てくれたよ。そろそろ本当に帰るべき時が来たんだよ」


「……お願い。もう嫌なの」


「そっか。わかった。ならお母様に相談してみよう。私も口添えしてあげるから」


「……良いの?」


「良いのか悪いのかは君が決める事だ。本当に見捨ててしまって良いんだね?」


「……」


「きっと今ならまだ間に合うよ。私達が援助してあげる。相談になら何時でも乗ってあげる。だからもう一度だけ頑張ってみない? 嫌なら何時でも辞めさせてあげるから」


「……母様ぁ」


「いいよ。好きなだけ泣いて。守護神って辛いよね。嫌なことばかりだよね。投げ出したくなるよね。私も何度も経験あるよ。実際放り出しかけた事だって。君はそれも見ていたのでしょう? だからわかる筈だ。私は理解してあげられる。私は君の味方だ。信じてくれるよね」


「う、うん。母様。母様……」


「よしよし。よく頑張ったね。良かったよ。君を見つけられて。手遅れになる前で。見失ってごめんね。放り出してごめんね。今度はちゃんと相談に乗るからね。側に居るからね」


「うっ、うわぁぁぁぁああん!!」


 トリウィアは暫くの間泣き続けていた。ニクスは片時も側を離れず抱き締め続けていた。




----------------------




『ほっといて良いのですか?』


 大丈夫でしょ。ニクスが見てくれてるんだし。


『折角苦労して見つけ出したのに結局何も話していません』


 そこもほら。ニクスが責任持つって言ってるんだしさ。


『ニクスがアレクト達まで引き取った事にも驚きました。珍しい事もあるものですね』


 事が事だからね。普通に守護神案件と判断したんでしょ。だからってあのタイミングで神の座に引き上げちゃうとは私も思わなかったけど。


『それだと今更な気がしますが』


 それはずっとそう。


『ニクスにも困ったものですね』


 そこまででもないわ。ニクスが極力干渉を控えているのにも理由はあるわけだし。


『それも過去の話です。権能の問題は解決した筈です』


 まあね。でなきゃスキルを配る事も出来なかったし。けどそれはそれでしょ。そもそも見つける事すら出来なかったんだし責めるような話じゃないわ。


『だからってこの状況で秘密にするのは無しです』


 まあノエルの言いたい事もわかるけどね。


『だといいのですが』


 もう。ノエルは心配性ね。


『ノアと違いますか?』


 あかん。また始まった。


『冗談です』


 あら。



『ノエルー♪』


『はい、ルージュ。どうしましたか?』


『こしょこしょ♪』


 内緒話してる?



『アルカ。私達は少し外しますね』


「待てや」


 どこ行くつもりよ。


『ひみつ~♪』


『ニクスの部屋です』


『ノエルー!?』


『ルージュと私だけなら侵入できるそうです』


『もー! なんでゆーのー!!』


『心配は要りません。アルカも賛成してくれますよ』


「う~ん。まいっか。行っておいで、二人とも」


『む~! そゆことちがーのー!』


 ルーちゃんはこっそり動きたかったのね。



「ルージュとノエルに秘密の指令を与えるわ。二人でこっそりニクス達の様子を覗いてきて」


『ちがーのー! ばーれーるーのー!』


 あっそか。私が考えてる事はニクスにも伝わるもんね。


『もんだいない』

『フィルター』

『かけといた』


 さっすがハルちゃん♪


『もー! ママルーおとなしくー!』


 ええ。余計な事は考えずに待っているわ。


『よろしー♪』


 ノエルもルージュをお願いね。私はニクス達を責めたいわけじゃないって事も忘れないで。


『がってんです!』

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