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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
45.白猫少女と(仮)

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45-30.なんやかんや

「やっ!」


 イヤイヤ期かしら?



「ならこっちは?」


「やっっ!!!」


 あかん。もう何言っても嫌としか返ってこない。



『どんどん悪化してるじゃないですか』


 ノエルに唆されたばっかりに。


『人のせいにしないでください』


 仕方ないわね。これはもう少し落ち着くまで待つしかないわね。


『他にやりようはないんですか?』


 これで正解よ。この年頃の子を無理やり叱って従えさせるなんてダメよ。そんな事しても余計に反発しちゃうものよ。


『おや。今回は本気のようですね』


 ルネルだってそうしていたでしょ。


『もちろん考えあっての事ならば咎めはしません』


 そりゃどーも。


『……すみません。言い過ぎました』


 大丈夫よ、ノエル。怒ってなんていないわ。


『……やはり私はノアとは違うのですね』


 あら。今度は信じてもらえないの?


『全て伝わっていますから』


 それは思い込みよ。ノエルはまるで昔のノアちゃんみたいね。


『昔の……そうなのかもしれません……』


 ノアちゃんは自身の嫌いな部分を自覚して必死に自分を変えてきたの。その記憶はあなたも持っているでしょう?


『はい……』


 頑張って♪ ノエルならすぐノアちゃんに追いつけるわ♪


『ありがとうございます』


 ふふ♪ 仲良くしましょう♪


『はい、アルカ』




----------------------




「きゃっきゃっ♪」


「それ~♪」


「きゃはっ♪」


 ルージュが水遊びに付き合ってくれるようになった。相変わらず水着すら着てはくれないけど、それでも少しずつ成長してくれている。……いやまあ、ここまで来るのにも随分と苦労したんだけども。そこはほら。言わぬが花だよね。



「ルージュ! いきますよ!」


「きゃー♪ やー♪ ノエー♪」


 最近ではノエルも付き合ってくれている。最初は警戒していたルージュも、ノエルの体に生えたあるものを見た途端にあっさりと懐いてしまった。今ではすっかり仲良し姉妹だ。


「ノエー! ふわふわー!」


「無茶言わないでください。ここでは出せませんよ。水の中じゃベチャベチャになっちゃいます」


「べーちゃーべーちゃー♪」



 ルージュはノエルの翼が気に入ったようだ。とにかく肌触りの良い物に目がないのだろう。全身で包まれるのがやみつきらしい。かといって服に関してはどれだけ肌触りが良くても着てくれない。難しい所だ。きつく抱き締められるのは好きだから、窮屈ってだけが理由ではないのだろう。




----------------------




 そうしてなんやかんやとありつつも、ルージュとお別れの時がやってきた。……筈だった。



「やっ!」


 ようやく服(水着限定)まで着てくれるようになったのに、ログアウトだけは断じて受け入れてくれなかった。イヤイヤ期の再来だ。



『まさかアイリスとシイナの二人がかりでも強制ログアウトさせられないとは』


 驚きよね~。流石は私の娘だわ♪


『言ってる場合ですか……』


 もう諦めてこのままお勉強会を始めましょうよ。


『また時間がかかりそうですね』


 気長にいきましょう♪




----------------------




「そうよ♪ ルージュ♪ その調子♪」


「むっふ~♪」


「ルージュ。次はこれです」


「うん!」


 ふふ♪ ノエル先生の授業風景も板に付いてきたわね♪


『変われば変わるものね。近頃のルージュは本当によくやっているわ』


 イロハも出てきたら?


『相談役は必要でしょ』


 そりゃどうも。


『ノエルも短期間でノアに追いついたわね』


 あったのは本当に些細なズレだけだもの。


『それでも大きな変化よ』


 そうだね。ノアちゃんもノエルも凄いよね。


『そこにルージュも加えてあげるわ』


 ふふ♪ ありがと♪




----------------------




「ルージュ……」


「だいじょーぶ。まってるね。ママ」


「やっぱり私達も一緒に出ましょう」


「ダ~メ♪」


 ルージュはそう言うなり、止める間もなく一人でログアウトしてしまった。



「良い子ですね。ルージュは」


「ノエルだってとっくにわかっていたでしょ♪」


「はい」


「外に出たらまた支えてあげて。あの子がノエルの主よ」


「主。そうですね。そんな話もありましたね」


「今のうちに目一杯甘えておきなさい♪ 妹で主なルージュが私と融合しちゃったら遠慮しちゃうでしょ?」


「少しだけそうさせてもらいます。本当に少しだけ。とても十年なんて耐えられそうにありませんから」


「あらあら♪」

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