表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
44.白猫少女とお祭り騒ぎ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1394/1450

44-31.お悩み相談

「自分が変わってしまうのが怖いんだ」


 マグナに理由を聞いたら若干たそがれた様子で気取った答えが返ってきた。



「真面目に聞いているのかい?」


「もちろんよ。どう変わってしまうのが怖いの?」


「私はメグルのものだ。アルカを愛していようともそれは変わらない」


 もう愛してくれてるの? マグナも大概チョロいわね。



「けれどこのままではメグルの私ではなくなってしまう気がするんだ」


「マグナが成長すれば自分でメグルの所有物に戻れるかもしれないじゃない」


 所有者登録とやらを書き換える方法だって見つかるかもしれないのだ。



「わかっていないね。私が言っているのはそういう話じゃないよ。認識の話だ。思い出が薄れるのを忌避しているんだ」


「時間の速度が違う空間では過ごしたくないって事?」


「それも違う」


 違うのか~。



「メグルと私の間で壁が生じてしまうかもしれない」


「実力差がつく事を懸念しているの?」


「そうだね。真に懸念しているのはその先の話だけど、わかりやすいからその認識で進めてもらって構わないよ」


「マグナ。あなたは一つ勘違いをしているようですね」


 シーちゃん?



「メグルも貴方と同じなのです。時間の流れる速度は一定ではありません。彼女もまた貴方との再会までには長い時を要するでしょう。そしてメグルの置かれた状況を考えれば間違いなく力を増して貴方の下へ現れる筈なのです。ならば貴方も置いていかれぬように努力すべきです」


 今現在メグルを見守っているテルスも年単位で帰ってこれないって話だもんね。しかもこれはあくまで私達の主観時間での話だ。時間の速度は世界によって違うのだから向こうでは何千年も要するかもしれない。そしてイオス達の口ぶり的にも向こうの方が速く進むのは間違いない。



「……そうだね。わかっているよ。これは未練だ」


 頭では理解していても気持ちが追いつかない事ってあるわよね。急に何千年も引き離されますって言われたら抵抗があって当然よね。楽しくやっているようだから思い違いをしてしまったけれど、マグナは受け止めきれていなかったのね。



「やっぱりメグルの所に行ってみる?」


「……いいの?」


「ええ。マグナが望むのなら送り出してあげる。後の事は心配しないで。どんな問題が起きても私がなんとかするわ」


「危険です、マスター」


「ごめんね、シーちゃん。シーちゃんも力を貸してね」


「……イエス、マスター」


 ニクスはやっぱり止めるかしら? 呆れられちゃうかも。でも仕方がないわよね。マグナも悩んでいるんだもの。何より因果の問題はあくまで私達の都合なんだから。二人に都合を押し付けるのは間違っているものね。



「……ごめん。やっぱり待つよ」


「本当に気にしなくて良いのよ?」


「ううん。今行ったらきっとメグルに叱られてしまうから。だから先ずはこっちで頑張るよ。メグルを助けられるだけの力を付けてからまた考えさせてもらうよ」


「そう。頑張って。私達も協力させてもらうわ」


「ありがとう、アルカ」


「気にしないで。マグナはもう私達の家族よ。遠慮する事なんてないんだから」


「うん。えへへ♪」


 ふふ♪ 可愛い♪



「それじゃあシーちゃん、アイリス。改めてマグナをお願いね。自重は必要無いわ。ニクス因子を解放しても構わない。行ける所まで行っちゃって。どうせなら上位神も相手にならないくらいの力を目指しちゃいましょう」


「「がってん!」」


「え? いや、あの……少しは自重も……」


 何か言いかけたマグナが二人に連れられて姿を消した。



「あんな事言って本当に良かったの?」


「なんで?」


「マグ姉魔改造されちゃうよ?」


「良いじゃない別に。もう私のなんだし」


「メグ姉のだって言ってるじゃん……」


「いずれメグルも家族に加えるわ」


「メグ姉は素直に従わないよ?」


「別に従える気は無いわよ? 未来でもそんな事してないでしょ?」


「それはマグ姉と一緒だったからで……。まあいっか。なるようになるよね」


 パトラは何を心配しているのかしら?



「それで次はあなた達の話ね。二人ともフィリアスが欲しいのよね」


「え? ジャン姉も?」


「悪いかしら?」


「悪いに決まってるでしょ!? 浮気厳禁だよ!?」


「パトラが言えたことじゃないわね」


「アルカもね!」


 それはそう。



「いいじゃない別に。この家って愛人可なんでしょ?」


「ジャン姉はダメなの! パトちゃんズは別なの!」


「なら私脱退するわ」


「はぁ!? それこそダメに決まってるでしょ!! ジャン姉は私のなの! 首輪着いてるって忘れないでよ!!」


「わかった。愛人としては見ないわ。ただ色々と教えてくれる子が欲しいだけよ」


「私が愛人で先生だってば!」


「ならパトラが私の中に入ってくれるのかしら?」


「それは! 無理だけど……」


「その点フィリアスは何時でも側に居てくれるわ。パトラがキッシュやカティ達に鼻の下を伸ばしている間もね」


「よ~しわかった。挑発してるんだね! 私のジャン姉に対する愛を甘く見てるんだね!」


「甘くも何も事実じゃない。あなたがおざなりな愛を囁いている事は」


「違うもん! 私はいつだって真剣だもん!」


「あなたでは包容力が足りないわ。アルカの真似はおやめなさいな。劣化コピーにしかなれないんだから」


「むっきぃ~~!!! もう怒った! なら私も大人モード作るよ! ジャン姉をぎゃふんと言わせてやるんだから!」


「全然わかってないじゃない」


「わかってるもん!! わかってないのはジャン姉の方だもん! このわからず屋!!」


「そこまで言うのならわからせてみせなさいな。本気でぶつかってくると言うならいくらでも相手になるわ」


「ねえ、痴話喧嘩なら二人だけでやってくれないかしら? この話し合い私は必要ないわよね?」


「アルカは審判! それと相談に乗って!」


「ふふ。所詮はお子様ね。ママの手を借りなければ意中の相手を口説く自信も無いのね♪」


「ぅっきぃ~~~~!!!」


 煽るなぁ……。そしてパトラは耐性が無さすぎる。なんかもうお猿さんみたいになってるし……。



「じゃあ勝負内容が決まったら呼んでね~」


「待って! アルカ!」

「待ちなさい。アルカ」


 なんでさ……。



『ダマッテ』

『イナクナレバ』

『ヨカッタ』

『ハル』

『ミタイニ』


 おのれハルちゃん。


『ナナミ』

『イッショ』


 ありがとう! ナナミ♪


『フヘ♪』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ