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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
44.白猫少女とお祭り騒ぎ

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44-20.キッズモード

「ふっふっふ! 私は最強だ!」


「ほんとに強いわね……」


 コツがあるのだよ♪ コツがね♪ なにせここは「Ilis」だからね♪ 元の肉体に依存しない強さの引き出し方ってもんがあるのさ♪



「……パトラちゃん何かズルしてる?」


「ラーラ姉鋭いね♪」


「少しは誤魔化しなさいよ!」


「勝てば良かろうなのだぁ!」


「構うこたぁねえ! 挑み甲斐があるってもんよぉ!」


 やべ! バーサーカーに目を付けられた!?



「ちょっと! マグ姉! なに寝てんの! おチョウ姉さんの相手はマグ姉の担当でしょ!」


「あはは~。もう身体動かないよ~」


「だらしない!」


 回復プログラム走らせちゃろ!



「ほら! もう起きれるでしょ!」


「なるほど。これは紛うこと無きチート行為」


「失敬な! 機能をフルに使ってるだけだし! 皆だってやろうと思えば同じ事出来るし!」


 と言うかチートそのものみたいなマグ姉に言われたく無いやい!



「ちょっと! それ教えなさいよ!」


「ジャン姉、なんだかんだ言いながら順応し始めたね」


 流石ジャン姉。ジャン姉ってそういう所あるよね。



「ほらこっちおいで。教えてあげるから」


 コンソールの出し方は何時の間にかバッチリ把握済みだ。ほんといつの間に知ったんだろう。中々侮れないものだ。



「ここをこうして」


「なるほどね。こっちは?」


「えっとね」


 ジャン姉はあっという間に教えた事を身につけていった。まさにスポンジの如くだ。未来の本人は改造の影響だなんて言っていたっけ。



「キリが無いわね」


「だよね♪」


 私は再び戦い出したマグナ姉とアサ姉だけをその場に残し、カティ姉とラーラ姉も連れて大きなベットのある部屋へと移動した。



「ジャン姉ここ座って。カティ姉とラーラ姉は両隣ね」


 三人をベットの枕元に横並べにして座らせ、ジャン姉の膝の上を陣取った。



「さてさて♪ 今からパトラちゃん主催のお勉強会を開催しま~す♪ はい皆拍手~♪ わ~♪ ぱちぱち~♪」


「いいから始めなさい」


 ぐすん。ジャン姉、えらく素直だから乗ってくれるかと思ったのに。



「先ずはコンソールの基本からね。出し方はもう皆わかってるよね?」


「ええ。問題ないわ」


「私もバッチリよ」


「どうにか……」


 ラーラ姉ってなんでか機械系苦手なんだよね。魔術方面は家族の中でも特に優秀なのに。



「覚えちゃえば必要無くなるけど、一度はコンソールの使い方も学んでおくと良いよ」


「うん。わかった。お願いね。パトラちゃん」


「よしきた♪ 早速始めていくよ♪」


 お姉ちゃん達に囲まれながら先生役を務めるのってすっごく楽しい。ジャン姉も比較的素直に話を聞いてくれている。ジャン姉こういうの好きだもんね。にしても順応性高すぎだとは思うけど。警戒心はどこいっちゃったんだろう。私が膝に座っていても気にしてないし。どころかコンソールを覗き込む為に前のめりになってくれるお陰で抱き締められているかのようだ。下心がバレないと良いのだけど。折角心を開きかけてくれているのだしこのまま仲良くなっておきたいし。



「モゾモゾするのはやめなさい」


「重くない?」


「そうね。体重を軽くする方法を教えてくれるかしら?」


「ちょっと」


「ついでよついで。別にあなたは重くないわよ」


「むぅ~」


 えっとたしか……。



「あれ? ロックされてる?」


 なんでこんな項目が? なら重力制御の方は?



「こっちは大丈夫そう。あ、でも重くする方しかないや」


 しかも倍率に制限がかかってる。どういうこっちゃ?



「アイリス」


『安全性の問題よ。今はキッズモードになっているわね』


「解除して」


『ダメよ。アルカが設定したんだもの』


「……そういえばそんな事してたね」


 アイリス使えば性的欲求も解消出来ちゃうからね。キッズモードだとその辺に制限がかかっているみたいだ。体重とか重力制御は別にそういうプレイに抵触するからとかじゃなくて本当にただのついでだろう。



「ちょっと試してみよっか」


「パトラちゃん!?」


「え? ちょっ!? あなた何脱ぎ始めてるのよ!?」


「だから試してみるの。ジャン姉達も脱いでみて。キッズモードとやらの制約を調べてみようよ」


 ふむふむ。普通に服は脱げるんだね。



「パトラちゃん!?」


「出よ! 温泉!」


 周囲の光景が寝室から露天風呂に切り替わった。取り敢えず全裸になって湯船に飛び込んでみる。



「やっぱり思った通りだ。こういうのは問題ないみたい」


 お湯が温かくて気持ち良い♪



「ほら! 皆も入ってきて!」


 カティ姉は特段気にした様子もなく服を脱ぎ散らかして飛び込んできた。ラーラ姉は真赤な顔で脱衣所に向かって行った。ジャン姉は困惑している。露天風呂って見たこと無いのだろうか。



「なんで急に?」


 どうやら話について来れていなかったようだ。ジャン姉ってたまにそういうとこあるよね。基本頭良いんだけど。経験してない事には弱いっていうか。よく本人も言ってるけど、自分の見た事を信じるってあの言葉通りなんだよね。少し囚われ過ぎちゃうって意味でも。



「少し休憩。いっぱい勉強したからね」


「ならそう言いなさいよ」


 取り敢えず付き合ってくれるつもりのようだ。今のジャン姉がどうかは知らないけど、私のよく知るジャン姉は風呂好きだからね。きっとこっちのジャン姉もすぐに気に入るだろう。



「ふむふむ」


「ちょっとどこ触ってるのよ。乳なんて出ないわよ」


 私赤ちゃん扱いされてる?



「いや普通に触る事は出来るんだなって。これはあれだね。意識の方に制限がかかってるね」


 全然欲求が湧いてこないや。ちょっと不思議。

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