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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
44.白猫少女とお祭り騒ぎ

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44-18.人気者

「誤算だった」


「理由はたった一つよ、フロル。たった一つの単純シンプルな答え。あなたはカノンを怒らせた」


「吸血鬼はアルカの方だろうが」


 あら。元ネタわかったのね。順調に染まってるわね♪



「それで? ここへは何をしに? カノンに通報して良いの?」


「デートの誘いに決まっておろう。そうツレない事を言うでない」


「あら。それは失礼♪ 喜んでお受けいたしますわ♪」


 本当は二人で出歩いてたらダメなんだけどね。ガッツリ変装してこっそり少しだけね♪ フロルもわざわざその為に家族にすら内緒で行方を晦ませたのでしょうし。



「うむ! では行こう!」




----------------------




「やはりおかしいぞ。皇帝わらわが行方知れずだと言うのに誰も心配しておらん。クーデターもあっさりと片付けすぎだ。もう少し引っ張らんか。勿体ない」


 デートというより査察みたいだ。



「だから言ったじゃない。カノンに相談しなかったせいよ。あれでカノンが怒っちゃったの。それに余計な仕事も増やしてしまったんだもの。さっさと片付けて城の修繕もしなきゃなんだから。むしろ手腕を褒めてあげるべきね」


「むぅ~」


 これ実は前者の方を気にしていたのね。帝都の民があまりにも普段通り過ぎて若干落ち込んでいるのだろう。



「店主。皇帝についてどう思う?」


 あら? あのおばちゃんのじゃがバタ屋台って……ふふ。すごい偶然ね♪



「もちろん最高さね♪」


「そうか。ふむ。ありがとう」


 澄まし顔でじゃがバタを受け取るフロル。その後姿からは内心の喜びが滲み出ている。クロエみたいな尻尾が生えていたらブンブン振られていた事だろう。ノアちゃんみたいな尻尾ならクネクネしてるに違いない。どうせ変装するなら猫耳獣人にしてもらえばよかったかも♪



「よかったわね♪ フロル♪」


「あら! あんた皇帝陛下と同じ名前なのかい♪ 良い名前じゃないか♪ これはもう一つおまけしちゃおうかね♪」


「う、うむ。ありがとう」


 ふふ♪ 可愛い♪




----------------------




「もう良かったの?」


「うむ。何があるかもわからんからな。軽く様子も見れたしここらで引いておくとしよう」


 本当に軽く見回っただけで帰ってきてしまった。町の人々の様子は皆あのおばちゃんと似たようなものだった。そもそも皇帝の行方不明を知らなかたり、耳にしてはいても信じていなかったり。「きっと密かに祭りを見て回ってるんだよ」なんてずばり言い当てた人までいたくらいだ。少女皇帝フロルは帝都中の民から愛されているのだと伝わってくる。



「この後はどうするの?」


「わらわ一人で動くさ。まだやる事もあるのでな」


 やっぱりそうよね。忙しい中合間を縫って私との時間も確保してくれたのだろう。お礼に抱きしめちゃろ♪



「引き止めてくれるのか?」


「ううん。これはいってらっしゃいのぎゅう♪」


「かえって出かけづらくなってしまうではないか」


「頑張ってね♪」


「うむ。任せておけ」


「うん♪」


 仕事に戻るフロルを見送ると、入れ替わりでノアちゃんとおチョウさんが帰ってきた。



「二人もデートしてきたの?」


「そんなところです」


 修行してきたのね。



「ウォーミングアップはバッチリみたいね♪」


「いえ。まだ足りません。明日はハルカとの試合ですから」


 あら。それは強敵ね。



「もしかして私を誘いに来た?」


「はい。アイリスも使わせてください」


「もちろん構わないけど、メタモルステッキからでも入れるじゃない」


「僅かにラグがあるんです」


 本当に? プラシーボじゃなくて?


『『……』』


 あかん。シーちゃんとアイリスが燃えている。これはまた長くなりそうだ。ついでだしパトラ達も誘っちゃおうかしら。ジャンヌとも時間かけて話さなきゃだし。いっぱい身体を動かせば頑固者の抱えるモヤモヤも晴れるだろう。



 早速対象者達を集めて「Ilis」にログインした。メンバーは私、側近ズ、ノアちゃん、おチョウさん、パトラ、ジャンヌ、カティ、ラーラ、マグナだ。パトちゃんズの親睦会と新入り歓迎会も込みだ。キッシュは参加出来ないけど。またいずれやればいいもんね。



「むぅ~! 私に任せてくれるって言ったのにぃ!」


「任せるってば。ついでよついで。私は暫くノアちゃん達と修行してるから貴方達も好きにやりなさい」


「そんな事言って後で加わるつもりのくせに」


「冷たい事言わないで」


 必要なのだ。ノアちゃんのペースで修行してたら飽きるから。絶対に。



「むぅ~。いいけどさ~」


 良くなさそう。なんで私はパトラにまで警戒されているのかしら。勿論理由はわかっているんだけども。



「頑張ってねパトラ♪ 応援してるわ♪」


 取り敢えず抱きしめちゃろ。



「むふぅ~」


 なんぞその声。八歳児が出すやつじゃないわね。



「も~アルカったらしょうがないなぁ~♪」


 どうやら納得してくれたらしい。凄いわね。私のハグ。


『パトラがチョロいだけじゃないかしら?』

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