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43-42.正しい使い方

「さて。先に修行の続きを済ませてしまいましょう」


 カーティアちゃん達も連れて再び深層に潜り込んだ。別に夜まで待つ必要も無いもんね。やるべき事は先に済ませてしまいましょう♪



「ふふ♪ 早速お使い頂けて光栄ね♪」


「子供達の前で妙な事したらダメよ」


「わかってるわ♪」


 本当に?



「ムム」


「あら? 嫌われてしまったかしら?」


 ナナミんって独占欲が強いのよね。すっかり私とハルちゃんがお気に入りみたいだ。近づく相手は誰彼構わず警戒してしまうらしい。



「ナナミも入れてあげて」


『がってん』


 ハルちゃんの黒霧に包まれてナナミの身体が私の中に消えていく。



「「!?」」


 カティちゃんとラーラちゃんが大きな驚きを示した。昨日から不思議なものはいっぱい見てきたのにね♪



「人数多くないですか?」


 まあ、うん。ちょっと多いかも。


 私、ハルちゃん、イロハ、ツクヨミ、シーちゃん、お姉ちゃんA~C、ノアちゃん、カティちゃん、ラーラちゃん、マグナちゃん、アイリス、ナナミ。……十四人か。



「チームを分けましょう。昨日と同じよ。イロハとラーラちゃん、ツクヨミとカティちゃん、ノアちゃんとマグナちゃんは確定ね」


 これで六人か。あとどうしましょう?



「お姉ちゃん(A、B)とハルちゃんはナナミをよろしく」


『『「がってん」』』


 これで四人追加で十人が決まりね。残ったのは私とシーちゃんとお姉ちゃんCとアイリスかしら。



「私達はアイリスのメンテを担当しましょう。そっちが済んだら皆のところを周っていくわね」


『イエス、マスター』


『メンテって何するのよ?』


「それってつ・ま・り♪ きゃっ♪」


 シーちゃん。アイリスの人格って今からでも手を加えられるのかしら?


『必ずや!』


「あはん♪ グラマス好みに染められちゃう♪」


 無敵か?



「私の修行に付き合ってくれるんじゃなかったの?」


 マグナちゃんこんな子でも欲しいの?



「メンテが済んだら派遣するわ。それまでノアちゃんと修行してて」


「了解したよ♪ ああ、いや。こう答えるんだったね♪ がってん♪」


 マグナちゃん本当にうちの子になっちゃう? 本人はノリノリなのよね。私的にはまだお客さん扱いだったんだけど。




----------------------




「ふふ♪ 捕まえられるものなら捕まえてごらんなさい♪」


「アイリス! いい加減にしなさい!!」


「これは酷い」


「全然制御出来てないわね」


 結構な困ったちゃんよね。こっちだと本当に"万能のアイリス"だし。正直私やシーちゃんでも太刀打ちのしようがない。一緒に連れて来たのは失敗だったのかもしれない。けどアイリスの調整なんてアイリスの中でしか出来ないし。ここはある意味アイリスの頭の中だもの。アイリスが自由に振る舞えるのと同時に私達が直接手を加えられる空間でもあるのだ。



「アイリス~! そろそろ遊びはお終いよ~!」


「え~!」


 中身は丸っきりお子ちゃまなのよね。見た目もだけど。とにかく肉体や力に精神が伴っていないのだ。万能感に酔いしれて欲望に流されてしまっている。自制が利いていないのだろう。いや、そうとも言い切れないのかしら。本当に今のアイリスが好き放題する気ならこの程度では済まないものね。


 ならもう少しくらいは付き合ってあげるべきかしら。下手に我慢させて暴走しちゃってもマズイだろうし。ううん。そうじゃないか。先ずは楽しまないとね。だってここはアイリスなんですもの♪



「シーちゃん。やっぱりもう少しだけ遊んであげましょう」


「……イエス、マスター」


「仕方ないわね。こうなったら私もとことん付き合ってあげるわ」


「うふ♪ ふふ♪ ふふふ♪ あはは♪ さっすがグラマスね♪ さあ来て♪ この世界は私の思うがままよ♪ 皆の願いはなんでも叶えてあげる♪ この私について来なさい♪」


 嬉しそう。そうだよね。この子がアイリスなら自分だけの為に力を振るう筈がないわよね。この世界は皆に幸せな夢を見せる為の世界なんだから。その化身であるアイリスが望む事だって決まってるわよね♪




----------------------




「久しぶり! ノアちゃん!」


「随分時間が掛かりましたね。その甲斐はありましたか?」


「ええ勿論♪ アイリスともすっかり仲良くなったわ♪」


「元々仲は良さそうでしたが。まあ良いでしょう」


「マグナちゃんの方はどう?」


「順調ですよ。やはり鍛え甲斐のある子ですから」


「悪いけど交代してもらってもいい?」


「次はアイリスが見るのですか?」


「ええ♪ アイリスにも良い経験になると思うの♪」


「まるでペットでも飼わせるみたいな話しですね」


「勿論そんなんじゃないわ」


「まあ良いですけど。交代と言う事は私はアルカと?」


「デートしましょう♪」


「随分と遊んできた様子ですがまだ足りないのですか?」


「ノアちゃんちょっと拗ねてる? やっぱり修行の続きが良かった?」


「……いいえ。折角ならお祭りデートを楽しみたかったのですが。ここでデートしちゃうとそっち無くなったりしませんか?」


「ふふ♪ ノアちゃんとの時間もちゃんと確保するから♪」


「なら良いです。こちらもこちらで楽しみましょう」


「やった♪」


「随分とご機嫌ですね。そんなにアイリスと過ごすのは楽しかったですか?」


「うん♪ ノアちゃんにもいっぱい教えてあげるね♪ アイリスの考えてくれた遊び方はどれも気に入ると思うの♪」


「なるほど。それは楽しみです」


「じゃあ行こう♪ アイリス達も頑張ってね♪」


「がってんよ♪」


「いいなぁ。私もアルカと遊びたいなぁ」


「後でね♪ 修行頑張ったご褒美に連れて行ってあげる♪」


「いいね♪ やる気湧いてきた♪」


「今まではやる気が無かったと?」


「違っ!? 違うよ!? ノア師匠!?」


「後でもう一度しごいてあげましょう。アイリスのお手並み拝見です」


「そんなぁ!?」


「ふふ♪ ノアが驚く程強くしてみせるわね♪」


「期待しています」


「任せなさい♪」


 ふふ♪ アイリスはやる気十分ね♪ マグナちゃんも頑張ってね♪



「シイナともう一人のお姉さんはどうしたのですか?」


「二人で修行を始めたわ。アイリスに負けてられないからって♪」


「私達もしときます?」


「後でね♪」


「約束ですよ?」


「うん♪」


 ふふ♪ ノアちゃんと二人でなら修行だってなんだって楽しいもんね♪ いくらでも付き合っちゃうぜ♪

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