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9-5.やりたいこと

ノアちゃんの案内で私達は屋台を巡っていく。



もう夕方だ。

あまり食べ過ぎると晩ごはんが食べられないと思ったけど、

別にこれを晩ごはんにしてしまえば良いと思い直して、

私も一緒になって食べていく。


せっかくなら前にノアちゃんに言ったように、

高級お肉でも食べに行こうかとも思ったけれど、

またそのうちくればいい。何時でも良いのだから。



そういえば、あの後バタバタしていてドラゴン狩りも行かずじまいだ。

せっかくならセレネも連れて皆で行こう。


そうノアちゃんに伝えたら大喜びしていた。

あれだけ張り切っていたのに

今まで忘れててごめんよ・・・




残念ながら、

セレネの喜ぶ服飾品の店は案内できなかった。

まあ、ノアちゃん興味ないものね。


まあ、今日はもう食べ歩きだけで終わってしまうだろう。

なにせ来た時間が遅かった。


せめて次のセレネの休日までは私達も教会に居候することにしよう。


王都の服飾品巡りとドラゴン狩りをするなら最低、後二日かな?


二日の休みを取るのに数週間はかかるそうなので、

また結構長いこと滞在することになりそうだ。



ノアちゃんの言った通り、

なにか事件に巻き込まれる可能性は高いのかもしれない。


まあ、私の知らない所でセレネが巻き込まれずに済むなら良しとしよう。


私が引き寄せてるならごめんなさい・・・




満腹になった私達は再び教会に転移する。


戻るなり、セレネは少しやることがあると、

どこかに行ってしまった。


また寝る前には戻って来るらしいので、

風呂掃除でもしておくとしよう。

きっとセレネも大喜びしてくれる。


ノアちゃんは満腹でひっくり返っていたので、

私は一人で転移する。



家に戻ると、手紙が届いていた。

ギルド長からだ。


遂になにか事件が起きたのだろうかと手紙を広げてみる。


内容は私達の無事を確認するものだった。

そういえば、半年近く連絡していなかった。

うっかりしていた。


爺さんに投げナイフを作ってもらった時にでも

まとめて回っておけばよかった。



ギルド長に小型転移門を繋いで少しだけ会話する。



今度皆で顔を出そう。

他の人達にも挨拶して回らなくちゃ。



私は風呂掃除を済ませてまた教会に転移する。


まだセレネは来ていないようだ。


ノアちゃんは既に寝ている。

お腹いっぱいで横になったらそうなるよね。


お腹を出して寝ていたノアちゃんの服を直して布団をかける。


いっぱいお昼寝もしてたけど、

この調子で夜は眠れるのだろうか。


変な時間に起きてしまうくらいなら今起こして上げたほうが良いのかな。


でもノアちゃんの寝顔可愛いから起こしたくないな~


まあ、子供はなんだかんだ眠れるのだろう。

きっとたぶん。


眠れなかったら私が相手をしてあげれば良い。

それはそれできっと楽しい。


どうせ明日はセレネも忙しいのだから、

夜ふかしして二人で昼過ぎまで寝ていたって誰にも文句は言われまい。



飽きもせずにノアちゃんの寝顔を眺めていると、

セレネが戻ってきた。


私はセレネを連れて自宅に転移する。



「セレネは教会にお風呂作ったりしないの?

それくらい出来る権力はあるのでしょう?」


「そんな事を言うなんて、

アルカは自分が贅沢なことをしていると自覚するべきね」


「うぐぅ・・・」


「でも、アルカのお陰で私もこうして贅沢な事をしているのだから、

とっても感謝してるの」


「喜んで頂けてなによりです」


「もちろんお風呂の事だけじゃないよ」


「お互い様よ。セレネが家族になってくれた事も、

今必死に頑張っている事もとっても感謝してるわ」


「・・・ノアに何か聞いた?」


「何が?」


「いえ。なんでもない。

そんなわけないもの」


「頑張ってくれてるセレネにこう言って良いのかわからないけど、

セレネとまた一緒に暮らせる時を楽しみにしてるから」


「ありがとう。私もいつかアルカとノアと一緒に暮らせるように頑張るから!」


「そのために必要な事があったら何時でも言ってね。

もちろんそれ以外でも」


「アルカはいつも見てくれているものね」


「え!?」


「気付いていないと思ってたの?

あれだけしょっちゅう見られていたら普通気付くよ」


「・・・いつから?」


「最初に小型転移門で話しかけてきた後からかな」


「最初からじゃない!」


「アルカなら良いよ。

私も嬉しいもの」


「そう言われると尚の事、罪悪感を感じるわね・・・」


「気にしないで!

これからも私が頑張ってる所見ていて!

でも、私からアルカが見えるようにはしないでね。

きっとお仕事に集中できなくなってしまうから」


「セレネ!!!ごめんね!!!!!」


遂に私は罪悪感に耐えきれなくなってセレネに抱きついた。

これからはもう少し節度を守って覗きます。

節度ある覗きとは?


止めるのは無理じゃないかな・・・

我慢できないし。

セレネのお墨付きだし。

けど、大きくなったら流石に嫌われてしまうかもしれない・・・

反抗期が来ないことを祈ろう。

そういう問題じゃない気がするけど。



二人で長い事お風呂に入ってから戻ってきても、

まだノアちゃんは眠っていた。


私達はノアちゃんの両隣に潜り込んで一緒に眠りにつく。


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