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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
40.白猫少女と帝国動乱・前編

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40-24.永久就職

「ノアちゃんまだ食べるの?」


「ええ。これも美味しいですよ。

 アルカはどうしたんですか?

 先ほどから手が止まっていますよ?」


 そりゃそうでしょ。

いったい何人前食べたと思ってるのよ。



「ふふ♪ 良い食べっぷりね♪ ノアちゃん♪」


 そのノアちゃんに付き合えるトニアもどうなっているんだか。というかマキナもだ。一心不乱に食べ続けている。むしろ私だけがおかしいみたいに見えるやつじゃん。



『マキナは仕方がありません。

 身体の作りが違うのですから。

 マスターからの供給も足りていませんし』


 ああそっか。今となってはマキナの方が私より遥かに強大な存在だものね。そのエネルギーを賄うにはどれだけ食べても足りないくらいなのだろう。


 あれ? 普段はどうしてるの?



『マスターの内在世界にいれば補填できます。

 あそこはまた特別なのです』


 なるほど。流石は原初神が直々に生み出した世界なだけはある。私の力の総量より大きいとか意味がわからない。まあ今はイオスの拠点とも繋がっているみたいだし、その辺りに何かカラクリがあるのかも?


 マキナ以外の女神達も同じかな?

私世界にいれば回復出来るなら何よりだ。


 逆に言うとニクス世界で活動可能な時間には限りがあるのかも。その辺り忘れないようにしておこう。万が一の時にマキナの力を借りれなければ大きな影響を及ぼす筈だ。



「トニアもよく食べるのね。

 そんな細い体のどこに入ってるの?」


「ふふふ……。そうだね。私にはアルカみたいな立派なお胸も無いもんね……」


 あかん。何か闇堕ちしかけてる。



「大丈夫です。トニアさん。

 そちらの方がアルカの好みですから」


「ノアちゃん。食事中にそういう話はやめなさい」


「え? もしかして二人ってもうそういう事してるの?」


「私達二人どころじゃありませんよ。

 アルカには四十人の伴侶がいると話しましたよね」


 今は四十六人よ?



「え!? まさか全員と!?」


「やることはやっています」


「ノアちゃん。怒るよ」


 ノアちゃんはなぁ。あんまりそういうの気にしないんだよなぁ。スポーツの一種とでも思っているのかしら?



「アルカって……その……凄いのね」


「トニア」


「ごめんなさい」


 まったく。人の目もある所でなんて話を始めるんだか。ここは普通の飲食店だって言うのに。TPOは弁えなきゃダメじゃない。



『きっと家族が多すぎるのよ。出先と家の中との区別が無意識の内に曖昧になっているのよ』


 確かに今このお店の中にいるお客さんより普段家で一緒に夕食を食べる人数の方が多いけどさ。今は昼にしては遅いからお客さんの数もそう多いわけではないしね。


 けどそれでも忘れちゃダメな事もあるでしょ。そもそもトニアは関係ないし。



『そもそも大袈裟よ。神経質すぎるわ。

 誰も気にしてないわよ。他の客だって殆どいないんだし。

 別に大声で話してるわけでもないんだし』


 そうかもだけどさぁ……。



『アルカこそいい加減にしなさい。気持ちを切り替えるんでしょ。トニアを口説くんでしょ。さっきから一歩も進展してないじゃない』


 うぐっ……。



「アルカ? どうしたの? お腹苦しくなっちゃった?

 ごめんね。無理しないでね」


 くっ! 良い子!

流石は将来のお嫁さん!



『その言い回しは何か違くない?

 いえ、事実なんだけども』



「トニア」


「はい♪ アルカ♪」


「正直言って、私は貴方に興味があるの」


「アルカ! つまりはそういう事なのね!?」


 あかん。タイミングが悪かった。



「落ち着いて。違うの。これは真面目な話しだから。

 けど別に改まった話しというわけでもないの。

 食べながらで良いから少し話を聞いてくれる?」


「ええ。聞かせてもらうわ」


 一瞬で落ち着いてくれた。

やっぱりトニアは出来る娘だ。

私の見込んだ通りだ。



『『『???』』』


 うるさいやい。



「私は理由あって家族を増やしているの。ただ当然誰でも良いわけじゃないわ。まだ詳しくは説明出来ないけれど、何れ強大な困難に立ち向かわなければならないの」


「ギシンってやつだね。さっきノアちゃんから聞いたよ」


「ちょっとぉ? ノアちゃん?」


「すみません……。つい……」


 いや、ついじゃないし……。

やっぱりちょっとハルちゃんっぽくなってない?



『しっけいな』



「ごほん。ええっと。

 まあその、要するに色々と忙しいわけでね。

 それで人手は何時でも求めてるの。

 トニアさえ良かったら」


「良い! 良い! 全然良い!

 むしろ大歓迎! アルカの役に立てるなら本望よ!

 私はその為に生きてきたんだから!!」


 重い……。



「落ち着いて。トニア。ちゃんと座っていて。

 食事中に叫ばないで。他のお客さんにもご迷惑だから」


「はい」


 周囲にも軽く謝罪してから席に座り直すトニア。


 良い子。



「ごめんなさい。話を続けてくれるかしら」


「そうね。でもまあ、答えは聞けたわけだけど。

 ありがとう。トニア。正直私はそこまで想われる事に疑問を感じているけれど、一先ず歓迎するわ。細かい事情は追々聞かせてね」


「えへへ~♪ 永久就職ぅ~♪」


 気が早い。まだその話はしてないってば。

いや、うちは基本それ一択だけども。しかも文字通りの意味で。トニアが想像してるのとは違う意味で。



「一応ここからは軽い面接も兼ねてと思って頂戴。私はトニアの事が知りたいの。とっても興味があるの。でも先ずは少しずつ。当たり障りのない事から話していきましょう。普通に仲良くなりましょう。ノアちゃんはすっかり心を開いているみたいだし。今度は私とも。そんな感じで良いかしら?」


「喜んで♪ 何でも聞いて♪」


 これでようやくスタート地点だ。

我ながら随分と躊躇してしまったものだ。

きっと話している内にそんなモヤモヤも無くなるだろう。

面接にかこつけてあれこれ聞いてしまおう。

一つずつ気になっている事を聞いていこう。

先ずはそれからだ。

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