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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
40.白猫少女と帝国動乱・前編

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40-19.飲み会

「うむ。良いぞ。認めよう。

 コレット。差配は任せた。良きに計らえ」


「はい! 姉様!」


 どうやらラブカ&フェリルの特別公演はお気に召したようだ。フロルってこういうのも好きなのね。案外何にでも興味を持つのよね。今一番ハマっている趣味は私世界で小型飛行機を乗り回す事みたいだけど。どこぞのお金持ちみたいな生活だ。


 まあ実際お金持ちの皇帝陛下なんだけども。別にヴァガル帝国は財政状況が悪いわけでもないし。その辺は少し意外だったのよね。もっと追い詰められてるかと思ってた。


 いやまあ、多少裕福な程度じゃ誰も付いて来ないって考えればシビアなものではあるのだけど。



「素晴らしい完成度ですね。

 誰がプロデュースしたのですか?」


 ノアちゃんも知ったような事を言う。

まさかアイドル系のアニメも見てたの?

何見たんだろう? マク◯ス? アイ◯ス?



「ハルちゃんよ。

 作曲もしたんですって。驚きよね」


「流石ですね。ハル」


『えっへん』


「カルラとフェブリの事も褒めてあげてね。

 この後は握手会もするから」


「それは……意味あります?」


「付き合ってあげて」


「ああ。そういう。

 ええ。もちろん。そういう話なら喜んで。

 素晴らしいものを観せて頂いたお礼も言いたいですし」


「ありがとう♪ きっと二人も喜ぶわ♪」


 それから一通り握手会やらグッズ販売会やらを楽しみ、全員で飲み会会場へと移動した。


 全員とはいえ、今日はだいぶ控えめのメンバーだけど。

ヴァガル帝国組代表、フロル、コレットちゃん、カノン。

私の側付き、ノアちゃん、マキナ。


 後は何時もの側近達だ。

ハルちゃん、イロハ、シーちゃん、ヤチヨ、ヒサメちゃん。


 それにスミレとルチアも忘れちゃダメだね。

また叱られちゃうからね。



 本当はセフィ姉やセレネとかも呼びたかったのだけど、やっぱり皆には大舞台で見て欲しいからね。この後の飲み会は打ち合わせも兼ねているから、下手に声をかけられなかったのだ。



「カノンはどう思う?」


「折角なら広く募ってみてはどうかしら?

 単発で終わらせるのは勿体ないわ」


 ふむふむ。大絶賛だね。



「「ライバル登場!」」


 嬉しそう。

カルラとフェブリもノリノリだ。



「それってうちの娘達からって事?

 まだ家族入りしてないフィリアス達?」


「いいえ。帝国の民からよ。

 先ずは帝都内の有力者達を集めて説明会を開きましょう。

 貴族だけじゃないわ。力のある商人も呼び込みましょう」


「受け入れてくれるかな?」


「ええ。必ず。

 上位の家に娘を嫁がせられるチャンスですもの」


「なら下級貴族とかも呼んだ方が良いんじゃないの?」


「いいえ。最初は一部の者達だけに話を広めるべきだわ。武闘大会までにはそう時間もかけていられないもの。希望者が増えすぎても対処しきれないわ。そうなれば不和の原因にもなりかねない。それでは本末転倒でしょ」


「なるへそ」



「どの道多くの人から理解を得るには時間がかかるわ。私達はこういう環境に慣れているからあっさり受け入れられただけよ。真に流れを生むには相応に大きな衝撃を与える必要があるの」


「それが武闘大会のエキシビションってわけだね」


「ええ。ただ当然、何の下地も作らずにぶち込んでも下手をすると反感を買いかねないの。だから少しだけ噂を広めてもらいましょう。有力者達だけの限定的な社交場と受け取ってもらいましょう」


 不公平な気もするけど、逆にそっちの方が受け入れられるのか。貴族ってプライド高い人多いもんね。少なくともこの世界のは。皇帝陛下が内密に教えてくれると言うなら、ちょっとばかり素っ頓狂な内容でも話を聞いてくれるのかも?



「商人は良いの?」


「必要だもの。

 その場で契約を結ぶ者達だって出てくるはずよ」


「契約?」


「貴族と商人でよ。

 令嬢を着飾らせるなら何かと入り用でしょ」


「もしかしてカルラとフェブリももっと派手にするの?」


「ええ。特別仕様よ。受けが良さそうなデザインは私も考えてみるわ」


『おけ』

『ならせきはずす』


「行きましょう」


 ハルちゃんとカノンは早速連れ立って飲み会を離席してしまった。今から貴族受けの良いアイドル衣装を考えるつもりらしい。早くも二人とも燃えてたなぁ。



「お持ち帰りされちゃった」


 カノン達に置いていかれた私は、何故か暇そうにしていたノアちゃんに絡む事にした。



「なんです藪から棒に」


 つれない返事。しくしく。

うん? あれ? ノアちゃん?



「それお酒? まさか飲んでるの?」


「ええ。ルチアが酔覚ましをかけてくれていますから」


 常時? 一口毎に? それ意味あるの?

普通は飲み終わってからかけるやつだよ?



「マキナは寝ちゃったのね」


 横で突っ伏してた。

静かすぎて気付かなかった。


 大丈夫? 生きてる?



「お酒、ダメみたいです。

 私のせいでしょうか」


 ああ。ノアちゃんの因子が。

究極生命体であるマキナにも驚きの弱点があったのね。

というか、わざわざ弱点を埋め込んじゃったんだけども。



「まあ良いじゃない。

 ノアちゃんの娘らしくて」


「複雑です」


 そんなに?

実はお酒弱いの気にしてたの?


 あれかな?

セレネに付き合えないのが悲しいのかな?




「フロルとコレットちゃんはカルラとフェブリを侍らせてるのね」


「あれは逆じゃないですか?

 侍っている側では?」


 まあなんとも言い難いところだ。

取り敢えずイチャイチャしてる。


 二人もすっかりここの生活に馴染んだものね。

こうしてまた新しいカップリングが増えていくのかしら。



「混ざってきたらどうです?」


「あれ? 追い払おうとしてる?」


「いえ。羨ましそうに見ていたので。禄にお酒も楽しめない私と飲んでいるよりあっちの方が楽しめるのでは?」


「もう。そんな拗ね方しなくても良いじゃない。大丈夫よ。一緒に飲みましょう。ノアちゃんはノアちゃんというだけで私にとっては至高の存在なのよ」


「はいはい。好きにしてください」


 ええ。好きにさせてもらうわ。

いっそ私もこのままお持ち帰りしちゃおうかしら。

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