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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
40.白猫少女と帝国動乱・前編

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40-14.状況確認

「力が馴染むまでには時間がかかるわ!」


 私の場合は深層で時間短縮ってわけにもいかないようだ。まあそりゃそうか。どっちかと言うと体の問題だし。精神体で過ごしても意味は無いか。



「今のアルカはどうなっているのです?

 特段変わっているようには見えませんよ?」


「当然よ! 流入量を制限してるもの!」


 なるほど。そりゃそうか。ニクス達があれだけ苦労して身に付けた力をいきなり使いこなせるわけもないよね。これから少しずつ増やしていくのだろう。イオスも加減を覚えてくれて何よりだ。いや最初からそこは上手かったけど。イオスと契約した時もお陰で助かったし。


 と言うか制限された上で寝込んだわけか。それが一日で済んだのも制限のお陰なのね。だいぶ先は長そうだ。今の私はニクス一人にも遠く及ばないんだし。


 ニクス、大丈夫かしら?

なんか止める間もなくルーシィに連れ出されちゃったけど。

しかも丁度入れ替わりにイオスが来るタイミングで。


 まあでも、ニクスの件は後だ。

至急確認しておくべき事がある。

何だかんだ丸一日寝込んじゃったし。



「とにかく焦らず進めていきましょう。

 それよりヴァガルの方はどうなってる?」


「既に計画は動き始めていますよ。先ずは城内の改革です。

 カノン達も全力で協力してくれています」


 結局そういう話になったのよね。

深層での一年間でフロルが皆を口説き落としたのだ。


 フロルって何だかんだカリスマはあるっぽい。

ヴァガル帝国の諸侯も話さえすれば認めてくれるかも?


 まあ、先ずはその為にも城内の改革を進めていこう。特に財政と軍備だ。後は何れ城内にも私達の居場所を作るつもりだ。流石に移り住むかどうかまではまだ決めていないけど。



 今の家にも思い入れがあるからね。それに小さい娘達、特にレヴィにはこっちでの生活の方が合っているだろう。


 その辺は追々考えていこう。だいぶ大所帯になったし転移もあるから別れて住んでもいいわけだし。



「結局軍の方は誰が見ることになったの?」


「最初はセフィさんです。

 一番その辺りの人間社会に慣れていますから」


 セフィ姉?

てっきり対偽神班に専念するかと思ってた。


 まあでもノアちゃんの言う通りか。商人組のカノン達を除けばセフィ姉が一番社交的だもんね。エルフなのに。だからこそ人間社会での生活も長いんだけど。昔は人間の旦那さんがいたくらいだし。


 それにエルフならヴァガルの人達もすぐに認めてくれるだろう。元々この世界のエルフはインチキレベルで強いのが共通認識なのだ。ヴァガルだとエルフの国とは距離があるけど、たぶんそこら辺の認識は変わらないはずだ。



「出来ればお姉ちゃんの力も借りたい所よね」


 お姉ちゃんも人生経験豊富なのよね。

何せ六百年も各地の組織を点々としてきたのだし。



「ミユキお姉さんはギルドの方がありますから」


 そうなのよね……。テッサ支部の支部長、カリアさんがお姉ちゃんと浅からぬ縁があるらしいのよね。私はつい最近知ったけど。



「やっぱりギルドと教会の方は動かせないわよね」


「ええ。ここで手を引くわけにはいきませんから」


 まあうん。なんとかなるでしょ。



「取り敢えず今日は爺さんの店に行ってみる?」


「馬鹿言わないで下さい。休みに決まっているでしょう。

 絶対安静です。大人しく寝ていてください」


「は~い」


 まあそう言うよね。

なら明日だ。明日こそは爺さんの店にも顔を出すとしよう。ノアちゃんが許してくれたらだけど。



「カノン達ももう現地入りしてるって事でいいのよね?

 店の方はどうしてるの?」


「コマリとレーネが中心になって受け持ってくれています」


 ふむふむ。



「セーレは帰した?」


「ええ。例の端末と合わせて。

 もちろん贈り物の方も滞りなく。

 先方も大変喜んでくださいました」


 それはよかった。セーレ、すっかり大きくなっちゃったからね。今回は中身もだいぶ。流石にレーネに追いつく程ではなかったけど。たった一年で四歳児から小学生高学年くらいまでは成長してしまった。わかってはいても人魚の成長の速さには驚きだ。


 成長記録映像とお酒、喜んでくれたのなら何よりだ。直接謝りに行けなかったのは心苦しいけど、そこはハルちゃんが私の分体で済ませてくれたのだろう。取り敢えず一安心だ。



「エリスとルイザは?」


「帰りましたよ。エリスもです。

 久しぶりにマリアさんと会いたかったのでしょう」


 二人ともまだまだお母さんが恋しい年頃だもんね。


 二人も少し成長しちゃったけど変身魔法で上手いこと調整出来るだろう。既にあの子達も一端の魔術師だ。ニクス世界の冒険者程度なら相手にもなるまい。



「心配しなくて大丈夫ですよ。全て問題はありません。

 ですからあまり考えずに休んでいてください。

 皆を信じて任せてください」


「もちろん信じてるよ。けどそうは言ってもさ。

 結構長い時間寝てたから」


「別に眠れとまでは言いません。

 思考を止めて力の流れに身を委ねてください。

 大きな力が入り込んできたばかりなのです。

 馴染むためには受け入れねばなりません」


「それはノアちゃんの体験談?」


「ええ。そうです」


「私も経験無いわけじゃないよ?」


「アルカはその辺の勘が鈍いのです。

 ニクス達の頑張りに応えたいなら倍は努力してください」


「集中しないように?」


「そうです。何も考えず委ねるのです」


 いっちゃん難しいやつだ。

でもしゃあない。やるか。



「じゃあ手を握ってて」


「ええ。お手伝いします」


 ノアちゃんが私の手を握って、探るように力を流し込んできた。



「ふふ♪ ちょっとくすぐったいわ♪」


「我慢してください」


 何だかこういうのも良いわね。少し任せてみせましょう。

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