40-9.四日目
四日目、最初に来たのはイロちゃんズの皆だ。
まさかの全員集合だ。しかもイロハとクルルまで一緒だ。
イロハが気を遣ってくれたのだろうか?
それとも愛娘達が私の毒牙にかかるのを恐れたのだろうか?
「後者よ。後者。
まだ誰もあげないわ」
「あ、ごめん。サクラ貰っちゃった」
「あぁん?」
イロハの口から聞いた事無いドスの利いた声が出てきた。
「サクラ? どういう事?」
「抜け駆けしたのですか?」
「サクラちゃん? どうしてそういう事するの?」
なんか盛り上がり始めた。
サクラがイロちゃんズのメンバーに問い詰められている。
「ごめんね~♪
皆はイロハに許可貰ってからね~♪」
サクラを抱き寄せ魔法で救出すると、イロちゃんズの皆は今度はイロハの方へ向き直った。
「「「イロハ様!」」」
「「お母様!」」
「「イロハ!」」
「イロハちゃん!」
あれ?
「アルカぁ!」
あかん。こっちきた。
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三十二組目はヒオリとツムギ(二回目)だ。
「何でそんなボロボロなの?」
「ちょっと虎の尾踏んじゃって……」
誰にだって触れられたくない領域ってあるよね。
イロちゃんズの取り扱いは気をつけよう。うん。
「別にツムギまで呼ばなくてもよかったのに」
「ちょっとぉ?」
「ふふ♪ ヒオリは素直じゃないわね♪」
「そんなんじゃないし。
折角アルカ様を独り占め出来るのにと思っただけだし」
可愛い。
本当に素直じゃないなぁ♪
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三十三組目は、ルイザとアリアだ。
「ルイザ、なんか雰囲気変わった?」
たった三日程度でなんか、野性味? が増した気がする。
「酷いのですわ」
まぁ~た言われたぁ~。な~ぜ~。
「アリア様ったら酷いのですわ。
いっぱい虐めてくるのですわ」
あれ? そっち?
「アリア何したの?」
「あはは~♪」
「こら」
「違うのよ! 変な事はしてないわ!
ただちょっと張り切りすぎちゃったって言うか!」
ああ。なるほど。
ルイザを鍛える許可が降りたから、張り切って先輩風吹かせちゃったわけか。
「ルイザの教師役は誰なの?」
「エルヴィお姉ちゃん」
レヴィ達と一緒に?
超初心者コースじゃん。
まあそりゃそうか。
「なら任せておかなきゃ。
ルイザの事が気になるのはわかるけど」
「ごめんなさい……」
「けど早めにアリア達に合流できるように、少し一緒に頑張ってみようか」
「良いの?」
「少しずつね。遊びながら。楽しく。
ルイザもそれで良い?」
「はい! 頑張るのですわ!」
「そう。良かった♪
それじゃあ、早速始めましょう♪」
「「お~!」」
ふふ♪ やっぱり仲良し♪
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三十四組目はコマリとヤチヨだ。
「やっとだね! アルカ様!」
「弁えてください。コマリ。それは私のセリフです。
コマリはおまけです。メインは私です。
さっさと始めますよ。小春先輩」
「ヤチヨはなんでそんなトゲトゲしてるの?
コマリにも優しくしてあげてよ」
「仕方ありませんね。
小春先輩がそう言うなら従いましょう」
「コマリ? ヤチヨとなんかあったの?」
「えっと……」
『さっき模擬戦で負かしちゃって……それで……』
え!?
コマリってヤチヨより強いの!? それは初耳だよ!?
「コマリ」
「なっ何も言ってないよ!」
「ヤチヨ。これからサバゲーモードで遊びましょう。
ヤチヨの銃捌き、私ももっと見てみたいの」
「仕方ありませんね。
小春先輩がそう言うなら」
ふふ♪ 今度は嬉しそう♪
『コマリも付き合ってね』
「がってん!!」
「なんです? いきなり」
「あっ!」
「ぷっ」
二人とも仲良くね♪
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三十五組目は、リリカとヒサメの幼馴染コンビだ。
「リリカは四十五番目で、ヒサメちゃんは四十六番目ね」
「突然何の話かしら?」
「およめさん~」
「ヒサメちゃん正解~♪」
「「いえ~い~♪」」
「仲良いわね。相変わらず」
「リリカとヒサメちゃんこそ」
「そうでもあるわね!」
素直♪
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三十六組目。一巡目の最後はハルちゃんとシーちゃんだ。
「きた」
「このときが」
「待ち望んでいました。マスター」
「ふっふっふ。遂にだね」
「あれやる」
「やりたいことが沢山あります。マスター」
「悪巧みの時間ね♪」
「こっそり」
「内密に進めましょう」
「早速始めましょう」
「「「お~~~!!」」」
「させませんよ」
「「「ノア(ちゃん)!?」」」
「セレネが不安だと言うから来てみれば。
いったい何を始めるつもりだったのですか?」
「「「……ひみつ」」」
「そうですか。ではセレネに」
「「「まって!」」」
「ではお聞きしても?」
「「「……新装備開発」」」
「本当にそれだけですか?」
「「「うん!」」」
「なら私も混ぜてください。
ものによっては黙っててあげます」
「「「……がってん」」」
「やはり妙な態度ですね。
まあ良いです。何を企んでいるのかこの目で見極めるとしましょう」
「「「あはは~」」」




