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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
39.白猫少女と王国騒動

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39-25.シスコン

「姉様!!」


 転移した私達を一目見て、躊躇なく本物フロルに突っ込んできた少女。どうやらこの子がコレットちゃんのようだ。



「姉様! 姉様! 姉様!」


 若干息を荒げながらフロルにしがみつくコレットちゃん。



「離せ」


 フロルは冷たくあしらった。

フロルに払われて少し距離が出来るものの、コレットちゃんは負けじとフロルにしがみついてきた。



「ええい! 鬱陶しい!

 後にせよ! 今はそれどころではないのだ!」


「後! 後って言いました!

 後なら良いのですね! 姉様!」


 コレットちゃん?

そんな事より話すべき事があるんじゃない?



「コレットよ。

 よくぞ影武者を見破った」


「当然です!」


 フロルから話を振り始めた。

ついでにちょっと褒める事でコレットちゃんの意識の誘導に成功したようだ。



「お前を見込んで頼みがある」


「何なりと! 姉様!」


「うむ。結構。なれば影武者の側に寄り添い、お前の力を貸すのだ。これはコレットにしか出来ぬ事だ。私をよく知るお前にだからこそ頼むのだ。引き受けてくれるな?」


「嫌です! 姉様!

 それでは姉様と一緒にいられません!

 偽者の側なんてまっぴらごめんです!」


 あれ?

何なりとって言わなかったっけ?



「むぅ……仕方ないのう。やはり連れて行くしかないか」


「当然です!

 コレットは姉様に付き従います! どこへでも!」


 あっま!!! 甘々じゃん!!

甘やかしまくってるじゃん!!


 せっかくさっきは冷たく払えてたのに!

どうせあれもポーズだって見抜かれてるんでしょ!


 そんなんだからお願い聞いてもらえないんじゃん!

むしろコレットちゃんよりフロルに問題あるやつじゃん!




 取り敢えず、フロルがコレットちゃんを全然制御出来ていないのはわかった。妹可愛さに何だかんだと甘やかしてきたのだろう。ちょっとくらい冷たい態度を取られても本心ではないと見抜かれているのだ。


 完全に舐められてる。皇帝陛下相手にいくら妹とはいえああも好き勝手出来るのだ。コレットちゃんも中々いい性格してるわね。



「コレット。この者、アルカという。

 我が主だ。ヴァガルはこのアルカに下る事となった。

 お主も私と共にこの者に仕えるのだ」


「はい! 姉様!」


 そこは良いんだ。

フロルと共にって言われたからかな?

コレットちゃんもやっぱりチョロい?



「初めまして。コレットちゃん。歓迎するわ。

 出来るだけフロルとは一緒にいさせてあげるからね」


「はい! アルカ様!」


 懐っこい笑みを向けてくれた。可愛い。



『『『『『ちょっろ』』』』』


 はいはい。



「姉様! 姉様!」


 ステラの方を差しながら催促するコレットちゃん。

どうやら気になっていたようだ。



「ああ。うむ。そうだエステリーナだ。

 当然お前の姉でもある。私と同じに想って欲しい」


「はい! 姉様!」


 フロルの手を握ったままステラに近づくコレットちゃん。

そのまま空いた手でステラの手を握りしめた。



「えへへ~♪ 姉様が二人~♪」


「もう一人居るぞ」


「シャァー!!!」


 フロルの影武者ハルちゃんが無謀にも姉妹の輪に加わろうとすると、コレットちゃんが歯をむき出しにして威嚇した。



「おいやめろ。はしたない」


「ですが姉様!」


「あれはアルカの配下だ。

 我々の同僚だ。上手くやれ」


「はい! 姉様!」


 良いんだ。それで。


 と言うかステラは良くて何でハルちゃんはダメだったの?

基準がわからない。何か本能的に感じるものでもあるのだろうか。この子何故か若干野生児じみてるし。皇族なのに。



「コレットちゃん。抱っこしても良い?」


「後でね!」


 そっかぁ。後かぁ。

今はお姉ちゃんズと輪っかになるので忙しいらしい。

可愛い。



「何聞いてるんですか、アルカ」


「いやつい」


 だって何だか可愛いんだもん。

警戒心の強い小動物みたいで。



「取り敢えず連れて帰りましょう。

 暫くは私の中で飼う事にするわ」


「今飼うって言いましたね?」


「失敬。ちょっと間違えたわ」


「おい。私の妹をなんだと思っとるんだ?」


 あらら。聞かれたか。


 にしてもフロルったら。

きっとそうやって大切に大切に過保護に育ててきたのね。

自分でもマズいとは思っているのだろうけど、フロルが"妹"を放り出せるわけもないものね。


 まあこればかりは仕方あるまい。

むしろ今後は気にせず仲良し姉妹をやってもらおう。

私の庇護下に入ったのだ。皇帝業だって程々でいいからね。

フロルが抜ける分は引き続きハルちゃんに頼むし。



「取り敢えずミッションコンプリートって事で」


 私世界にコレットちゃんも含めた皆を送り込んだ。



「後はよろしく。ハルちゃん」


「がってん」


 最後に残ったハルちゃんを思いっきり抱きしめてから、自宅に転移した。

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