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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
38.白猫少女と修行期間

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38-51.難航

「……」


 あれ?

なんか剣呑な雰囲気?

もしかして怒ってます?



「マスター!」


 シーちゃんが鋭く叫ぶと同時に、眼の前で光が弾け飛んだ。



「アルカ!命令を!」


 いつの間にか短刀を抜いたノアちゃんが、私の前に立って生まれたばかりの少女に向かって構えていた。どうやら今の何らかの攻撃もノアちゃんが弾いてくれたようだ。全然見えなかった。また腕上げたわね。ノアちゃん。じゃなくて!!



「止まって!」


 少女に命令の意思を込めた言葉を放つ。

既にパスは繋がっている。

これで動きを止められ……ないし!というか何処行った!?


 そこら中から存在を感じる!?

まさかこれナノマシンにバラけて見えなくなっちゃった!?

いきなり使いこなしすぎでしょ!?



「シーちゃん!ハルちゃん!

 緊急停止ボタン的なのは!?」


「ない!」


「用意してません!」


 そりゃまあ、自分の娘にそんなの仕込まないか……。



「全員で取り押さえるわよ!

 いくらなんでもいきなり深層からは出られないでしょ!」


 念の為深層に閉じ込めるようなイメージを施す。

これなら流石に私の力が優先されるはずだ。

この子とは融合しているわけじゃないのだから。



「いらない!」


「私達にお任せを!

 皆さんは下がっていて下さい!」


 ハルちゃんとシーちゃんだけで?

もしかして私達足手まとい!?



「アルカの事はお任せを!」


「こっちは気にしなくていいわ!

 二人の好きにやりなさい!」


 ノアちゃんとイロハが私を守ろうと配置につく。



 それを確認すると、シーちゃんとハルちゃんがそれぞれナノマシンと黒い霧に変化し、周囲に溶け込んで見えなくなった。


 何この戦い?

何が起こっているのか全然理解できない。


 取り敢えず物理攻撃は一切通用しないだろう。

加えて、ハルちゃんと少女は神威まで使っているようだ。

生半可な魔術では吹き飛ばす事すら出来はしまい。

この状況で私に出来る事はそう無さそうだ。



『だきよせ~』


 そうね。

できちゃえば手っ取り早いわね。

秘技お手玉作戦で無力化出来るわけだし。

あの作戦、未だに試したことないけど。

ある意味家族メタだからね。

ちょっと卑怯過ぎるのだ。


 当然、今問題なのはそこじゃない。

いくら私だって、そんなすぐに心は固まらない。

せめて名前だけでも付けなきゃ、実感が湧いてこない。


 取り敢えず名前を考えよう。

そうしたら、抱き寄せも出来るんじゃないかしら?



『出来ても止めておくべきでは?

 ハルとシイナは自分達で止めたいようですし』


 でもほら。

緊急時の手札は増やしておくに越したことないしね。


 まあでも。

介入のタイミングには気を付けよう。

ヤチヨの言う通り、あまり早すぎても良くはないだろうし。



 名前、名前、シイナ、ハル、イロハ……。



「シロハにしましょう」


「イロハ要素多すぎません?」


「ハはハルちゃんのハよ」


 まあでも、シーちゃんも微妙に思うかも?

ハルちゃんとの娘ってところにも拘ってたし。



「なら、シルハ?」


「……名前をくっつけるのは諦めては?」


 微妙だったかぁ。



「私の要素は気にしなくていいわよ。

 私のことは親戚の叔母さんくらいに思ってもらえば十分だもの」


 そっか。イロハにはハルカ、ハルちゃんにはチハルがいるし、あの子はシーちゃんの子って部分を強調してみようかしら。


 いやむしろ、チハルとハルカと姉妹だと強調してみる?

二人共長い時に関する意味を込めた名前にしたから、あの子もそんな感じで。



 クオンとか?

でもシーちゃん要素が無いのよね~。

もうシオンはいるし。


 クイナとかどう?

元の由来からは離れ過ぎちゃうけど、シーちゃんの娘ってわかりやすいかも?


 いやでも、ハルちゃん要素は相変わらず行方不明だ。

シーちゃんを強調するにしても、ハルちゃん要素皆無はシーちゃんが望まないだろう。なんかそんな気がする。本当に二人の娘って部分を喜んでたみたいだし。


 いっそシンプルに、ハナちゃんでどう?

いやでも、なんか違う気がする……。



「難航していますね。

 向こうの方が先に終わりそうですよ」


 そうなの?

私、見てても何やってるんだか全然わからないよ?

ノアちゃんわかってるの?



「ルーナにしましょう」


「月ですか?

 それだとセレネを連想しません?」


 ノアちゃん、詳しいわね。

セレネに関することだから尚の事かしら。

ちなみに、うちだと他にもツクヨミとかもろに月関連よね。

後、ミーシャのアルテミシアってアルテミスの事よね。

あの子、実はめっちゃ有名な月の女神だったのかしら。

まあ、ニクスと同じく私の生まれた世界で知られている神本人ではないのでしょうけど。


 いかんいかん。

ミーシャの事考えてる場合じゃなかった。

思考が脱線しすぎた。けど、そろそろ会いたいな。

女神達全員、早く帰ってこないかしら……。




 思考を戻そう。

まあ確かにハルちゃんにもシーちゃんにも、月ってイメージはあまりないかもだ。一応ハルちゃんが吸血鬼だから、同じ夜イメージで……いや、遠回し過ぎるか。

やっぱ名前をくっつけるのは無茶かもしれない。



『それとっくにノアが指摘した事じゃないですか』


 わかってるってば。もう。ヤチヨの意地悪。



『むずかし~』


 そうなのよ~。


 でもそろそろ決めなきゃ。

ハルちゃんとシーちゃんもあの子と話したいだろうし。

名前がないと不便だもんね。



「エルナにしましょう」


 永遠エターナル、ハル、シイナ、そんな感じで。

これでチハルとハルカとも姉妹らしい感じになったと思う。



「良いんじゃないですか」


 良かった。ノアちゃんは異論無しだ。



「一人だけアルカの故郷風じゃなくない?」


 ハル、イロハ、シイナ、ハルカ、チハル……まあ確かに。



「良いでしょ。私だってアルカなんだし」


 それにへーちゃんだって、なんならノアちゃんだって私の娘なんだし。既に横文字ネームの娘だっていっぱいいるのだ。



「それもそうね」


 イロハも取り敢えず納得してくれたらしい。

後はシーちゃんとハルちゃんの反応次第だね。


 丁度そのタイミングで、三人が姿を現した。



「かんぺき」


「驚きました。

 生まれたばかりでここまでやるとは。

 流石は我が娘です」


「えへへ♪」


 あれ?

なんかめっちゃ笑い合ってる?

いったい何があったの?



「心配要らなかったようですね。

 いきなりレーザー撃ってきた時は、どうしたものかと思いましたが」


 あの初撃、そんな攻撃だったの?

初手レーザーは殺意高すぎない?



「力を見せたかったんでしょ。

 自分が生まれた意味を正確に理解していたのよ。

 もしくはアルカの事だけ気に食わないとか?」


「普段からシイナをこき使いすぎですからね。

 無理もありません」


 くっ!否定できない!!

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