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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
38.白猫少女と修行期間

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38-25.子供の頃の憧れ

「ねえ、もう少しどうにかならないの?」


「何が?」


 私のお腹を枕に寝そべるツムギが漠然とした質問を投げかけてきた。



「このお宿よ。

 温泉に卓球、そしてゲーセン。

 普通過ぎるわ。そう。普通過ぎるのよ」


「全部満喫してたじゃない。

 一番燥いでいたのは間違いなくツムギよ」


 散々扱かれた腹いせに、唐突に宣言した自称卓球経験者の実力を遺憾なく発揮していた。まあ、ノアちゃん達が慣れた後は逆にボロ負けしてたけど。



「そりゃあね。

 安直だからこそ良い事もあるわけだし。

 でもね。ここはゲームの中なの」


 なるほど。そういう。

でもツムギ自身もこのゲームの開発者の一人よ?

案出ししなかったの?



「じゃあ何が欲しいの?」


「……昨晩はお楽しみでしたねって言ってくれるNPC」


「それは遠回しなお誘い?」


 でも残念。

ツムギの初めてはステラと一緒にと決めているのだ。



「そうじゃなくて、ゲームの再現でもなんでもいいわけよ」


「それも安直じゃない?」


「まずは積み重ねよ。

 発想を広げられる土壌を作りましょう」


「要は何も思いつかないわけね」


「何せ異世界に来ちゃったんだもの。

 お姫様生活は十分に満喫したし、エルフの国とかなら直接行けば済むんだし」


 たしかに。



「ドワーフの国もあるわよ。廃墟だけど。

 ヘスティに許可もらえたら見に行ってみる?」


「行くわ」


 即答ね。



「新しい種族産み出してみましょうか。

 小人族とか、巨人族とかも」


「そう言えばその辺りは聞いたことないわね。

 ニクス世界にもいないのかしら」


「ねえ、小春」


「なに?」


「私もシーちゃんみたいな子が欲しいの」


「えっと?」


 いきなり話しが飛んだのかしら?



「機人って言うの?

 ドラ◯もんとか、何ならハ◯みたいなのでも良いわ。

 いっそスマホの中の人工知能とかでも可」


「まあ気持ちはわかるわ。

 エグゼのナビみたいなのって事よね」


「そうそう。そういう事。

 小春もロック◯ンやったことあるの?」


「四ならやり込んだわ」


「残念。私は三よ。二もやってたけど」


「プリズムコンボ?」


「そうそう♪

 なんだ、二もやったのね」


「クリアだけなら多分全部一通りは」


「まだまだ語りたいけど、一旦話を戻しましょう」


『ねえ、ツムギ。

 それ私じゃ不満なの?』


「そうよ、ツムギ。

 フィリアスだって似たような立ち位置じゃない」


「もちろんヒオリは大切な相棒よ。

 貴方に不満なんてあるわけないじゃない。

 けどそれはそれよ。要は別腹なのよ」


 まあ言わんとしている事はわかる。

手が届くなら試してみたい気持ちは理解できる。



「だそうだけど、シーちゃんはどう思う?」


『反対です。

 まずはヒオリと関係を深めるべきかと。

 マスターのように浮気性なわけでもないのでしょう?』


 あらら?シーちゃんさん?



「そうよね。ごめんなさい、ヒオリ。

 ちょっと思いつきで喋りすぎたわ」


『別に気にしてないけど。

 ツムギが何考えてるのかはわかってるし』


 その割にはなんだか声音が不貞腐れ気味だ。

ヒオリちゃんたら、早速ツムギに独占欲が芽生えてるのね。



「ツムギ、もう一度温泉でも入ってきたら?

 今度はヒオリと二人きりでね」


「……そうね。行ってくるわ」


 ふっふっふ。初々しいのう。

先ずは沢山語らうとよいぞ~。



『つまりここからは私達と小春先輩の語らいタイムですね』


 丁度皆いないしね。

ノアちゃんとルーシィは、マノンとサクラを連れて遊びに行っちゃってるし。



『今回はヤチヨに譲るわ』


『私達も二人で出てくるね』


 イロハとハルカが同化を解いて部屋を出ていった。



『ハルは?』


『私と共に』


『おけ』


 今度はハルちゃんとシーちゃんだ。

二人は転移で消えてしまった。

運営用の管理室にでも移動したのかな?

ハルちゃん、そういう場所好きだろうし。



「ふふふ。先ずは一献」


 同化を解いたヤチヨは私の首筋に牙を突き立てた。



「ねえそれ、提供する側が言うやつじゃないの?」


「うぇ~……なんですこれ……。

 小春先輩の血とは似ても似つきません」


 しかも戻してるし。

やりたい放題ね。



「流石に血の味までは再現されてなかったのね」


 ここゲーム世界だからね。



「なんというか、ジャンキーな感じです。

 一般受けはしそうですが、私好みではありません」


 吸血鬼ロールプレイ用に設計されているからか。

普段吸血鬼じゃない子が体験するやつだから、敢えて本物の血の味にはしていないわけね。



「とか言いつつまた飲むの?」


「いいえ。お掃除です。

 少し零してしまいましたので」


 ピチャピチャと音を立てながら私の首筋を舐めるヤチヨ。

首筋が終わると、段々耳の方にまで上がってきた。



「早くない?

 語らうんじゃなかったの?」


「別にピロートークでも構いませんよ?」


「お好きにど~ぞ」

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