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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
38.白猫少女と修行期間

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38-18.休日の終わり

「さて、ルイザ。

 この二日間は楽しんで頂けたかしら?」


「ええ。もちろん。

 二日どころか、一週間以上満喫致しましたわ」


 あのゲームは色んな意味で濃かったからね。

本当は何度かプレイしてもらうつもりだったけど、結果的に一回で十分だったわね。



「色々バタバタして悪かったわね。

 今後は好きに遊びに来て良いから」


 ルイザにはフリーパスを進呈しましょう♪



「感謝致します。アルカ様」


「ルイザもアルカって呼んで良いのよ?

 私達はもう婚約者なんだから」


 ルイザの親にも言っていない勝手に決めたやつだけど。

諸々の準備が整ったら打診する事にしよう。

その辺りの手配は、引き続きリリカにお任せだ。



「いいえ。アルカ様と。そう呼ばせて頂きますわ」


「別にルイザがそう言うならそれでも構わないけど。

 取り敢えず、今度三人でデートにでも行きましょう」


 取り敢えず一杯くらいな感じで誘いまくってるわね、私。



「はい!是非に!ですわ!」


 まだ約束を果たしていない娘達もいっぱいいるから、ルイザの番が何時になるかは疑問だ。

色々頑張ろう。うん。


 ルイザが皆への感謝と挨拶を告げてくれた後、まるで今生の別れのように離れがたいと縋るアリアを引き剥がして、ルイザをリリカに託した。



「それじゃあ、リリカ。

 ルイザをお願いね」


「がってん!」


 私の姿に変身したリリカが、ルイザと共に姿を消す。

私もなんだか少し寂しい。

アリア程じゃ無いだろうけど。


 ふふ。アリアったら。

まだまだ可愛い幼子ね♪

明日も学園で会えるでしょうに。



『小春先輩』


 なに?

どうしたのヤチヨ?



『王妃が敵対しました』


 どういう事?



『約束は反故にするそうです。

 というより、一部の記憶が欠落しています』


 欠落って?

記憶喪失って事?



『いいえ。違います。

 忘れたのではなく、丸々消え去っています。

 それもあの決闘の部分だけが。

 王妃の認識では、今は城に戻った直後です。

 不覚にも長旅の無理が祟って倒れたと考えています。

 これは何者かに記憶を消されたと見るのが妥当かと』


 えっと?

ハルちゃんの分体はずっと側に居たのよね?

片時も離れていないのよね?



『うん』

『ずっとみてた』

『ふしんしゃ』

『いなかった』


 ハルちゃんはどう思う?

これって、偽神の干渉の影響?



『かのうせい』

『たかい』


 まあ良いわ。

偽神の干渉だと言うのなら、私も手を出しましょう。

家族を集めてまた会議を開くわ。


 偽神関連なら多少の無理も許してくれるでしょう。

それにルーシィにも何か知っている事が無いか確認してみましょう。




----------------------




「うん。間違いないよ。

 それはあいつの手口だ。

 目的も察しはつく。

 これは教えても良い?」


「いいえ。今はやめておきましょう。

 先ずは私達なりに考えて動いてみるわ。

 これも実験よ。ルーシィの知る未来とどれだけの差が生まれるか確認して頂戴」


「がってん♪」


 ルーシィのお墨付きが出てしまったか。

やはりこれも平行世界で仕込まれた事なのだろう。

かつて並行世界の王妃も記憶を消されたから、その結果だけがこの領域でも現れた。


 敵は本当に何でもありだ。

けれど、伝達条件くらいはあるはずだ。

先ずは情報を積み重ねよう。

対抗手段を見出すのはその後だ。



「アルカは大人しくしていて下さい」


 ノアちゃんの意見は変わらないようだ。



「今回ばかりはそうも言ってられないでしょ?

 偽神の目的は私に関係があるはずよ。

 ムスペルが振り回されるのを黙って見ているわけにはいかないわ」


「だからこそです。

 これはきっとアルカの幸福に繋がる案件です。

 即ちアルカに都合の良い展開に繋げる為の布石なのです。

 わざわざ自分から敵の手の平の上で踊るつもりですか?」


「私を引きずり出す為に、あの手この手でしかけてくるかもしれないわ。

 放っておけば状況が悪くなる可能性だってある」


「それは起こった時に判断しましょう。

 偽神の干渉を前提とした深読みは止めましょう。

 そんな事をしていれば、偽神の敷いたレールから抜け出す事はできなくなります」


「逆じゃない?

 偽神の手の内を想像するからこそ、その縛りから抜け出せるのよ?」


「いいえ。

 それは対等な相手が敵の場合の話です。

 私達は敵に対して遥かにちっぽけな存在です。

 意識すればする程、抜け出せなくなるのが道理なのです。

 全ての選択肢の先に偽神が存在するやもと、自らを縛ってしまうのです」


 どこに居ようと自分の足元は敵の敷いたレールの上なのだと思い込むようになるわけか。

言いたい事はわからないでも無いけど、私達はまだそこまで追い詰められているわけではないはずだ。

あまり悲観的に捉えすぎるのも良い事とは思えない。


 ああ、いや。

私は実際にノアちゃんの言うような思考に陥ってるわけか。

つまり一旦落ち着けと言いたいのだろう。



「ノアちゃんはツムギやカノン達に最後まで任せるべきと考えているのね?」


「いいえ。まだそこまでは。

 ただ少なくとも、アルカが動くべきは今ではありません」


「ノアちゃんの意見はわかったわ。

 焦って迂闊な行動に出る事だけはしないと約束するわ」


「はい。一先ずはそれでも構いません。

 また話し合わねば、アルカも納得できないでしょうから」


「そうね。

 悪いけどもう少し付き合ってね」


「はい。どこまでもお付き合いします」

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