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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
37.白猫少女と異界の侵略者

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37-16.合流

「え~っと、お客様にもいらっしゃって頂いている中、大変恐縮なのですが。

 今日から家族が三人増えます。

 内一人は私のお姉ちゃんです。

 もう一人は私の伴侶です。

 あと一人はここにはいないから、紹介はまた後日ね。

 という事で、ミーちゃんとルビィです。

 どうぞ皆さん仲良くしてあげてくださいな」


 私はルイザちゃんを歓迎する夕食会の席で、ミーちゃんと未来ルビィを紹介する事にした。

ルイザちゃんの方が一通り済んだ後、三人で前に出ていきなりこの場でお披露目したのだ。

もう時間もだいぶ遅かったからね。

スケジュール詰め詰めでいかないとだから。



「え?ルビィ?」


 戸惑うレヴィ。



「レヴィ!」


 駆け寄る未来ルビィ。



「ちっちゃいレヴィだぁ!

 かっわいいなぁ~!」


 レヴィの両脇に手を入れて持ち上げ、くるくると周り出すルビィ。



「見ての通り、このルビィは未来から来たの。

 レヴィとルビィは特に仲良くしてあげてね」


 自分で言っておいてなんだけど、見てわかるとは限らないわよね。

普通は生き別れの姉とかの方が納得できるだろうに。



「ルビィ?」


 小さい方のルビィが私と未来ルビィを見ながら、不思議そうに首をかしげた。


 私は抱き寄せ魔法でルビィを手元に召喚して抱きかかえ、ルビィに出来る限り優しく声をかける。



「ふふ。

 そうよね。

 いきなりこんな事言われたって混乱しちゃうよね。

 特にルビィ本人はびっくりよね」


「うん~」


 視線を未来ルビィに向けながら、私に頭ごとよりかかって何やら考え込むルビィ。



「呼び方どうしようか。

 二人共ルビィじゃ混乱しちゃうわよね」


「なら私はルーシィって名乗るよ!

 でもでも~♪

 二人きりの時はルビィって呼んでね♪おかーさん♪」


 B、Cって事か。

それならわかりやすくて良いかもしれない。



「わかった。

 なら今からあなたはルーシィよ。

 皆も、それでお願いね。

 ルーシィ。譲ってくれてありがとう」


「良いんだよ。

 私が後から来たんだもん」


 レヴィを抱きしめて頬ずりしながら答えるルーシィ。

レヴィは目を白黒させつつも、突き放すような事はせずにされるがままになっている。



「そのうち、ルーディも現れるのかな?」


 セフィ姉が妙な事を口走った。

色んな意味で勘弁してほしいわね。

もちろん、迷い込んできたなら喜んで受け入れるけども。



「ミユキさんは以前の姿にそっくりよね。

 頭が混乱してしまいそうだわ」


 カノンはミーちゃんを見て戸惑っている。

ミーちゃんの今の姿は、お姉ちゃんがちょっと前まで変身していた姿だ。


 と言うか、今も必要とあらば変身している。

十二歳モードだと威厳とか無いからね。

十六歳モードにあるかと言うと微妙だけど。

とにかく、本人的には何かフォーマルな感じなのだろう。


 明らかな年齢差のあるルビィ組より、お姉ちゃんの方が影響が大きかったようだ。

お姉ちゃんの方が中身は別物なんだけど。

まあ、ルビィも結構中身違うか。

今のルビィはやんちゃではあっても、基本的に良い子だし。

いや、うん。別に未来ルビィが悪い子……ややこしいなぁ。


 悪い事はたくさんしてきたのだろう。

そこはもう言い訳のしようもないのだろう。

そんな事はわかってる。


 けれど、それを私が責めるのはお門違いだ。

そもそも諸悪の根源は私なのだ。


 ニクスもきっと内心同じことを考えていただろう。

あの場では言い出さなかったけれど、本当はニクス自身が一番悪いと考えているのではなかろうか。


 いくらこの時間軸の私達が何もしていないとは言え、私達はそうなっていた可能性があるのだ。

結果的に未来が変わっただけで、ニクスのやった事は私以上に言い訳のしようも無いのかもしれない。


 私をこの世界に転移させたのはニクスの意思なのだ。

この私が復讐者とならなかったのは結果論でしかない。

復讐者の私が干渉した結果に過ぎないのだ。

ある意味、私達は復讐者の私に救われたとも言える。

その幸せだけを享受しておいて、やはり見て見ぬふりはできないのだろう。


 こんな考え方は少しズレている気もする。

偽神がああなったのは私のせいじゃない。

少なくとも、偽神は自らの意思であの道を選んだのだ。

立ち止まれるタイミングはいくらでもあったはずだ。

例え最初はニクスに一方的に呼び出された被害者なのだとしても。


 だからせめて、私は私の出来る事をしよう。

私まで道を間違えないよう、常に考え続けよう。

家族が道を踏み外さないよう、見守り続けよう。


 未来ルビィがもし私達に牙を剥くなら、私がなんとしても止めてみせよう。

未来ルビィ、いやルーシィを家族の一員として縛り付けてみせよう。



「ミーちゃんは、ああ、そうだハルカも。

 少し髪型でも弄りましょうか。

 後でカノンとセレネも協力してね」


「「ええ。もちろん構わないわ」」


「ふふ。

 皆仲良しなのね」


 ミーちゃんはあまり驚いている様子がない。

お姉ちゃんが事前に説明しておいてくれたからなのだろう。

けど、いったい何処まで話してあるんだろう。


 まさかと思うけど、口頭説明じゃなくて直接記憶流し込んでたりしないかしら。

同一人物だからって、あまり無茶をしていないといいのだけど。




 それから私は近づいてきたセレネにルビィを預け、自分の席へと戻った。


 私の席はルイザちゃんの隣だ。

アリアと二人でルイザちゃんを挟む形だ。



「ごめんね。ルイザちゃん。

 色々バタバタしちゃって。

 取り敢えず直近の問題は片付いたから安心して。

 というか、本当ならすぐに送り返すべきだったのよね」


「いえ!

 私が無理を言って残らせて頂いたのですわ!

 どうかお気になさらないで下さいませ!」


「やっぱり色々気になってるよね。

 何をどう話すべきかしらね。

 こっちもまだ整理がついていないから、すぐには明かせない事も多いけど、出来る限りは伝えるわ。

 後で少し落ち着いて話をしましょう。

 一旦今は気にせず、食事を楽しんでくれると嬉しいわ」


 これはこれで無茶振りだろうけども。

とは言え、今はそんな事しか言えない。

本当に、散々な事に巻き込んでしまった。



「承知いたしました。

 お気遣い頂きありがとうございます。アルカ様」


「アリアも参加するわ!

 良いわよね!アルカ!」


 ルイザちゃんの前なのに一人称がアリアに戻っている。

普段通りに振る舞っているけれど、どうやら内心気が気ではなかったようだ。



「ええ。もちろん。

 アリアもごめんね。

 折角頑張ってくれたのに」


「アルカのせいじゃないわ!

 それに、そういう事は今話す事じゃないでしょ!」


「そうね。

 アリアも今は素直に楽しんで」


「ええ!」


 さて。

これで少し落ち着けたかしら。

今日はまだまだ話し合いが続きそうだ。

出来る事なら、ルイザちゃんの件が落ち着いてからもう一度ノアちゃん達とも話しておきたい。

結局まだ、セレネ達の話も殆ど聞いてないんだし。

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