表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
37.白猫少女と異界の侵略者

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1069/1419

37-15.頑固者

「そろそろ話を再開しましょうか」


 名残惜しいけど、息抜きの雑談タイムは一端終わりだ。

まだ私達は話し合わなければならない。

この機会に、全ての疑問を解消してしまいたい。



「いいえ。

 やめておきましょう。アルカ。

 一端ここらで切り上げるべきです。

 少々根を詰めすぎですよ。

 焦る必要はありません。

 今後の活動は長期的なものになります。

 これから何度でもゆっくり話し合っていきましょう」


「まだまだ気になる事がいっぱいあるの」


 偽神の今後について予測を立てておきたい。

それに時間遡行についてもう少し掘り下げておきたいし、ある技術についてもイオスとルネルの意見を聞いておきたい。


 とはいえ今はルネルが本調子ではない。

イオスも復旧作業とやらに向かう必要がある。

確かにこのまま続行するのは無理があるのかもしれない。



「それでもです。

 今はお客様もいるのです。

 続きは皆で夕食を食べて、少し気分転換をしてからでも遅くはありません」


 少しでは済まないでしょうに。

今日はルイザちゃんの歓迎会用のご馳走だって用意してあるんだ。



『尚の事じゃない。

 少し落ち着きなさいな。

 ノアの言う通りよ。

 今すぐどうこうなる事でもないのだから』


 本当にそうだろうか。

偽神は相当気まぐれらしいのだ。

再びやる気になる事だってあるかもしれない。

ルビィを迎えに戻ってくるかもしれない。

いつ何が起こるかなんてわからないんだ。

だから少しでも、一手でも多く備えておきたいのだ。



『だから落ち着けと言っているのよ。

 今できる事をいくつ準備したって焼け石に水よ。

 逆立ちしたって勝てっこないんだから。

 だからそんな事になんの意味もないわ。

 それは時間を無駄にするだけだと言っているの』


 ……そうね。言う通りね。

確かに少し冷静じゃなかったかも。

ありがとう、イロハ。



「わかったわ。ノアちゃん。

 一端切り上げましょう。

 ニクス。場所を貸してくれてありがとう。

 今度は二人でゆっくり遊びにこさせてね」


「うん。良いよ。

 それがアルカの気分転換になるならいくらでも」


 まったく。

皆して気を使いすぎよ。


 こんなんじゃダメね。

偽神には私一人で立ち向かえるわけないんだから。

皆に余計な心配をかけている場合じゃないわね。



「イオスはどうする?

 私達と一緒にくる?

 それとも、ここから別行動?」


「別行動よ。一度帰るわ。

 あなた達の時間で明日までには仕込みも済むはずよ。

 そうだ。へーメラ借りてくわね。

 この娘はきっと役に立ってくれるわ」


「へーちゃんも良い?」


「アルカ!」


 おっけーらしい。



「お願いね」


「「アルカ!」」


 へーちゃんの鳴き声を真似て返事をしたイオスは、へーちゃんと共に姿を消した。

イオスの神の座的な場所に移動したのだろう。

今のも転移なのかしら。

そもそも転移で行けるような場所なのかしら。

今度聞いてみよう。



「アルカは行ってはいけませんよ」


「行ったら説教じゃ済まさないわよ」


「お母様の後を継ごうなんてバカな考えは忘れてよね」


 ノアちゃん、セレネ、ニクスから念押しされてしまった。

どうやら私の考えを読まれたらしい。

もうフィルターは解かれているのかしら。



『まだ』

『ぜんいん』

『みえてない』


 流石ね。三人とも。



「先ずはゆっくり話し合いましょう。

 結論を出すのはその後にね」


「「「ダメって言ってるの!言う事聞きなさい!」」」


 躱せなかったか……。



「諦めなよ、おかーさん。

 本当にあれと同じ存在になりたいの?

 やるなら他の手段探すべきじゃない?」


 ルビィもそっち側なのね。


 まあ確かに。

偽神の手間を省くような行為でもあるのよね。

決してその意味がわからないわけじゃない。

ただそれ以外に手段が思いつかないだけだ。

私だって本当は……。



「わかった。

 ならないで済むように頑張るから。

 今はそれで見逃して」


「アルカは仕方のない人です。

 本気モードだと頑固でいけませんね」


「まったくよ。

 こういう時は全然聞いてくれないんだから」


「でも前回はたしか、セレネもアルカ側だったよね」


「あの時は苦労しました」


「うるさいわね。

 つまんない事思い出すんじゃないわよ」


「セレネは何時でも私の味方でしょ?」


「だから止めてんじゃない!

 こういう時に限って聞き分け悪いのやめなさいよ!」


「ごめんね。セレネ」


「それは何に対してよ!

 どうせ諦める気なんてないでしょ!」


 さすセレ。よくわかってる。



「安心してママ♪

 いざとなったら私が力尽くで止めてあげる♪」


「ルビィの伴侶入りを認めます。

 アルカの側で見張っていて下さい」


「がってん♪」


 もう。ノアちゃんたら。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ