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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
36.白猫少女と原初神

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36-69.vs魔神 - 第四形態①

「シーちゃんとは連絡がつかないわ。

 混沌ちゃんの介入が原因じゃなかったのね」


「もしくはまだその影響を脱せてないかだね」


『むむ』

『シイナ』

『ふがいなし』


「ダメよ、ハルちゃん。

 そんな事言わないで」


 でもほんと、シーちゃんはどうしちゃったんだろう。

ここはシーちゃんが産み出した世界だ。

シーちゃんは神にも等しい、いやそれ以上の存在なのだ。

混沌ちゃんの介入を許してしまうのはともかく、私とすら連絡が取れないというのはどういう事なのだろう。


 事ここに至って、気を遣っているなんて事は無いだろう。

混沌ちゃんの介入という特大のアクシデントがあったのだ。

今すぐゲームを強制終了させてくれてもおかしくはない。


 なのにゲームは終わらずに続いている。

魔神第三形態もそのままだ。

未だにぐったりと垂れ下がってはいるものの、ライフも満タンのまま健在だ。


 やはり当初の予定通り、さっさと魔神戦を終わらせるしかないのだろうか。

いや、今更それが関係あるとも思えないけど。

まあでも、混沌ちゃんの残滓が何か悪さをしているって可能性もある。


 眷属達も当初の想定より遥かに数が多いのだろう。

その辺の処理の負担が大きいのかもしれない。

魔神本体を倒しきれば眷属達も消滅するって話だし、取り敢えずダメ元で続きを進めてみよう。


 流石にこれ以上想定外の事態が発生する事も無いだろう。

後は無抵抗の魔神を倒すだけの簡単なお仕事だ。



『……』


「ハルちゃん?

 どうしたの?」


 ハルちゃんは度々お姉ちゃんの方を見つめていた。

どうやら今回もそれのようだ。

ママに抱っこしてもらいたいのかな?


 いや、なんかそういう雰囲気でもないんだけど。

まるで何かを疑っているみたいな雰囲気だ。


 まあ確かに。今回お姉ちゃんは色々怪しかったものね。

疑いたくなる気持ちはよくわかるわ。


 後でシーちゃんにも色々確認しておきましょう。

どうやらお姉ちゃんは本当に何も話す気が無いみたいだし。

誓約があるからって、もう少しどうにかなるでしょうに。

何にせよ、お姉ちゃんの件は後にしよう。




----------------------




「ごめん、ルビィ。

 心苦しいだろうけど、一思いにやっちゃって」


「うん!」


 全然心苦しくなさそう。

むしろ嬉しそう。


 相変わらずダランと垂れ下がった魔神の頭部に近づき、容赦なく拳を突き立てるルビィ。


 勇者と聖女の力を受けて、全員合体最強使徒状態のルビィの攻撃はガリガリと魔神の体力を削っていった。


 そのままあっという間に全ての体力を削りきると、魔神の首が黒いモヤに包まれた。



「まさかこれ、第四形態もあるの?」


「みたいだね。

 ルビィ、一旦下がらせた方が良いんじゃない?」


 残念ながらもう手遅れみたい。

まあでも、今のルビィなら大丈夫でしょう。


 何せ、えっと?何人だっけ?

ノアちゃん、リヴィ、アウラ。

レヴィ、セフィ姉、クルル、セレネ、ラピス

ルカ、イリス、エリス、エルヴィ、イロハ

だから、えっと……。

ルビィ本人合わせて、十四人合体だ。


 残念ながら、一部の子達は不参加だ。

全然全員合体なんかじゃなかった。

ハルちゃん、ハルカ、チーちゃんの三人には拒否された。

イロハは梯子を外されて拗ねてそうね。

後で慰めてあげなくちゃ。


 お姉ちゃん、シーちゃん、ルネルは不在組だ。

そう、お姉ちゃんもいつの間にか姿を消してしまったのだ。

愛娘ハルちゃんに疑いの眼差しを向けられて居辛くなったのだろうか。


 まあ、元々吸血鬼への転生自体拒否してたんだけども。

まったく。やっぱり文句を言うべきだったかしら。


 そしてルネルは結局来てくれなかった。

というか、そもそもログインしていなかったのでは?

だから何処を探しても見つけられなかったのでは?

混沌ちゃんの横槍が判明した以上、混沌ちゃんが邪魔していた可能性もあるのだ。

混沌ちゃんがルネルを警戒していたとしてもおかしくはない。



 そして最後に、勇者一行とお供たちだ。

アリア、ルチア、ルイザちゃん。

私、ニクス。


 ニクスは最早危険物だからね。

そうそう同化なんてさせられないよね。


 最終決戦の舞台にもルビィと私達五人で戻ってきたのだ。

魔神本体に最後のトドメをと思っていたのだけど、どうやらまだ最後ではなかったらしい。


 第三形態を包むモヤは小さく小さく凝縮されていき、遂には人と同程度のサイズにまで縮んでしまった。

形も人間みたいだ。

どうやら、第四形態はそういう感じらしい。


 モヤが少し晴れて、甲冑のような手足が姿を見せる。

なんとなく仮面◯イダーみたいな感じだ。

少し爬虫類味もある。


 全身を鱗っぽい真っ黒な鎧が覆い尽くしており、ところどころにモヤが残っている。


 これで変身完了のようだ。

意識も戻ったようで、油断なく周囲を観察している。

自らの手の平を見つめながら握って開いてを繰り返し、体の調子まで確かめ始めた。


 随分と人間臭い仕草をするものだ。

相変わらずの作り込みね。

まるで本当に人間の意識を持っているみたい。



「ふむ。

 よくはわからぬが、なんとなく状況は察した。

 良いじゃろう。来るが良いバカ弟子ども」


「「「ルネル!?」」」


 私、ニクス、アリアの声がピッタリと重なった。

魔神第四形態から発せられたのは、まさかのルネルの声だった。

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