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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
36.白猫少女と原初神

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36-67.vs魔神 - 第三形態③

「「ああ!!」」


 アルカ様が再び弾かれてしまいました。


 これで何度目でしょうか。

ニクス様に近づこうにも、圧倒的な暴力の前に為す術無く翻弄されております。


 ニクス様は何故お気付きになられないのでしょう。

アルカ様があんなにも必死に呼びかけていらっしゃるのに。

何か作為めいたものを感じずにはいられません。


 私達は、"すくりーん"に映し出されるアルカ様を見守りながら、ただただお祈りする他ありません。


 なんと無力なのでしょう。

ほんの少しドラゴンの力を使いこなせるようになった程度では、アルカ様のお役に立つ事など叶わぬのです。


 これではお母様ドラゴンに合わせる顔もありません。

せめて、せめて戦場に立たねば……。


 わかっています。

今の私が行っても足手まといであると。

何れ私にもお役目を頂けると。


 今は待つ時なのです。

ニクス様が魔神を打ち倒すのが先か。

アルカ様がニクス様の目を覚まされるのが先か。

ルビィちゃんが力を得て戻るのが先か。


 今は天に祈るより他ありません。




----------------------




「ニクス!!!

 ニクス!話を聞いて!!」


『ニクス!小春が呼んでおるぞ!

 少しは話を聞いてやらんか!』


「だぁああああああ!!!!!!」


「『ニクス!!』」


 何で私、混沌ちゃんと一緒にニクスを止めてるのかしら?

混沌ちゃんのこれは一種の命乞いってやつ?

なんかもう、ニクスが凄まじすぎて抵抗すら出来てないし。


 やっぱり、ゲームのルール内で今のニクスの相手をするのは無理があったようだ。


 とは言え、皮肉にも混沌ちゃんはゲームの制約という加護に守られてもいるのだ。

勇者と聖女でなければ、魔神に勝つ事は出来ない。


 ゲーム上のカテゴリが人間であるニクスがどれだけ殴りつけようと、魔神である混沌ちゃんが息絶える事はない。


 ライフもまったく減っていない。

完全に生きたサンドバック状態だ。



『小春!

 ニクスをなんとかせい!

 お主の伴侶じゃろうが!』


 姑さんが遂に私に文句を言ってきた。



「お義母様のせいでしょ!!

 お義母様こそどうにかしてよ!

 最強の原初神ならどうにでも出来るでしょ!」


『んな事したらニクスが消し飛んじまうじゃろうが!

 折角愛娘と同じ土俵で遊べると思っとったのに!

 とんだ欠陥世界じゃのう!!

 ここまで楽しませた褒美に新たな世界として認めてやろうと思ったんじゃがのう!!

 こんなん無しじゃ無し!!』


 ちょ!?

そんな事企んでたの!?


 やばかった!!

そんな事されたら、私このまま神になっちゃうとこだった!


 ニクス!もう良いわ!好きなだけ暴れなさい!

混沌ちゃんが根負けして逃げ出すまで叩きのめしてやりなさい!!



『待て!お主!何を考えておる!?

 おい!こら!褒美か!?

 褒美が欲しいのか!?

 娘を止めてくれたら考え直してやるぞ!

 じゃから戻ってこい!おい!小春!』


「おほほ!

 私はお邪魔だったみたいですので!

 後は母娘水入らずでどうぞお楽しみあそばせ~!!」


『待て!待つんじゃ小春!』


 混沌ちゃんの悲鳴を放置して、ハルちゃん船のブリッジに転移した。




----------------------




『どした?』


 どうやら混沌ちゃんの悲鳴は聞こえてなかったようだ。

突然捨て台詞を吐いて戻ってきた私に、ハルちゃんが疑問符を浮かべた。



「ちょっと考え直したの。

 なんか混沌ちゃん、ニクスと遊びたかったんだって。

 だからまあ、もう少しこのままにしてあげようかなって」


『……』


「ニクスに懲らしめてもらおうかなって」


『りょ』


 さすハル。

雑な言い訳はあっさり見破られてしまった。



「本当に宜しいのですか?」


「うん。

 まあ大丈夫でしょ。

 お義母様もニクスを傷つけるつもりは無いみたいだし」


「え?お母様?」


「あ、えっと、まあ。うん。

 ニクスのね。お母さんがね。

 いつの間にか紛れてたみたい。

 あはは~気付かなかったなぁ~」


「今更ルイザに誤魔化す必要あるの?」


 アリアが不服そうに問いかけてきた。



「まあ、色々目の前で話しちゃったけどさ。

 ダメ元でも、誤魔化しておこうよ。そこはさ」


「……それもそうね」


 混沌ちゃんの件は色々危険だからね。

少しでも知らないに越したことはないんだよ。

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