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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
36.白猫少女と原初神

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36-59.vs魔神 - 第二形態①

「見つけた!お姉ちゃん!!」


 良かった!眷属達に潰されてなくて!!



「小春!良い所に!」


 お姉ちゃんは自らの足で高く飛び上がり、空を飛ぶ私の足に掴まった。



「あの屋敷よ!急いで!」


 前方の朽ちた屋敷を指し、問答無用で急かすお姉ちゃん。

どうやら攻略方法を把握しているらしい。

そりゃそうか。RTAなんてしてたくらいだし。

きっと事前に何度も挑戦していたのだろう。

そもそもこのボス戦を考えたのもお姉ちゃんかもだし。

また説教する理由が増えたわね。



「小春!突っ込んで!」


 お姉ちゃんの指示に従って、屋敷の崩れた外壁から内部に突入した。


 そのまま室内に降り立った私達は、お姉ちゃんに続いて地下室へと駆け込んでいく。



「ここよ!

 下に着いたら皆を連れてきなさい!

 この中なら暫く安全だから!」


 お姉ちゃんは慣れた手つきで書斎らしき部屋の仕掛け扉を開き、扉の先に現れた階段を駆け下りて、さらなる地下深くへと私達を導いた。


 階段が終わって地下水道のエリアに到着すると、お姉ちゃんはそのまま私達を振り返る事もなく、一人で走り出した。



「ノアちゃん!」


「お任せを!」


 ノアちゃんにお姉ちゃんの追跡を任せ、私は皆の下に転移して回収し、再びこの場に戻ってきた。



「何よここ。

 こんな場所があったのね。

 もっと早く知りたかったわ。

 それで、ノアはどうしたの?」


「お姉ちゃんと一緒よ」


 私は手短にこれまでの経緯を皆に伝えた。



「つまり、この地下にあのデカブツをどうにかする方法が隠されているわけね。

 別に私達が何かしなくても良いのでしょう?

 後はお姉ちゃんに任せましょう」


「お姉ちゃんの様子が変だから出来れば追いかけたいの。

 皆も付き合ってくれる?」


「全員は多すぎよ。

 もう少し落ち着けそうな場所を見つけて、二手に分かれましょう」


 セレネの言う事にも一理ある。

今や私達は十三人の大所帯だ。

この地下水道の通路はそれなりに広いけど、全員で歩き回るには少々手狭と言わざるを得ない。


 けれどもし、この地下水道が上から潰されてしまえば、皆に脱出する術は無いはずだ。

出来れば全員一緒に行動したい。



「とにかく先ずは進みましょう。

 休憩するのに良さそうな場所があれば、改めて考えるわ」


「そうね。

 それでいいわ」


 私はセレネと共に先頭を歩き出した。

皆は口数少なく付いてきた。

流石にお疲れのようだ。

ここまで戦闘続きだったものね。

どこかに休める場所があれば良いのだけど。



「どうやって地下から上空の魔神を攻略するんだと思う?」


「さあ?

 見当もつかないわ。

 そういうのは、ニクスの方が詳しいんじゃない?」


 それもそうか。

ニクスならあの世界のアニメやゲームもよく知ってるみたいだし。


 話を聞いていたニクスが会話に入ってきてくれた。



「地下……。

 考えられるとすれば、転移装置か巨大ロボットとか?

 空飛ぶ船が地下に隠されてるってのも、案外定番だよね。

 もしくは、何らかの兵器で撃ち落としたりってところじゃないかな」


「船か兵器ねえ……。

 こんな時にハルちゃんが居てくれたらなぁ」


「ハルが?

 何でよ?」


 どうしよう。

一度は内緒にしちゃったけど、今はそんな事言ってられない気もする。



「ハルちゃんは機械天使に転生したの。

 だから、シーちゃんと同じように天空島、次元航行船を所有しているのよ」


「はぁ!?

 何よそれ。

 なら勿体ぶってないで、最初から呼んでおけばよかったじゃない」


「起動条件が厳しいから、ハルちゃんでもそうそう動かせはしないわ。

 実際、最後に見た時も掌握しきれていなかったもの」


「それを成し遂げてギリギリに駆けつけるわけね。

 せいぜい期待しておくとしましょう」


「こういうのって、先にネタばらししちゃうと実現しないものじゃない?」


「なら何で言ったのよ?」


「必要な情報に成りえるもの。

 場合によっては、全員でこのエリアを脱出してハルちゃんを探しに行くって手もあるわ」


「探しに行くって、場所わからないの?

 天空島は動かせないんでしょ?」


「制御しなければ、勝手に移動を続けるの。

 転移で直接乗り込むのは無理よ」


「まったく……」


 それは誰に対する呆れ?

見つけられない私?

制御できないハルちゃん?

その仕様で作り込んだシーちゃん?



「ところでミユキが向かったのってこっちで合ってるの?」


「さあ?」


「ちょっと」


 仕方ないじゃん。

この地下水道、多分廃都市の下を網目状に張り巡らせてあるやつだし。

分かれ道が多すぎて、お姉ちゃんの行き先なんて見当がつかないわ。



「大丈夫だって。

 ノアちゃんならきっと私達の事見つけてくれるから」


 だからとにかく広い所に出よう。

先ずは皆を休ませよう。



「まあそうね。

 ノアに任せれば間違いないわね」


「二人ともノアに頼りすぎだよ」


「大丈夫よ。ノアちゃんだから」


「そうよ。ノアだもの」


「まったく……」

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