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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
36.白猫少女と原初神

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36-49.人化

「「おわったぁ!!!」」


「きゅ~ぅ~」


 ニクス様考案のレベル上げは大変ハードなものでした。

休む間もなく遅い来る魔物達を千切っては投げ、千切っては投げ、どうにかこうにか一先ずの目標レベルまで上げる事に成功したのでした。



「さあ!ルイザ!

 早速試すわよ!」


「きゅい?」


 張り切って私を抱き上げたアリア様。


 それにしてもアリア様、この世界で最初に出会った頃から随分と変わられました。


 既に身長はアルカ様とも大差が無いようです。

顔つきも大人びたものになりつつあり、まさに大人になる直前と言ったところでしょうか。

益々美しさに磨きがかかっております。

一体この姿は何歳頃のアリア様なのでしょう。

真正面から見つめられると何だか照れてしまいます。


 アリア様の頭には、勇者に転職された今でも変わらず猫耳が生えています。

獣人としての能力こそ残ってはいないようですが、時たまピクピクと可愛らしく動かしていらっしゃいます。


 同じように尻尾も何かの感情を表すように動きます。

今はどうやら興奮していらっしゃるようです。



「ニクス!

 この後はどうしたら良いの!?」


「試しに神力でも流し込んでみたら?」


「ルイザ!

 何かあったらすぐ言ってね!」


 アリア様は私をぎゅっと抱きしめられました。

アリア様の全身から、温かい何かが流れ込んできます。


 これが神力と呼ばれる力なのでしょうか。

魔力より更に適正を持つ者が少ない特異な力との事で、この世界では勇者と聖女のみが扱う事ができるそうです。


 しかし現実世界では違うようです。

本来なら珍しいその力も、アルカ様の眷属となった者達ならば誰もが分け与えて頂けるとのことでした。


 神力は魔力に優位な性質を持つため、基本的に神力を纏う者にただの魔術師ではダメージを与えることすら難しいそうです。


 強力であるが故なのか、自力で力の総量を増やす方法は存在せず、世代を経る毎に必ず減っていくものでもあるようで、神力の存在を世界に広める事は難しいそうです。


 神の力の名が指す通り、本来は神のみが授ける事の出来る特別な力なのかもしれません。



『概ねその認識で間違ってないわ。

 力を増やす方法も無いわけじゃないけどね』


 教えて頂けるのですか?



『ルイザちゃんが家族に加わったらね。

 けれど、知ったところで私以外に真似が出来るわけではないの』


 そうですか。

少し残念です。



『気にする必要はないわ。

 私が力を増やせば、皆に配れる力だって増えるもの』


 やはりアルカ様は神なのですか?



『違うわ。私は人間よ。

 少しばかり力を増やしすぎてしまっただけのね』


 神と人間の境界は何処にあるのでしょう?



『心の持ちようよ。

 もちろん他にも色々条件はあるけど、最後はそれ次第よ。

 自分が何者かなんて、自分で決めてしまえば良いのよ』



 アルカ様は人間でありたいと?



『ええ。

 私は家族の側に居たいの。何時までも。

 神ではそれが叶わなくなってしまうもの』


 なるほど。



「アルカ」


『は~い?

 どうしたの~アリア~?』


「今ルイザと話してたでしょ」


『それが?』


「悪びれもしないの?

 余計な事しないで。

 ルイザは私のよ」


「きゅぃっ!?」


『ごめんごめん。

 お詫びに少しサービスしてあげるわ』


 突然私の体が光を放ち始めました。

自らから発せられる強烈な光に飲み込まれて何一つ見えなくなった後、全身に強烈な違和感が生じました。

いえ、これはむしろ懐かしい感覚なのかもしれません。



「ルイザ!!

 やったわ!遂に人化出来たのね!!」


「じんか?

 あれ?こえ?

 て?あし?

 アリア様!!」


 やりました!

遂にドラゴンを卒業できました!!

何だか少し体が小さい気もしますが些細な問題です!

これでようやくアリア様とお話出来るのです!



「ありがとう!アルカ!

 サービスって何したの?」


『人化のスキルを付与したのよ。

 本来なら聖獣化とは別のキッカケも必要なんだけどね。

 アリアが勘違いしてるみたいだったし、勇者は何かと忙しいから、少し手を貸してあげたわ』


「そうだったの?

 ちなみにキッカケって?」


『聖獣化した状態で人魚と出会ってイベントをこなす事よ』


「そんなのわかるわけないじゃない!!

 誰よそんな条件付け足したの!?」


『シーちゃんに決まってるでしょ。

 アリアの大雑把な指示をゲームに落とし込んでくれたんじゃない』


「……ごめん。

 そうよね。シイナに謝っておいて」


『お気になさらずだって。

 こっちも悪いけど、今回は人魚の国は無しよ。

 あそこの娘達もメインストーリーの進行には興味が無いから放っておいてあげてね』


「わかったわ」


『後半戦も頑張って。

 サービスついでにもう一つ。

 既に一組というか一人魔神戦の直前まで到達しているわ。

 一応勇者と聖女が揃わないと倒せない事にはなっているけど、急がないと点数を稼がれてしまうわよ』


「早すぎるでしょ!?」


「魔神戦はどういうルールなの?」


『レイド戦よ。ニクス。

 勇者と聖女を含むある程度の人数が揃わないと魔神本体は倒せないわ。

 それとは別に、誰か一人が到達した時点で魔神の眷属達も放たれるの。

 眷属達は無限湧きするから、勇者と聖女が遅れる程、先行組の貢献度が増えるようになっているわ。

 まあ本来は勇者と聖女が真っ先に到達出来るよう組まれてるんだけどね。

 今回は先行した一人が色々無茶苦茶やってるから。

 この調子だと、あと一日もすれば得点差が開きすぎて、アリア達が優勝するのは不可能になるわね』


「無茶言わないでよ!?

 まだ三日目よ!?

 魔神が出てくるのって早くても五日目のはずでしょ!?

 どう考えたってあと一日じゃ辿り着けないわ!」


『頑張って。

 サブクエ放置で突っ走ればなんとかなるかもしれないわ。

 別にそこまでして一番を狙う理由も無いだろうけど』


「やるからには勝つつもりに決まってるじゃない!

 ルイザ!ニクス!こうしちゃいられないわ!

 急いで遅れを取り戻すわよ!」


「はい!アリア様!」


「賛成だよ!

 急ごう!二人とも!」


『頑張ってね。

 応援してるわ♪』

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