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異世界で始める白猫少女との二人暮らし ー だったのに、いつの間にか美少女ハーレムの主になって世界を救ってました ー   作者: こみやし
36.白猫少女と原初神

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36-45.才女と魔女

今回もルイザ視点のお話です。




「ごめんね、アリア姉ちゃん♪

 私、コアの制御をもっと練習したいの!」


 結局エリスちゃんもこの地に残る事を選択されました。

エルヴィお姉様と目的は異なりますが、この世界でご自身のやりたい事を見出したようです。



「代わりにレベル上げ付き合うよ!

 好きなだけ魔物出してあげる!」


 少しだけこの地に留まって、レベル上げに集中する事になりました。


 これはどうやら、エリスちゃんにとっても益のある事のようです。

ダンジョン内を訪れた冒険者達から何やらエネルギーを吸い出しているのだとか。

それらが積もり積もって、魔物を産み出す力となっているようです。


 これは大変興味深い情報です。

元の世界でも同様の仕組みなのでしょうか。



『ううん。

 完全に同じってわけじゃないの。

 擬似的に再現してるだけよ。

 ダンジョンコアはまだまだわからない事ばかりだからね』


 アルカ様、当然のように話しかけて下さるようになりましたね。



『嫌だった?』


 いえ。構いません。

言ったはずです。

むしろ好都合なのです。

私の使命を思うなら。



『心配しなくてもリオシアと喧嘩したりしないよ?

 その為にリリ、ごほん。アスモを忍び込ませたんだし』


 それは根拠とはならないのでは?

敵国に密偵を送り込んだとも言えるのですから。



『敵国だなんて大げさな。

 確かにリオシア上層部はかつて私を敵視したし、私も一度はあの国から逃げ出したけど、別に私から敵対した事なんてないんだよ?』


 だからこそではありませんか。

今なら仕返しだって出来るのです。

少なくとも、アルカ様を半端に知る者達はそう考えるのです。


 雌伏の時を経て、国の内情を探り、いよいよ動き出すのではないかと戦々恐々なのです。

恐らくお父様の掌返しもそういう事なのでしょう。


 極まった恐怖がアルカ様との接触で反転したのです。

自分は許されたのだと勘違いしているのです。

調子に乗り出すのも時間の問題です。

お父様は優秀なお方ですが、決して欲と縁遠いお方ではありません。

アルカ様の毒はそのお父様には効きすぎてしまうのです。

何れは欲望が理性を上回るのです。


 どうかご用心下さいませ。

恐らく今更言うまでもない事なのでしょうが、私には危うく見えてなりません。



『驚いたわ。

 なるほどね。アリアが気に入るわけだ。

 可愛いだけで選んだわけじゃなかったのね』


 突然何を仰るのですか!?

そもそも器量の良し悪しなど、アリア様と比べられるものでもないでしょう!!



『別に比べてないわ。

 可愛さでアリアに勝てる人が存在するわけ無いじゃない』


 くっ!

その意見には同意致しますが!

勝手に持ち上げておいて酷いお方です!!



『大丈夫よ!

 相手が悪いだけ!

 ルイザちゃんだってとっても可愛いわ!』


 いい加減泣きますわよ!?



『え!?なんで!?』


 逆になんでわからないんですの!?



『えっと、ごめんね?』


 適当に謝るのはやめてくださいませ!!

もう良いです!この話はおしまいです!!



『あ、うん。

 ありがとう?

 ルイザちゃん』


 もう!もう!もう!!

何なんですの!この方本当に何なんですの!?



『ごめん……』


 もう良いのですわ!


 それより!

どうか私もお側に置いてくださいませ!



『……え?』


 あ!いえ!間違えました!

違うのですこう言いたかったのです!

私の後ろ盾になって下さいませ!



『リオシアの件を任せて欲しいって事?

 別にアスモもいるから必要ないよ?』


 私の立場はお役に立つはずです!

私には我が父ストラトス侯爵だけでなく、王子殿下との交友もあります!


 アスモ様にご助力する形で構いません!

どうか私の関与も認めて下さいませ!



『……ああ。なるほど。

 ストラトス侯爵がやらかした時の事が不安なのね。

 心配しなくても、ルイザちゃんだけ助けてあげるわよ?』


 それはなりません!

私は侯爵家の娘です!

何かあった時だけ逃げ出すなど許されぬのです!

その何かを未然に防ぐ事こそ我が務めなのです!



『だからって率先して裏切り者になる必要はないわ。

 こちらも元々ルイザちゃんの立場は利用させてもらうつもりだったし、それを黙認するだけでも十分よ。

 焦らなくても、何れこちらで引き抜くから。

 今はまだ大人しくしていなさい。

 子供らしく、アリアの側で笑っていてあげて。

 アリアの幸せが続く限り、私があの国と争う事はないわ。

 どう?それなら安心出来るでしょ?』


 不安なのです。

アルカ様の言動は少々迂闊に感じます。



『だからアスモに一任しているのよ。

 私がリオシアの件に直接手を出す事は二度とないわ』


 ……失礼致しました。

そのようにお考えだったのですね。



『一度アスモと話し合ってみて。

 近々特別授業も始めるつもりみたいだから』


 特別授業?



『ルイザちゃんが私達と暮らせるようにね。

 勝手に決めて悪いけど、私達はとっくにあなたに目をつけていたの。

 このゲームと同じように、もう道は決まっているの。

 だからよく考えて。

 どうしても嫌なら早めにダイスを手放しなさい。

 今ならまだ、どこまでも追ったりなんてしないわ。

 アリアには私が言い聞かせるから。

 その辺もアスモと相談してみると良いわ』


 本当に勝手な事ばかり仰るのですね……。

この滞在中に私を落とすのではなかったのですか?



『まあ、うん。その時はその時よ』


 なんていい加減な!

そんな調子で何十人も囲い込んできたと言うのですか!?



『言ったでしょ?

 私は悪い魔女なの。

 可愛い女の子を見つけたら囲い込まずにはいられないの』


 ……はぁ。

契約の代償はなんなんですの?



『そこは呪いって言ってほしいな~。

 その言い方じゃ、悪魔との契約みたいじゃない』


 どちらも変わりませんわ……。

それで?その呪いとはなんなんですの?



『それは内緒♪

 今はまだアリアの番だもの。

 アリアとの関係が進展したら、その時は私の番よ』


 ……それはその……そういう意味ですの?



『あらあら~?

 ルイザちゃんは何を想像したのかなぁ~?』


 ここで意地悪ですの!?



『私とそういう話がしたければ、先ずはアリアを攻略してね♪』


 やっぱり悪魔ですわ!!

人としての倫理が欠落していますわ!!



『失敬な。

 まったく。ルイザちゃんも言うようになったものね。

 いきなり変わりすぎじゃないかしら』


 アルカ様のせいですわ!

これ以上振り回すのはお止め下さいませ!!



『まあそうね。

 このままだと私が先に攻略しちゃいそうだし』


 !!!



『あ、やっば。

 ごめんね!それじゃ!アデュー!』

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