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operations 8 火蓋






 横浜市街地の至るところで、緊急車両のサイレンが鳴り響いていた。それは激しく降り出した雨による冠水や、それによって立ち往生となってしまった車両や搭乗者の救助を目的としていた。


また、予想危険区域への立ち入り制限と近隣住民の避難誘導も大切な仕事であったが、それらとは性質の異なる事故現場からの通報にも対処しなければならなかった。


 消防署のレスキュー隊と救急車、数台の警察車両が駆けつけた現場では、車のフロント部分が完全に潰れ横転しているSUV車と、上から乗り上げられたのだろうキャビンの潰れた普通乗用車や車両の左半分が損壊しドアが失われている軽乗用車など、およそ十台以上に及ぶ被害が発生していた。


 現場の惨状を目の当たりにした若い隊員は、激しく降る雨の中レインコート姿で立ちつくしてしまう。



「何が……いったい何があったら、こんな酷いことに……」



 同僚の隊員が彼の背中を押す。立ち止まっている暇があるならその手を動かせ、と。


 二人は他のレスキュー隊員達とともに生存者はいないかと大声で呼び続ける。若い隊員は既にこと切れている遺体を前に、思わず顔を背け口元を手で押さえるのだった。


 女性の遺体は潰れた車体の運転席で、腕はハンドルを握ったまま、頭はくの字に折れ曲がった身体の足元に挟まれていた。


 救助に動きがあったのは、横転し破損した燃料タンクからガソリンが漏れ出ているワンボックスカーの中から、「ここよ! ここに居るわ!」と助けを求める声を耳にしてからであった。


 ガソリンが漏れ出ていることからエンジンカッターの使用を断念した隊員は、ハンマーを取り出しフロントガラスを割ると単身車内へと潜り込む。


他二名の隊員は担架を用意し車外で待機すると、割れたガラスで怪我をしないよう取り除き脱出経路を確保する。


車内に潜り込んだ隊員は、後部座席でチャイルドシートに固定され意識を失っている少女を確保すると、フロントから手を差し出す隊員に少女を預け運転席の女性に声を掛けるのだった。



「わたしの声が聞こえますか? 娘さんは大丈夫です。これから貴女を救助します。どこか痛いところはありませんか?」



 目を開き頷く女性であったが、声は出せない。肋を圧迫された事で呼吸もままならず、肺が損傷している可能性が考えられた。


隊員は直ぐに酸素マスクの必要性を訴え、外で待機していた隊員が即座に酸素ボンベから伸ばされたマスクを手渡すのだった。


 呼吸が安定した女性が発した最初の言葉はこうである。



「娘を、助けてくれて……ありが、とう。わた……しはいいから……あの子、ユイを……頼み、ます」


「必ず貴女も助けますよ! 諦めちゃ駄目です! 娘さんの顔を見るまではしっかりと目を開けておいて下さい!」



 涙で溢れた瞳を開き、女性は小さく頷く。もう駄目だと、このまま人生を終えてしまうのかと、半ば諦めかけていた心に光が差した思いであった。


直ぐに応援の隊員も駆けつけ、女性は無事に救助されると担架で運ばれてゆく。


二つの担架は横に並び、娘の無事を確認した母親は安堵からであったか瞳を閉じるのであった。


 娘とは別の車両で病院へと向かう道中、母親の看護にあたる救命救急士の頭の中に、突然少女の声が入り込んでくる。



『おじさん、ママを助けてくれてありがとう』



 救急救命士の男は突然の声に驚き車内を見回した。そして誰も居ないことを確認すると、眠っている女性にこう語りかけるのだった。



「助けを呼んだのは、娘さんだったのかもしれませんね。大好きな貴女を、助けたい一心で……。不思議に思われるかもしれませんが、現場にいた皆があの声を聞いたんです。土砂降りのなか、はっきりと、ね」



 眠っているはずの女性の顔が、一瞬微笑んだように思えた。そうした中にあって、現場では必死の救助活動が続けられるのである。


 これだけの事故を起こした原因は、道路に面したコンビニエンスストアの防犯カメラに収められていた。


 閑散としたコンビニエンスストア。そのバックヤード内で、防犯カメラ映像を確認している男の姿がひとつ。


映像には、二台の大型コンテナトレーラーが強引に車体を幅寄せし、次々と一般車両にぶつかっていく様子が窺えた。


それは対向車線を走る車にも正面からぶつかってゆくのである。


停車した二台のトレーラーは、道路が完全に封鎖された事を確認してから走り去るのだった。


一人の男を、下ろして。


 記録された映像を確認し終えた男は、その機材ごと破壊すると店内にガソリンをまき火を放つ。


ガムテープで口を塞がれ、後ろ手に縛られ転がされた店員を、バックヤードに残したまま。


 レスキュー隊が救助活動に勤しんでいるその時にあって、コンビニエンスストアは爆発を伴い大炎上を起こすのであった。




            |



 緊急避難勧告が発令されて以降、更に雨脚が激しくなってくると、避難場所に指定されている天龍第一高等学校にも地域住人達が足を運び始める。


勿論、教職員達全員にも緊急時対応の連絡が行き渡ってはいたが、何故かそこには緊急避難場所変更の知らせが記されていた。


変更の理由としては、学校敷地内において戦時中の不発弾が発見された為、とある。


更に学校敷地内への入口各所には、レインコート姿の警備員達が誘導支持棒片手に、集まってきた住人達にビラを配っていた。


何故だ、と問い詰める住人に無言のままビラを手渡し上から睨みつける青い瞳の男。


その顔は、明らかに日本人のものではなかった。


が、国際色豊かな都市でもある。住人達もそれ以上食い下がることなく案内された新しい避難場所へと向かうのだった。


 何らかの意図が垣間見えた、その僅か数分後の出来事である。


天龍第一高等学校校庭へと続く大型引戸門扉。其処へ、大型のコンテナトレーラーが正面から突っ込んで来たのはまさにその時であった。


吹き飛ばされた門扉は校庭に停車していた単車達を巻き込みながら、次々と押し潰してゆく。


 校庭の中へと侵入してきた大型トレーラーは、右に急ハンドルを切るなり校舎正面と並行になるように停車した。


少し遅れて、もう一台の大型コンテナトレーラーがその横腹に車体を並べるのであった。


 呆気にとられる爆炎天使の面々と豊満、ヒロト、京子であった。


 京子は急いで体育館に避難するよう両手を振り声を荒げるのだが、豪雨によってその声はかき消されてしまう。


 豊満との一戦に水を差された事と、自分達の愛機を潰された怒りとで、播臼以下爆炎のメンバー達は一斉にトレーラー目掛け走り出すのであった。


それと同時に、前方のトレーラーはコンテナ部分を覆っていた外板を上方へとせり上がらせ、左右に展開させる。


そしてその外板を、二本の腕が地面へと叩きつけるのであった。


土砂降りで泥濘んだ地面は泥雨を頭上高くまで跳ね上げ、走り寄る爆炎天使メンバー達の頭上に降り注がせるのである。


 播臼達は行く手を阻むその巨大な物体を前に、足を止め唖然とする。




「なんなんだよ、あの馬鹿デケェ鉄の塊はよぉ……」




 それはトレーラー全体を覆う、劣化ウラン複合プレートで出来た巨大な盾であった。


その装甲プレートが使用されている実例を挙げるとすれば、米軍の主力戦車、M1A2エイブラムスがそうであっただろう。


巨大な質量と、徹甲弾でさえ貫通させぬ硬度と密度を備えていた。


 

 要塞と化したトレーラーの後方では、もう一台のトレーラーのコンテナ搭乗口が開放され、中から防弾アーマーを身に纏った戦闘員らしき集団が次々と降りてくるのであった。


その数、十二名。彼らの手には各々MP5短機関銃が握られていた。


 ヘルメットの下で顔の半分までを覆ったバイザーと、鼻と口元を隠すマスクにより、その中の表情までは読み取れない。


バイザー内側には量子光学サイトが表示されており、視線を少し上げると司令官からの直接指示も文章で表示されていた。



『Target Elimination』



 標的とはいったい誰のことであろうか。それは後々判明することとなる。

 

 銃火器を手にした集団は前後列に別れ短機関銃を構える。その前列は姿勢を落とし後列は直立のまま照準を合わせるのだった。


狙いは呆然と立ち尽くしている爆炎天使のメンバー達である。


 播臼は今になって初めて、自分達の身に死が迫っていることを実感するのだった。


播臼の脚が小刻みに震える。


だが、メンバーの殆どの者はこれがテレビか映画のロケではないのかと、疑り深く周囲を見回し、カメラを探す者までみてとれた。


 自然災害の多いこの日本では、地震の揺れを感じたなら誰しもが何かしらの防衛措置をとるかと思うが、地震がほとんどない国の住人にしてみれば何をどうすればよいか困惑してしまうに違いない。


地震に対しての教育が幼少期より培われているかいないかの違いである。


同じく、銃犯罪が日常的に発生している国の住人からしてみれば、銃を見たその瞬間には誰もが防衛行動に移っていた筈だ。


では、銃犯罪に対する教育を受けていない日本国民はどうであろうか。


逃げる、身を隠す、という選択肢よりもまず先に、脳内で現実か否かを判断する時間を要してしまうのだ。


そして、血が流れて初めて現実だと理解するのである。


今の爆炎メンバー達がそうであった。


 離れた位置から豊満が、「にげろ!」と叫ぶと同時に播臼は走り出していた。


 雨のせいで豊満の声を聞き取れなかったメンバー達も、播臼が校舎に向け走り出したのを見て初めて、慌てて後を追うようにして走り出すのだった。


が、時すでに遅し。


 連続した射撃音は三重奏のように重なり合い、そして人体に弾を着弾させる。


 背中に多数の銃弾を浴びせられ、顔面から地べたへと倒れ込む半帽ヘルメットを被った日章旗マスクの青年。


またその直ぐ隣りでは、悲鳴を上げながら前のめりとなって走る若者に、ヘッドショットが炸裂し仰反る額は血の花を咲かせるのだった。


 次々と倒れゆく爆炎メンバー達の姿はまるでドミノ倒しを見ているかのようであったが、それは紛れもなくつい先程まで生きていた人間達の姿であり、命を奪われ動かなくなってしまった肉塊であった。


豪雨によって濡れた校庭の一部は、鮮明な血の色に染まりそれは瞬く間に広がっていった。


 武装集団の前列が撃ち終えると、後列がすかさず速射し攻撃の手を弛めることはなかった。


圧倒的な火力による点ではなく面での制圧。


ただしこの悪天候で視界が遮られてしまい、全弾命中とまではいかなかったようである。


 爆炎天使のメンバーの中には、ごく僅かではあるが命を拾った者がいた。その内の一人がいち早く駆け出していた播臼であり、その播臼も脚を撃ち抜かれていため校舎の手前で倒れ込んでしまう。


そして幸いにも、他のメンバー達が銃弾の盾となり難を逃れていた二名が、播臼のところまで駆け寄り肩を貸すのだ。


播臼を抱え校舎の中へと避難しようというのである。


 武装集団はこの間、何故だか追撃を行わなかった。命を獲ろうと思えばいつでも出来たはずである。


それをしないという事は、他に目的があったからだとも考えられた。


 水飲み場に身を隠していた豊満が、雨に打たれつつも片足を引きずりながら播臼の元へと歩き出す。



「待ってろ、よ……平太。今、行くから、な」



 ヒロトは肉体的に深いダメージを負っている豊満に対し、その場に隠れたまま離れぬよう声を掛けようとするのだが、後ろから京子に口を塞がれ体育館の中へと押し込まれるのだった。



「なんで止めんだよ京子さん! 今のアイツじゃ、殺られにいくようなもんじゃねえか。それに、奴らいったい何者なんだよ」


「貴方は黙って隠れてなさい。あの子には悪いけど、奴らを引きつける囮になってもらわなくちゃ」


「アイツが殺されてもいいのかよ!」


「貴方が殺されるよりはね。それに、彼は神童と呼ばれる能力者なのよ。ただでは、死ねない身体なの……。傷ならもう、癒えているわ。それと奴らの正体だけど、どうやらただのテロリストってわけじゃなさそうね」



 京子が言うように、豊満が受けた内臓の損傷は回復に向かっていた。一歩踏み出す毎に、呼吸をする度に、肉体は修復されてゆくのである。


これも神童達特有の彼らに共通する特異な能力のひとつであった。




 劣化ウラン複合プレートを展開しているコンテナの内部では、武装集団が身に付けているボディカメラからの映像を、杖を支えに食い入るようにしてモニターを眺めている人物の姿があった。


おそらくは彼ら武装集団を束ねる指揮官であっただろうが、軍服らしきその着衣の何処にも国章はおろか階級章のひとつとして見られなかった。


素性を知られてはならない部隊、と推察される。


それとは別に、器材のモニター操作を行う男性が二名、壁沿いのベンチに腰を下ろしているアジア系の男性と、小柄で若い褐色の肌をもつ女性、そして長身長髪の白人男性の姿が窺えた。


 前述の三名はその身なりからも軍人だと判別できるのだが、ベンチに掛けている三名に限ってはとてもそうには見えない。ストリートダンサー、ロリータ、そしてホスト系の衣装に身を包んだ男性。


銃などの火器を携帯しているようにはとても見えない。


が、全身から発せられているただならぬ殺気と近寄り難い威圧感が、一般人に分類させることを強く拒んでいた。



 将官と思しき人物はモニターを眺めながら、背後のベンチに向けて声を掛ける。


誰に、という訳ではない。


ベンチに掛けている三名に対してのものであった。



『どうもこの様子だと、貴君らの手を煩わせる必要もなさそうですねぇ。多国籍傭兵団、the Knights of round Table(円卓の騎士)の皆さん。わたし個人としては、このまままお帰り頂いてもよろしいのですが、ね』



 将官の口元は歪んでおり、その声色はどこか皮肉めいたものを感じさせた。


 長身長髪の男性は、意に介することなく落ち着いた様子でこう返すのだった。



『本当にそうであればよろしいのですがね、バトラー大佐。我々はあくまでも共通する標的の排除が目的であります。悪趣味な虐殺などに与する手など、我々は持ち合わせておりませぬゆえ』



 バトラー大佐と呼ばれる将官はゆっくりと振り返り、手にしていた杖の先を男の顎に向けるのだった。



『誰が、悪趣味だと? もう一度言ってもらおうか、若造』



 褐色の若い女性が吠える。何処に隠し持っていたのかその手にはコンバットナイフが握られていた。



『その汚い手でサイクス団長に触れてみろ! 僕がお前を切り刻んでやる!』


『勘違いするなよ、女。傭兵として雇われたからといって、下等人種であるお前達が、我々と対等にものが言えるとでも思ったか』

 


 今にも飛び掛りそうな女性をサイクスが諌める。冷静に、そして沈着に。相手は間違っても超大国の大佐である。


例え列強各国の軍隊でさえ恐れ慄く傭兵団であったとしても、盟主の許可なく手を出すことは許されなかった。



『ナイフを下げなさい、ローズ。刃を向ける相手が違いますよ。我々の敵はあくまでも魔神であることをお忘れなく。それとリー、君もですよ』



 サイクスが視線を投げた先はバトラーの背後であった。誰にも悟られぬように、物音ひとつ立てずに、リーと呼ばれる男はバトラーの背後をとっていた。



『なんだつまんねぇの。俺はてっきりコイツを殺れんのかと思ったぜ』



 ひいっ、と短く発したバトラーは杖を振り上げ後ろを振り向くのだが、既に其処にはリーの姿はなくいつの間にやら元のベンチに戻り座していた。


瞬間移動、などという特殊能力ではなく、相手の一手先を読む先見力と、単純に身体的素早さによるものであった。


 バトラーは銃を持たない傭兵団、the Knights of round tableの噂は耳にしてはいたが、それは誇張されたものであって事実とは異なると思っていた。


噂では、人体の遺伝子操作と肉体改造によって、人類を超越した能力を有する人間兵器が造られた、と。


奴らが戦場に現れると、味方の兵士でさえ尻尾を巻いて逃げ出してしまうのだ、とも。


だが実際に、その身体能力の高さを体感してみて初めて、噂は真実であったかと理解するのである。


そして、軍最高司令官である大統領が、この作戦に彼らを加えた理由(わけ)を。


 バトラーは彼らのような異質な部隊に頼らなくとも、自分達だけの力で作戦を成し遂げられるよう随分と前から準備を進めていた。


極秘開発された薬物の投与によって、不死の肉体と超人的な筋力を得られるラストバタリオンと呼ばれる部隊。


彼は遠く本国から離れたこの日本という国で、その研究に着手していたのである。


そして完成されたその兵士の有用な実験データから、過剰なまでの自信を得た次第であった。


 バトラー大佐は一度振り上げた杖をばつが悪そうにゆっくりとおろすと、改めてサイクスの顔を覗き込みこう言うのであった。



『サイクス君よ。君も知っての通り、この日本という小国が神童などという化物達の軍事転用を計画してしまったせいで、世界の軍事バランスは大きく崩れてしまったのだよ。故に、先進各国の首脳達は舵をきる必要を迫られてしまった。狩る側か、狩られる側か。どの国も生き残りと覇権をかけて必死なのだ。しかし我々は、いかなる状況であろうとも常に世界一でなければならない』


『だから、他国に手柄を獲られる訳にはいかない、と?』


『そうは言わんが、作戦の邪魔だけはしてほしくないのだよ』



 サイクスはクスッと短く鼻で笑うと、壁面にずらりと並んだモニターの一画を指差しこう告げるのであった。



『それでしたら大佐、悪いことは言いませんから今すぐ後ろのモニターをご覧なさい。本当の意味での邪魔が、校舎の上空に現れたようですよ』



 バトラーは慌てたようにモニター画像のすべてを注視すると、校舎正面を映し出している画像の上空に違和感をおぼえるのだった。


その上空の一箇所だけ、降っている雨が歪んだ軌道を描いているのだ。



『なんだ、あれは? 軍曹、8番モニターを赤外線画像に切り替えてくれ』



 8番モニターは直ぐに赤外線感知カメラの映像を映し出すのであった。


其処には、何も無いはずの上空に浮かんでいる物体の影が見てとれた。


 サイクスが間髪入れずに答えを導き出す。それは、当初から想定していた敵であり、作戦遂行の障害となる者達であった。


自衛隊特務隊と、新一尉からなる国立富士宮学園に属する部隊である。



『どうやら役者は揃ったようですね。あれは、おそらく自衛隊のヘリです。大佐のラストバタリオンが危ういと感じたならば、いよいよ我々の出番と考えてよろしいですね?』


『そう受け止めてもらって構わんよ。我が部隊が倒されるとは思わんがね』



 初めはヒロトと豊満の抗争から、謎の襲撃部隊、自衛隊を加えて、三つ巴の闘いが始まろうとしていた。


この闘いの結果が、世界の明暗を分けることとなるのだが、その戦いの中心にいるヒロトはまだ気付いてすらいなかった。


災害級の嵐を引き寄せたのが、ヒロトであり、その中で眠る魔神であったことも知らずに。


闘いは、更に加速してゆくのであった。











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