水神
がんばって書きました。ぜひ読んでいただけると嬉しいです。
海起、一人つぼらてんお空とお海を見比べる一人の男性人間(地球惑星が誕生してから四十二年後、なぜか彼はこの世に生まれ堕ちた。母親は画鋲嗜好家であり、全世界の画鋲を蒐集している。父親は上流貴族であったが、考古学の知識欲に溺れ、バチカン2国分の土地と屋敷を捨て去り竪穴式住居を自作居住した。どちらも名を「エラーマッデヌィギゥシャーノゾレァー」と表記するが、人間には発音できないものであったため他人からは、母親が「湾唾」、父親が「湾陀」と呼ばれている。2人間が両方とも同じ名前であったという事実は非常に稀ではあるが、あり得ないわけではい)、彼はこのお空とお海を見ること自体に何らかの事象の創起とか、思考の変化とか、はたまたニュウ水とかなんてゼッタイ考えてなどゐなゐ。アナタガタも、意味も無くそこに存在する風景だとかを黙って見つめることがあ、あり、ある、あるでしょう。その行為にはなにも意味は無いのに「ア、ア、おそらトおうみダー。綺麗也。」等と連呼しているのでしょう。彼も同じなのです。
彼(彼女?)は、ただづっとそれを眺め嘗め回し眺め見、そして遂に眺めた。
「アァー。どうしてこれらはこんな毒の色をしている空海だろうかぁー。」
と彼は絶叫。うああ。何ということデショウ。かれの体の体内から放出された空気は、喉の肉の隙間を通り抜け、同種に伝達可能な形式へ変換された。その後、口腔から体の体外へ漏れ出た振動する空気は虚だ。木霊が彼の耳の孔を劈く!劈く!アア!耳が!嗚呼!耳。
彼は頭を手で押さえ込み、ぬるりと粘液をぬるり垂らし跪き、心底、後悔をした。「なんと無意味な事をしてしまったのであろう。私の大事な時間(時間は彼の物だけではない、というか人間の物ではない)を無意味に消費シタだけではなく、私の鼓膜がコンナ揺れるとは。」彼は眼球と眼孔の隙間から激流を流し、歯を剥き出し大声で笑おうとしたが、ハッとして口を閉じ、縮こまり萎縮、縮こまった(この時彼の身長は一九八cmから一六五cmへと劇的な変化を遂げたことが後の調べで明白になった)。
オっとオっと。また大きなおこえを放出しちゃったら、私のみみの中は遂に風船だ。彼の下層部へと激流は流れ、またそれらは海へと長い旅を続け、やがて太陽の洗礼を受け、彼の周囲を包む瘴気と化した。
におらやうひにおらやうひ、うすぁらい。【nehollayouryho-inioryshousheli,USSALOHYUI】
体の体内から上ってくる悪素ましき吐き気を飲み込む間もなく、ふと足もとに転がっていた石を拾った。右のほうの腕の先っぽにある、可動部分を大いに可動させ。ぎぅり、ぎぅりん、と軽軽持ち上げてしまった。転がっていたとはいえ、彼(ここでは石の事を指す。)自ら転がってきたわけではなく、ただそこに置いてあっただけである。
石が、元元、この地球惑星のどの部分から剥げ落ちた残り芥なのか。はたまたはたまた、どこかの小隕石(とは言っても、彼と比べれば十分な巨大であり、奇奇怪怪、無気味)の残り芥{惑星の死骸(惑星には生とか、死とか、そういう話は無だ)}なのだろうか。それとも虚興科学者の無意味無気味錬金術寄り生成術の賜物もしくは・・・いけない、この考え込む作業によって導き出される答えは無である。何らかの答えを導き出したとして、それは我々には無意味でありまたそれは無気味である。さらに、それは我々には無意味でありまたそれは無気味である。
今現在そんな愚かしい行為(体内によって行われている)をしている愚かしい男は石をどうするのか彼には分からないが私には分かるのだ。なぜならこの文章を記入しているのは私であるのだ。しかしこの話は私の創作ではないが、これは私の創作である。
彼は石を投げた!
ไ「何処に?」
จะ「海へと。」
投げられた、放棄だ、放棄だ。1世1代の愚かしき放棄。この恐るべき行為の意味を見出すことはもはや私には分からない。ダッテ、意味が存在しないからである。
ああ、無残にも石は空中で行動を停止する奇跡など起こす力を持たず、くるくるくるくる頂点をxとし、垂直に12cm降下、その後、弧状の不可解な陣を描いた。中央にはきいろいクレヨンで「すべては1つ」と書かれている・・・。彼はその奇(黄)文字の偉大さに感動の涙を流したのち、「これから私は二度と川原で石積みをして遊ぶのはやめよう。」と誓うのだが、そのせつな、xは乱れ水面へ設置された。が、非情にも角のないまるまるした石は、水面で動作を停止する奇跡など起こす力を持たず、水の隆起反射飛散飛沫飛沫飛沫・・・(飛沫という文字が45個続いたのち、「飛」という字で終了している)を起こした。ゲぇー。
彼は心底心の底から愛撫した。無気力な彼の生活からは想像もできないような光景がそこに投影されていた。その飛び散るみずみずしい水しぶきの妖艶さは彼の脳活動を停止させ、指が折れる奇怪な愛撫だ。
アァー、なんだこれは。みたこともない かずらだ これは わたし への おおきな かたつむり
【lk oiuh aera jyjyjyjyjyt oyu bi bu bi bu kooopas kuraews】
目を覚ますと、彼は失神して52時間の時間睡眠した。彼の目の前には 彼の身長×2,12cmの飛沫の中央から「水奇那因沓蛟命」が誕生した。(ミキナイは水の神である。水飛沫の擬人神であり若い女性人間の姿を真似てこの世にたった今生まれ堕ちた。潮の影響で白く変色した長く美しい白髪は今、どろどろと潮水が滴り落ち、一糸纏わぬ濡れ肌はまるで古井戸に捨てられた身売りの少女のようだ。ぅぁぃぇ)
「アアー!私が生まれた!」
少女が叫ぶとつい彼は気絶し、その後125時間の間暗転した。その後、思い立ったように彼は少女の体を眺め嘗め回し眺め見、そして遂に眺めた。
「ウワアー。この女、どこから現れた。さては魔女の類か。もしくは人魚。」
その言葉を聞いたミキナイ神は笑顔で憤怒した。可憐で清楚で豆腐のような玉肌は既に今から歪み、皺を帯び、死のにおいを発して尚、笑顔で憤怒している。けらけらえへおへと笑い明かした彼女(彼?)(不明?)の喉(人間の基準であるため、本当に喉の役割を果たしているかどうかは判断が難しい)がごろごろ地響きを起こすと、男は奇怪な衝撃(笑劇?)を受けると目玉を放出したように瞼をパチクリンとさせた。
彼はひっくり返って一回り。のけぞりかえってぬらりひょん。頂望んで泣き寝入り。今や今やと待ちわびて、いったん戻って腹下す。セントテトラの神殺し。ユートピア。狂い咲きの蓮持ち寄って、一たん生まれた犬の雨。うろうろ柤迷うはげ山地獄。命残らずに夢の森。蜘蛛の糸を手繰る火。エナジー。茨。様々な様式を模る樹。
これによって私はそれになり、またそこに存在するあの事象の影響を、この頂より来る。
彼は無涙という液体を流した。それはそれはおおいなる涙。三日三晩啼き明かし、生物絶滅の大洪水が起きた。箱舟は存在しない。絶滅の嵐。陸にすむけものは死に、樹木は腐り、魚さえも殺す酸の雨
彼は降り注ぐ雨の中、ミキナイ神のあまりの美貌を望んでいた。「アァー。なんという美しい美貌の美しい。我、欲に溺れてしまいそうだわぁ。」愚か性行為に及ぼうとしたその時であった。
「アッ。地震!」少女が口腔からおぞましい錆の声を吐いた。地が揺れ動く、洪水に耐えきれない地球惑星のひび割れの予兆だぁー と彼は思い立ち、恐怖とも興奮ともわからない咆哮を揚げた。
「ゆれ。」
彼は最後の終焉の閉幕で、地震によって割れた高層ビルのガラス雨を浴びて砂時計となった。三分後には夜が明ける。