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悪魔の生贄が救国の乙女になるまで  作者: らな


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第26話 離れでの生活

「ソフィア様はいつもイライラされてるんですが、昨夜は特にひどくて・・・。私、前からソフィア様に嫌われていたので、それもあってか・・・」

「嫌われる?何かやってしまったの?」

「・・・ソフィア様のご結婚が正式に決定したので、1か月ほど前に学院のご学友が数人お祝いに来られたんです。その時、お一人の伯爵令息が私のことをすごく可愛いと褒めてくださったんです。その方はソフィア様のお気に入りだったみたいで、それから特に嫌がらせが酷くなって・・・。私も配置換えをお願いしたいと思っていた矢先、今日からこちらへ移るように言われたんです。」


ユリアの言葉にレイアは唖然とした。

「お気に入りの伯爵令息って・・・、ソフィアは第2王子との結婚が決まったのよね?」

ユリアは気まずそうに頷いた。

「ソフィア様は何でも自分が一番じゃないと気が済まない方なんです。特にすべての男性は自分のことを好いていると思っていらっしゃるんです。以前からそんな感じの方でしたが、王子の婚約者になってからますますひどくなってしまったんです。侯爵様も諫めたりされないですし。」


昨日初めて会ってレイアもソフィアに対していい印象はなかったが、想像していた以上に性格の悪い子なのかもしれない。

血の繋がった妹だけに、少し悲しい気持ちになった。


「ところで、ユリアは私のことはお客様としか聞いてないの?」

ソフィアの話をこれ以上聞きたくなくなり、レイアは話題を変えてみた。

「はい。離れに1週間ほど滞在されるお客様で、失礼のないように対応しろとしか・・・。」

「そう・・・。」

沈んだ表情になったレイアにユリアは気まずそうに声をかけてきた。

「私、何かいけないことを言いましたか?」

「いいえ。そうじゃなくて・・・。」

赤ん坊のころから一人だけ家族から引き離され田舎で育てられ、ようやく王都に呼ばれたと思いきや、屋敷の侍女にまで”お客様”としか認識されていないことに心の底からがっかりしたのだ。


「そうだわ。せっかく朝食を用意してもらったから、今からいただくわ。」

「あ、でも冷めてしまっていて・・・。」

「このままでいいわ。私が寝坊したのがいけなかったんだし。」


そう言って、レイアは朝食を取りながら自分がこの家の長女であることや今まで田舎の領地で育ったことなどをユリアに話した。

ユリアからはこの家のこと、両親のことやソフィアやノアについて教えてもらった。

「クルム侯爵家の方々は、皆さま冷たいというか使用人を見下すようなタイプの方ばかりで、私たち侍女の中の評判は良くないです。」

「みんな、辞めたりしないの?」

「みんな、続けているのはお給料がいいのが一番の理由だと思います。あと、クルム侯爵家は歴史ある救国の乙女の家系なので、家族からの期待があったり、友達に羨ましがられたりするんです。それで、我慢して働いている人が多いと思います。」




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