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第三話 両親、仲間を連れて帰還

 俺が魔術練習を始めてから2年ほど経った。


 因みに未だに誕生日が判明していない。

 だから正確に何歳なのかが分からないのだ。

 それどころが一人も判明していない。

 この世界には誕生日と言う概念がないのだろうか。

 毎年祝ってもらっていた側からすると少し悲しい。


 それと、最近になってやっと露骨に本を読んでも問題ない感じになったので魔術をやりまくっている。

 だが、それより更に嬉しいことがあった。

 何と、姉が一緒に外で遊んでくれるようになったのだ!


 …はぁ……で?


 と思うかもしれないが、違うんだ。

 俺は最近外に出る許可が出て、庭で走り回ってたんだ。

 本も庭の木に登って読んでたし、よく外で昼寝もしていた。

 やはり、俺の憧れは間違っていなかったんだ。

 だが、時間が経つにつれ飽きてきた。


 父は足が速すぎてついていけないし、村の人達に頼まれて色々やったり、母と一緒に仕事に行ったりする。因みに二人とも冒険者らしい。それに結構強くてAランクらしい。

 Sはなれなくは無いが、仕事量が増えるし、危険度が高い依頼ばっか回ってくるようになるからなってないそうだ。

 因みに、仲間もちゃんと居るらしいぞ。


 他にも、マーガリアは忙しそうだし。

 母はどっちかと言うとインドア派、それによくマーガリアとお菓子作りもしてたりする。

 まぁ、俺は前世の関係もあって、どっちかと言うとしょっぱい物の方が好きなんだけどね。

 しょっぱい物の方が背徳感があっていいじゃん?

 この世界は上質な砂糖は高級だからお菓子は基本的にちょっと甘いかな?くらいのものしか無い。

 塩は普通にある。海から取れるし、岩塩も存在するらしいからね。

 だから、俺は塩派。


 …話がそれたな。

 で、結局遊ぶ人がいないんだ。

 けど、姉が最近遊んでくれるようになったのだ。

 因みに、姉は普段何をしてるのかと言うと、走り回ってる。

 虫を取ってくることもあったし、女の子らしく花を摘んでくることもあった。

 だが、ずっと家から見える範囲にいる。

 一緒に遊ぶ友達はいないのだろうか…。

 たが、仕方がないかもしれない。

 だって、この村に子供がいるのかどうかすら怪しいのだから。

 父の雑務のお礼に育ててる野菜とか持ってきてくれたりするのだが、だいたい年寄りだ。

 若い人たちもいるが、子どもは見たことない。

 まぁ俺が知らなすぎなだけかもしれないがな。


 因みに、森を少し抜けた先に街がある。だから基本買い物はそっちなのだ。

 そして、ここには畑しかない。

 まぁ、子供がいなくてもおかしくはない。

 過疎化と言うやつだろう。


 父と母がここに住み始めた理由は単純にこの家が安かったからだそうだ。

 元々近くの街を拠点に冒険者をやってて、そこで結婚したから、ここに住み始めたらしい。


 …また話がそれてしまった。

 まぁ結局何が言いたいのかと言うと、遊んでくれるようになって嬉しい。それだけだ。


 そして、その日お昼ご飯を食べていると、父と母が帰ってきた。


 「アリナ、ジル、マーガリア、ただいま!」

 「二人ともいい子にしてた〜?」


 いつも通り2人が帰ってきた。

 だが、その後ろには後3人いる。…誰だ?


 「父さん、母さん。お帰り。

 …後ろの人たち誰ですか?」

 「あっ!お母さん、お父さん、おかえり!

 ……その人達誰?」

 「旦那様、奥様、『バスターズ』の皆様。お帰りなさいませ。」

 「「久しぶりだな、マーガリア!」」

 「お久しぶりです。」


 …どうやらマーガリアは知ってるみたいだ。


 「マーガリア、『バスターズ』って何ですか?」

 「旦那様達のパーティー名です。」


 …つまりあの人達が仕事仲間か。

 …身長が少し小さめな凄えゴツいおじさんと、いかにも魔術師ですみたいなローブと帽子をかぶったお姉さんと、眼鏡をかけた参謀みたいな雰囲気の父と同年代くらいの男性。


 なかなか面白い面子だな。


 「ジルははじめましてだな。アリナは小さい頃にあったことあるけど、忘れちゃったか。」

 「え〜アリナちゃん覚えてないかい?

 オジサン、君の事抱っこしたことあるんだぜ?」

 「え〜?覚えてな〜い」


 まさかの眼鏡の人がこう言った。何かイメージと違う…発言がとてもオジサン臭い。


 「アリナちゃんと、ジル君。はじめまして。

 君のお父さん達の仕事仲間だ。よろしくな。」

 「よろしくね。」

 「よろしくお願いします。」


 そう言って握手した。


 小柄なおじさんの方が眼鏡の人のイメージのしっかりした人だった。


 「こんにちは、二人とも。」

 「こんにちは。」

 「…」

 「…」


 お姉さんは…恥ずかしかったのかあまり喋らなかった。まぁしょうがないよ。何喋れば良いかなんて分かんないもんね。俺も分かんないもん。


 ちなみに、眼鏡の若干エルフの血が入ってる人の名前がセスト。

 ドワーフのおじさんの名前がガードン。

 恥ずかしがったお姉さんの名前がセルシア。


 一通り紹介が終わった後は皆でゆっくり話していた。俺はその様子を庭で追いかけっこをしながらちらっと見た。

 その夜は凄かったね。

 料理が何時もよりと豪華だった。鳥が丸々3羽あったからね。

 それに、マーガリアも入って皆で酒を飲みながらひたすらに思い出話をするから凄い長い間聞かされた。

 アリナなんて途中で寝ちゃったからね。

 まぁ俺は気になったしずっと聞いてたんだけど。


 話を聞いていると途中でまさかのマーガリアが出てきた。

 実はマーガリアは元々は普通の町娘だったらしい。

 けどある日、道で盗賊に襲われて親が殺されたそうだ。

 そこをたまたま通りかかったバスターズの面々が助けて、行くあてがなかったマーガリアを住み込みメイドとして雇ってるらしい。


 「へ〜。マーガリア凄いですね。メイド初めてなんでしょう?凄い器用なんですね。」

 「今はこんなにしっかりやってるけどね、昔は大変だったよ皿とか割りまくってたし〜」

 「そんな何年も前のこと言わないでくださいよ〜ちゃんとしたメイドに見せたいんですから〜」

 「コイツに良いとこ見せたって変わらんぞ〜?」


 他にも父と母の結婚までのエピソードや、死にかけたことなどの数々の物語が語られた。


 「エリアの料理も初めは酷かったな〜」

 「そ、そんなこと無いでしょ!」

 「セルシアが腹減ったって言って、原型が何か分かんないような物食ってぶっ倒れたこともあったしな。」

 「フフフ…懐かしい。」

 「あの時は俺も焦ったな〜。

 食べ物食べてぶっ倒れるなんて聞いたこともなかったし、治癒魔術なのか解毒なのかすら分からなかったからな〜。」

 「え、ガードンさんって回復職なんですか?!」

 「そうさ。他にもバフも使える。メインは近接だかな。」

 「お前も似合わね〜って思うだろ?俺も思うよ!治療はもっと若々しい見た目の女の子にしてほしかった!!!」

 「そうか?でもジル、よく考えてみろ?

 自分にバフかけて傷も治せたら最強じゃないか?」

 「確かにそうですね。」

 「な?俺は合理的なんだよ!」


 こんな感じで色々話したりしてた。

 冒険者の事もよくしれたし、結構楽しい夜だった。

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