丘はまるいから来た道は消えて
みんなが眠れない夜を過ごす中で
わたしだけすやすや眠っていると
夢が私に大変なものを突きつけて
飛び起きたわたしは思わず叫んだ
なんてものを見せてくれるんだ!
それはまるい丘の向こう側の景色
それは小さな頃のわたしの笑顔が
今では存在しない人に向けられて
今では存在しない人の優しい掌が
わたしのちいさな頭を撫でていた
決して戻れない
決してそこへは戻れない
決してその人にはもう会えないんだ
涙が止まらなくなって
こんなに胸を痛いほど締めつけられるのは
きっと誰にでもある思い
わたしも眠れなくなったので
まるで夢に復讐をするように
こんな詩を書き始めてみたら
みんなとお話しているようで
みんな笑ってるけど心の中は
重たい荷物を運んでここまで
よいしょちくしょと来たのね
頑張れみんな
頑張れわたし
丘の向こうまで続いてるこのまるい道の向こうへ
一緒に行くんだ