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09-008-04 俺君剣聖、 三才。弟子たちと - 兵法の道

 港湾都市レンクールの街郊外。

 俺君ら、俺君と弟子二人は距離を保ちつつ、本日三本目の教練を始めようとしていた。


 郊外の街道筋を、俺君達三人は戦いの場に選んだ。

 教練は朝から始めて、俺君はアリムルゥネを降し、次にルシアを降した。


「お師様、サンドウィッチです」

「ん、ありがとうアリムルゥネ」

「はい、ルシアの分」

「ありがとな」


 もう直ぐ、昼も過ぎようとの頃、アリムルゥネが作った御弁当……ハムとレタスのサンドウィッチを食べて、昼の乱戦、俺君対アリムルゥネとルシアの一対二の勝負を始めようとしていた。

 そんな場所に先ほどアリムルゥネを降した俺君はまだいる。


 さて。腹ごしらえの後は……こいつら二人まとめて相手をするぞ!


 ◇


 対峙する俺君と弟子二人。


 俺君は木刀を正眼に構えて二人を見る。

 紫電を足元から幾条も迸らせながら丸めた紙を持つアリムルゥネ。

 赤い魔力を全身に流れさせ始めたルシア。赤い線は揺らぎとなって全身から立ち昇らせている。


 ──おおお、おおおおお!

 俺君の目の前に臨戦態勢の弟子君ら!

 俺君は──先手必勝、大地を蹴って二人に向けて駆け出した。

 踏みしめる大地、目標を前衛のアリムルゥネに向けて。

 赤き糸をまとわせた木刀を片手に俺君突っ込む。


「お師様、なにをされると思えば」

 アリムルゥネは気を練って巻紙にまとわりつかせる。

 そして俺君目掛けて振り下ろされる巻紙。──アリムルゥネから生まれ出る三条の衝撃波。

 その全てが俺君の足元を──っ!

 

 ずどどどど! ザ、ザ、ザッシュ!

 

 俺君横っ飛び! 途端、俺君が先ほどまで居た俺君の足元が爆発して跳ねる。残る赤い魔力、ルシアのストーンブラスト、そして衝撃波だだ!


「あはは、ライエン様。相手が悪かったな!」


 ──なにおう!? ルシアめ、あとでボコボコのメッタンコにしてくれる!

 それでも目標はアリムルゥネだ!


「お師様、良く避けられました」

 アリムルゥネが丸めた紙をもう一度横に払う。生まれ出るは新たな三条の衝撃波。

 

「そうれそれ!」重なる範囲、バラける範囲! 衝撃波は次々と襲い来る!


 ストーンブラストの第二派第三派。俺君の動きはルシアのそれを上回る。ルシアが土炎を重ねながら笑う。

 自然と俺君の背後で爆発が続く。俺は右前に左前に体を振る。その度に足元をアリムルゥネの剣圧が抉った。


 ──捕えた、アリムルゥネ!


 アリムルゥネ突撃、俺君も駆ける。

 そして、重なる俺とアリムルゥネの得物。丸めた紙と木刀。

 俺は防御のためにかざされた丸めた紙を、木刀で打ち払っては深く胴を薙ぐ。


「あ!? 当たった! えー!? これでわたし終わり!?」驚愕に震えるアリムルゥネ。

 しかし、彼女は敗北を受け入れた。


「より、まず一人!」

 アリムルゥネは止まって座り込む。彼女の体から抜けていく逆巻く紫電。文字通り気が抜けてきたのであろう。

 俺君は勝利に叫び、早くも後衛ルシアを視界に入れる。俺君兵法天下一! 各個撃破は基本中の基本である。


「ルシアいくぜ!」とは俺君。

「どこからでも掛かってきな、ライエン様!」

 ルシアの背後に生まれるマジックミサイル。瞬時に生まれたそれは魔力の流れを俺君に感じさせないほど。

 俺君も急いで迎撃ミサイルを用意する。腹にて練る魔力、両手に集めて俺君も三本の矢を用意した!


「甘いなぁ」


 そう、ルシアの言うようにマジックミサイルはもう俺君の鼻の直ぐ前。

 迎撃ミサイルは全弾命中、残る一発が俺君のおでこにぶつかり大爆発。

 俺君は背後に吹き飛んだ。


 ──痛てえ、痛てえ! だが俺は!

 俺君はおでこから流れる血を無視し、右手に木刀を握り締める。

 そしてルシア目掛けて全力ダッシュ!


「なに!? ライエン様、今日に限って事するなよ!? ああ、ライエン様の日々の成長が嬉しいぜ!」


 俺の目の前に現れる魔力の収束。

 緑の輝きを持って真空刃が俺を向く。


「負けるかぁ!」


 俺君突き出す両手。赤い魔力が両手に集う。


 ──俺君の赤い魔力とルシアの緑の真空刃が重なった。

 閃光。俺君は目を焼く輝きを見た。

 そして大爆発。俺君、ルシアの鎖骨に魔力撃の感触! ルシアの呻きが聞こえる。


 俺君は足を踏ん張った。そして拳を突き出した姿勢で仁王立ちとなる。


 ──輝きの中。吹き飛ぶルシアの声を聞く。


「さすがライエン様、普通じゃないぜ……これぞライエン様だ……」


 と、彼女は吹き飛び、背中から倒れた。


 俺君肩で息。

 ──勝った。勝ったぞ! 俺君剣聖三才! ここに弟子二人に勝利す!


「やったー! 俺君凄い、俺君さすが! 俺君強い!」


 俺君ピョンピョン飛び回る!

 アリムルゥネとルシアのおでこを交互にナデナデしながら。


「お前達も良く頑張った! でも、俺君相手ではまだまだだな! うんうん!」


 訓練ではあったが、俺君三才。

 愛弟子二人に勝利を収める。

 うん、やったぜ!


---

 ここで一句。

  弟子たちよ 今日も稽古だ ともに良く (ライエン)

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