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朝起きたら知らない世界でマイキャラでした  作者: 絵狐
五章 知らない大雪
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第98話 到着

 ルディール達は合流した後に少し休憩し、スイベルが入れてくれた温かな飲み物を飲みながらミューラッカに相談した。


「思ったより遠いんじゃな、ミューラッカよどうする?このままここで一夜を明かすのか?」


 ルディールがそう言うとミューラッカも一口飲み、意見を述べた。


「すぐそこと言う訳では無いが、無理に泊まる事はしなくて良いだろう。只のデカいトカゲだ、お前なら簡単に倒せるだろうよ。……これはなかなか美味いな、ルディールのメイドよこの飲み物は?」


「お褒め頂きありがとうございます。ルディール様のお屋敷にある樹の新芽を煎じて薬草などをブレンドしたお茶です」


 ミューラッカはそのお茶が気に入ったようで、またおかわりをもらいゆっくりと味わっているとミーナがセニアの瞳の色が変わっている事を尋ねた。


「セニア、目の色変わってるけど、どうかしたの?」


「うん、両目の魔眼が開眼したみたいで色が変わったんだよ」


 そう話すと関心したように頷き、魔眼の事を色々と尋ねていた。


「ランプみたいに点けたり切ったりできるもの?」


「ん~ソアレ先生は出来るみたいだけど、私にはまだ無理かな?こう、色のついた空気の流れみたいなのがずっと見えるみたいな感じかな?」


 その話が聞こえたルディールも話しかけた。


「と言う事はあれじゃな……黄色っぽい色の所に立っておればオナラの様に見えると言う事じゃな」

 と、またくだらない事を言っていると、ミーナとセニアに何を言っているんだこの人の様な顔をされ、少しさみしさを感じルディールは黙りスイベルにお茶を入れてもらった。


 先ほどより少し進んだ所で次はノーティアがルディールに話しかけた。


「ルディール様は普段はどのようなお仕事されているんですか?宮廷魔術師の方だと思うのですが魔法の開発などをしているのですか?」


「いや、宮廷魔術師とか、そんなたいそうな者では無いぞ。リベット村のちょっと便利な魔法使いさんじゃな」


「えっと……ミューラッカ様と戦えるのにですか?冗談ですよね?」


 ノーティアがそう言うとミーナやセニアもルディールの生態に興味があり、話に加わった。


「そうだよ、ルーちゃんって普段リベット村で何してるの?どこか行く時って私とかセニアに教えてくれるから遠出はしてないと思うんだけど」



「たびたび転移魔法で我が家には飛んで来てるとメイド達には聞きますけど……」


「家庭菜園したり、商会長をあっちこっちに送り迎えする仕事したりじゃな、後は森に魔物が出たとか聞いたらハンター達と討伐に行ったりするのう」


「空を飛べますので飛びながら農薬魔法で散布したり、遠くにいった牛を探しに行ったりしていますわね」


「そんな感じじゃのう、最近じゃと村の牧羊犬が歳で動けなくなったから、代わりに羊を呼びに行ったり……後、週2ぐらいで図書館でガキンチョーズに勉強教えておるぞ?そんなもんか?」


「そうですわね~後は猫の集会に呼ばれるぐらいですわね、時間があれば本読んだり勉強したりとかですわよね?」


「ルディール様はミューラッカ様と戦えるほどの魔法使い様なんですよね?」


 ノーティアがそう言うとミューラッカが、正確には戦って勝ったと付け加えた。


「なぜ、そのような事をしてるのでしょうか?……迫害されているなら吹雪の国に来ますか?かなりの好待遇でお迎えしますよ?」


「されておらんされておらん。最近のわらわが言うとまったく説得力は無いが……本当にないのう……嘘っぽく聞こえるがあまり目立ちたく無いから、リベット村でおとなしく生活しておる感じじゃな。今し方言った事が仕事であるので食べて行くには全然困らぬしのう」


「昔のルーちゃんならまだしも、今のルーちゃんは村でも図書館建てたり、飛空艇の発着場作るの手伝ったりしてたもんね……」


「リノセス家の中でも全員に名前覚えられていますからね……」


「セニアよ、それは初耳なんじゃが?」


「いえ、ルディールさんが初めて会うメイドの名前も一発で覚えますし、双子でも間違えませんし、基本来る時はメイド達に何か持って来ますからそれは覚えられるかと?」


「ぐっ……親切心が裏目に出たか!」


 そう話しているとミューラッカが、少し前にローレットの王都に行き、国王と話しその時に聞いたが、リノセス家の護衛は強いらしいなとセニアを褒めた。


「聞いた話によれば、御前試合でローレット王国の強者を四人纏めて一人で倒したらしいな。一度お手合わせ願いたい所だ」


「せっ世間は広いのうそんな奴がおるんじゃな」


 ミューラッカの言葉に知らない人は尊敬の眼差しでセニアを見て、知っている人達は苦笑しながらルディールを見た。


「ところでルーちゃん……猫の集会ってなに?」


「ん?そのまんまじゃぞ。村のネズミがやたらと賢くなっておるから、どうしたらいいか?とか強化魔法教えてとかそんな感じで呼びにくるぞ」


「ルディール様、それ絶対に嘘ですよね?」


 冗談を言ったつもりは無かったがルディールは片目を閉じ少し笑いながら答えた。


「さて、どうじゃろな?お主達が本当だと思えば本当じゃろうし、嘘だと思えば嘘じゃろうな」


 そこで話を終わらしノーティア達はルディールの冗談を考えながら進んだ。


 しばらく洞窟の中を警戒しながら進んでいたが、比較的弱い魔物ばかりが出現し、スノードラゴンの様な凶悪な魔物は一切出現しなかった。


 ルディールがその事をミューラッカに尋ねると、この辺りは守護竜の縄張りになるから、ある程度の知恵がある魔物は近寄らないと話した。


 そしてようやく目的の場所に着いた様で、先頭を歩くミューラッカが立ち止まった


 その場所はローレット王国やスノーベインの城にそびえ立つ城門と遜色が無い立派な氷の門が立ちはだかっていた。


 ルディール達がその門を見上げているとミューラッカが話しかけてきた。


「この門は私の魔法だ。奥にいる竜がここから出ない為の封印だ」


 ミューラッカがそう話すとルディールは少し考えてから一つの疑問を口にした。


「ミューラッカよ、一つよいか?」


「……どうした?」


「お主ほどの力があれば、倒す気になれば倒せるのではないか?」


 そう聞くとミューラッカはため息を一つつき話し始めた。


「ああ、確かに倒そうと思えば倒せるな、だが私もお前も本気では戦えまい?それにここは氷都にかなり近い。雪崩が起きれば街が飲まれるのでな、手荒な事は出来んよ」


 それにと付け加えノーティアの方を見たが、いやいいと言ってルディール方を見た。


「お主もわらわもそこまで変わらんと思うがのう?」


「かも知れんが私とお前は違うし、まったくこの国の事を知らない第三者だから出来る事もあるだろう、どうせ殺すにしても選択肢は多い方が良いだろう?それにいくら今、害を出しているからと言って長らくこの国を守ってきてくれた竜だ。王族が倒す訳にいかぬだろうよ」


「しかたないのう、一つ貸しじゃぞ?」


「はっ、いいだろう。私に貸しを作れる奴はお前が二人目だよ」


 そう言われたので、どうしよう全然嬉しく無いとルディールが答えると、アバランチの隊長が何かツボに入ったらしく、大きく笑い次の瞬間にミューラッカに攻撃され意識を飛ばされた。


「お主……何をやっておるのじゃ」


「気にするな、少し不快だったのでな」


 他のアバランチのメンバーが気絶した隊長を担ぎ上げ、ミューラッカが扉に手を触れると、巨大な扉が音も無く自動ドアの様に横に開いた。


 そして暗く細長い通路を進むとルディール達が先ほど合流した場所のような巨大なドーム状の場所に出た。


 そしてその奥には氷の鎖で動きを封じられ眠る、巨大な竜の姿があった。


 その姿は青白く光る鱗に体から幾つもの美しい水晶の様な氷があり三つ叉の尻尾と三本の首があったが首から先は一つだけしかなった。


「おお!ギドラいや、三首竜か!じゃがなんで頭が中央の一つしか無いんじゃ?」


「ああ、守護竜の元の正体は三首竜だ。大昔に氷都が襲撃に遭った時に無くなったと言い伝えにはある」


「なるほどのう……ちゃんと守護竜様なんじゃな」


 そう話していると守護竜の瞼が開き、ルディール達を見ると大きな雄叫びを上げ威嚇した。


 その雄叫び音量は凄まじくそこにいた全員が耳を塞いだ。


「くぅ~どんだけ音量がデカいんじゃ……そこの格好の良いドラゴン聞こえておるか!」


 そう問いかけたがルディールの言葉は通じない様で雄叫びを上げるばかりでどうにもならなかった。


「ん?ドラゴンの上位種っぽいのに、なんで意思疎通ができぬのじゃ?ガイアロックドラゴンでも言葉を話せたんじゃぞ?」


ルディールが声に出すとミューラッカが答えた。


「大昔は言葉を話せたようだが、私が初めて見た時はすでに頭も一つしかなくずっと寝ていたよ」


「なるほどのう……さてどうしたものじゃろな?」


 もう殺すしか無いとミューラッカがいうとノーティアが飛び出し、守護竜を庇う様に立ちはだかった。


「ミューラッカ様!駄目ですこの守護竜を殺してはいけません!」


「だが、竜が原因で大雪が降っているのは間違いない。どうするつもりだ?国を滅ぼして竜をたすけるか?」


 そう言ってミューラッカは殺気を飛ばしたがノーティアは顔は青くなり震えながらも歯を食いしばり耐えた。


「と言うかまだ喧嘩するなと言う話なんじゃがな?何の為にわらわを呼んだんじゃ。ミューミューに貸しを作るのに色々やってみるわい」


 ルディールのあだ名にミューラッカはあらかさまに不機嫌になったが、気にせずアイテムバッグの中から真実の水鏡を取りだし守護竜を鏡に映した。


そこには竜の名前や現在の状態などが深く記されており、状態異常の項目に狂乱の猛毒と描かれていた。


(これが原因じゃな……ゲームと効果が一緒じゃと理性を徐々に下げつつ猛毒が体を蝕んでいき、理性をすべて無くすと死ぬとかそんな毒じゃったな……問題は使って来た奴がおるかどうかじゃな、ボスクラスが使ってきたからその辺りがおるのか?)


 そう考えこんでいると、ミューラッカがルディールに何度か話しかけてたいたようだった。


「あっすまぬ。考え込んでおった。なんじゃ?」


「その鏡はなんだ?」


「うむ、いい女には秘密がいっぱいあるものじゃぞ。それは置いといて、竜の状態が分かったぞ、今は狂乱の猛毒と言う状態にかかっておるのがたぶんそれが原因じゃと思う」


 ノーティアはミューラッカが聞く前にルディールに近づき、その猛毒が治れば守護竜は治るのですか?とルディールに尋ねた、まだどうなるかは分からないが一筋の解決策が見えた事を喜んだ。

次回の更新は明日かな?明後日になるかも。


誤字脱字報告ありがとうございます。

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