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朝起きたら知らない世界でマイキャラでした  作者: 絵狐
五章 知らない大雪
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第89話 雪の夜

 ルディール達は雪の村で暖かい食事を取り終わり、部屋へ戻ろうとすると四人で構成された冒険者がいたので酒を奢り、この辺りの情報やスノーベインまでの道のりを尋ねた。


「二、三年前にこの村に来た時もこの時期だったが。ここまで雪は無かったし、夏には雪は降らなかったんだけどな~」


「なるほどのう。長いスパンで見れば寒い年が続く時もあるんじゃろうな~。この村でこれだけ雪が残ってるとスノーベインは少ないのか?それとも多い?」


「風の精霊の噂だと、この国の守護竜が悪さしてるって聞いたけどね。スノーベインはもっと雪があるよ、この吹雪の国を表す所だから雨の代わりに雪が降るような所だからもっと雪があるね」


「小旅行じゃしわらわには関係なさそうじゃな。冒険者殿、情報ありがとう」


「後、ここからだと距離もそんなに離れてないから馬車だと早めに出れば夕方にはつくよ。凍死したくなかったら日が沈んだら行動しない事だね」


 ルディールはまた冒険者達に礼を言って借りている部屋に戻ると先に戻っていたミーナ達はくつろぎゆっくりしてた。


「あっ、ルーちゃんおかえり~」


「ルディールさんお帰りなさい、良い話は聞けました?」


「うむ、日が出てから出ればスノーベインに夕方には着くそうじゃぞ。ここよりは雪は多いそうじゃ」


「エアエデンから見ても真っ白の大陸でしたが……本当に白いのですわね」


 そう言ってスナップが窓を全開にすると少し雪がちらつき幻想的な光景に見えるが、外にあった桶の中の水は氷り急激に温度が下がっているのが分かった。


「寒っ!スナップよ閉めるのじゃ!後、言うておったのは吹雪の国の守護竜が悪さをしてるとかなんとか言っておったのう……リベット村から二日ぐらいで着く距離なのにこんなに寒いんじゃな~」


 スナップはバタン! と窓を閉じ上からみた感じでもこの辺りは本当に真っ白な雪山しかなく地域的にも寒そうな場所だと教えてくれた。


 それから少しゆっくりしていると、ミーナ達が宿にあるらしい大きなお風呂に行こうとルディールを誘ったが、冷静に考えて一緒に入ると何処かしらから王女とかソアレとかリージュ辺りに話が漏れておもちゃにされる未来が確定していたので丁寧に断った。


 三人がお風呂に入っている間に、ルディールは魔法関係の品物が売っているお店が窓から見えて、まだ開いていたので一人で向かうと、この国の簡単な歴史の本や地図や防雪などの魔道書も売っていたのでとりあえず目を引く本は全て買いまた宿に戻った。


(立ち読みすると全部覚えてしまうんじゃよな……お店の人にも悪いしのう。買う以外の選択は無いんじゃよな~)


 と考え雪を払い宿に入り部屋に戻るとミーナ達はお風呂から上がっており、お風呂の効能なのか肌がツルツルの髪はサラサラになっていた。


「ルーちゃんどこか行ってたの?」


「うむ、もう閉まったがさっきまで魔道具屋さんが開いておったからのう。ちょろっと行って

 本とか買って来た感じじゃな。お主も読むか?」


 寝るには少し早い時間だったのでミーナが読むと言うと、ルディールはマジックバッグの中から数十冊の本を出し少し呆れられた。


「ルディール様はいつもの事ですが、本を買う時は大量に買いますわね……リベット村に図書館が出来たから良いのですが……また置く所に困りますわよ?」


「図書館が無ければ少しは考えたが、読めば寄付出来るからのう。問題無しじゃな、ではわらわもお風呂に行って来るかのう」


 そしてルディールはお風呂に行き一人でのんびりと冷めた体を温めた。




 部屋に戻るとそんなに時間は経っていなかったがスナップは布団に入り少し涎を垂らしながら爆睡し、ミーナは眠そうだったがルディールの帰りを本を読みながらセニアと待っていた。


「最近思うんじゃが、スナップをメイドさんと言って良いのか?と思うようになってきたのう……メイド服を着ればメイドさんと言うわけではあるまい」


「それを言い出したら……リノセス家のメイドはほぼ全員戦闘できるので……」


「そうそう、お主の家のメイドは護衛なのに何故メイド服を着ているんじゃ?」


 そう聞くとセニアは母の趣味ですよと答えた。セニアの母は女性が武装しているのがあまり好きでは無く、セニアが生まれる前にリノセス家の護衛のメイド達を全員集めて、貴方達も女性なら可愛い服を着なさい!とリノセス家に嫁いでから初めて怒り、夫人権限で強制的にメイド服を着させたとの事だった。


「よくそれで皆が納得したのう……」


「お母様は魔法使いでかなり強かったようなので、全員倒して着させたとの事ですよ。それ以降に護衛に入った人は全員メイドの格好をしていると教わりました」


「……お主のかーちゃんが怒る所が想像できん」


 私も怒られた記憶はそんなに無いですね……アコットは最近よく怒られていますがと笑っているとミーナが睡魔に敗北したようで本を開いたまま寝落ちしていた。


「ふっ、スナップもミーナも知らない国に来て気疲れしたんじゃろうな」


「……ルディールさんが昼間に飛ばしすぎたのが原因では無いでしょうか」


 その言葉がルディールに突き刺さった様でそれ以上はなにも言わず、ミーナとスナップの布団などを整えルディールも足だけベッドに入り上半身は起こして本を読み始めた。


 その様子がおかしかったのか少し笑いセニアも自分のベッドに入った。




 そしてしばらく本を読んでいるとルディールを見つめる視線があったので、そちらを向くとセニアが何も言わずに見ていた。


「ん?もしかして眩しかったか?」


「いえ、眠れないなと思っていたので……くちゅん」


 そう話しているとセニアが小さくくしゃみをしたので、ルディールが寒いのかと聞くと少しだけと答えたので、魔法で部屋を暖めようとしたが、そこまでしなくて大丈夫ですよとセニアは答えた。


「う~ん……寝るまでで良いならこっちの布団にくるか?わらわはまだ本を読んでおるし」


 普段のセニアなら断るのだが、思う所があったのか赤くはなっていたが、頷きお邪魔しますと自分の枕をもってルディールのベッドに入ってきた。


「……ヘブンズスリーピング」


「?ルディールさん今のは?」


「うむ、そこのメイドもどきが起きてそのまま狸寝入りを始めたから、そのまま寝かせてやったわい」


 そう言うと少し笑いセニアはまた本を読むルディールを見つめていた。


 ルディールもその視線が嫌ではなかったので気にはならなかったが、セニアと話がしたくなり話しかけた。


「眠れんようじゃのう?」


「はい、ルディールさんが格好いいなと思って見てたので」


「ありがとうじゃな。子守歌代わりに話をしてやろうと思うんじゃがリクエストはあるか?」


「選択肢を出してもらえると助かります」


「あの世へ行きかけた話、ルディールさんの恋愛話、ルディールさんの別世界妄想話、ルディールさんとお仲間の話、ルディールのちょっと恥ずかしいお話などなどじゃな」


「すみません。全部聞きたいんですが?」


「どれか一つじゃな」


 地味に全部気になる内容だったがセニアは恋愛話を選び、学校であった事をルディールに相談した。


「学校でクラスの男子に告白されましてどうしたら良いかと……ソアレ姉様に言うと、かなり茶化されそうで……リージュ様も以下同文」


「学校生活満喫しとるのう……と言うかお主貴族なんじゃろ?政略結婚とか許嫁とかはおったりせぬのか?」


「ルディールさん、いつの時代の人ですか……今はそういうのは全くないと言って良いぐらい無いですよ、私かアコットがリノセス家を継ぎますから、お父様もリノセス家を継いで魔法使いの母をめとったので」


「なるほどの~。先ほどの話じゃが自分自身で考えたらわかりやすいかものう」


「自分自身ですか?」


「うむ、お主の一番好きな人を想像してその人にセニアが告白すると想像するじゃろ?とても勇気がいらぬか?わらわはその男子がどういう人物かは知らぬし時代が違うかも知れぬが、凄いとは思うがのう……わらわは無理じゃったしな」


 ルディールは昔の事を思い出し苦笑いしながら答えたが、セニアは笑う事無く尋ねた。


「ルディールさんもそういう経験がおありで?」


「わらわの時は相手が酔っ払った勢いで周りを巻き込んで大暴露したからのう。周りに茶化されてそれどころは無かったな……」


「なんというか……ミーナがお酒を飲めるようになったらやらかしそうですね」


 その返答が面白かったのかルディールは数回瞬きをした後にクスクスと声を出さずに笑った。


「たっ確かに。そういう事もあってわらわが悪いが相手の気持ちに応えぬままじゃったな」


「その方の事は好きだったんですか?」


「うむ、好きだったよ。わらわはヘタレだからそれを言うのが怖くてな……言わないまま終わったのう」


「そうですか……」


「セニアがその告白を受けるか断るかどうかは分からぬが、ちゃんと答えをだしてやるのが良いと思うぞ。経験者は語ると言うやつじゃな。まぁ相手が断られて逆上して襲いかかって来たらすぐにいうのじゃぞ。そやつの家にわらわの最強魔法をぶち込んでやるからのう」


 最後は茶化したが、セニアは笑わずの礼だけを言いまた静かにルディールを見ていた。


 そしてルディールが本を読み終わり隣を見るとセニアは小さな寝息を立て寝ていたので、聞き耳を立てていた人物に話しかけた。


「起きた時に茶化さぬ様にな」


「あら、やはり気づいておられましたのね。私に状態異常は効かないのを知っていて魔法を使いましたからどうしたのかと思ったらミーナ様も起きていらしたんですのね」


「そういう事じゃ、あまり聞かれたくない話じゃろうしな。わらわも聞かれたくなかったし!」


 ルディールがそう言うとスナップはクスクスと笑い、誰にもいいませんわと言ったので、ルディールはため息をつきながらお願いした。


 そして二人を起こさない様に少しだけ話し、ルディールはスナップにからかわれながらセニアと同じベッドで一夜を過ごした。




 そして夜が明けミーナと爆睡してるスナップが起きる前にセニアの頬を突き起こすと、ルディールのベッドで寝た事をすっかり忘れていたので飛び起き、ルディールが人指し指を口に当てて、しー。と言って寝てる方の二人の方を向きウィンクした。


 セニアは枕を抱き抱えたままいつも通り真っ赤になり何度もコクコクと頷き自分のベッドに戻っていった。




 そして何事もなかった様に全員が朝を迎え、宿で朝食を取り防寒着などを買ってからスノーベインに向けて出発した。

次回の投稿は明後日!になるはず!


途中のルディールさんのお話は全部考えましたが、恋愛話が無難だったので今の話しになりました。あの世へ行きかけた話しにすると、空飛ぶ赤い豚っぽくなったので没に……


誤字脱字報告本当にありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 更新乙い [一言] >>すなっぽん 睡眠(魔法)が効かないなら、物理的に意識を飛ばすしか!!
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