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朝起きたら知らない世界でマイキャラでした  作者: 絵狐
五章 知らない大雪
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第86話 吹雪の国へ

 祝辞会が終わりルディール達も家に帰り少し落ち着いた頃、セニアは両親に呼び出されたので部屋に向かうとそこには王女もいた。


 そして着席を促されセニアは座り母親から話が始まった。


「さて、セニア。ルディールさんと貴方の友人のミーナさんが吹雪の国に行くようですが……貴方も行きたいのですか?」


 母親の言葉の意図がセニアには分からなかったが、正直に一緒に行きたいと答えた。すると母親はそうですかと言い、では一緒に行って来なさいと言った。


「ですがお母様、王女様が言われた様にリノセス家は公爵になったので、他の貴族に挨拶をしに行かねば駄目なのでは?」


「ええ、本当は駄目なのですが、貴方も学生ですし王女様が頑張ってくれるとの事ですよ」


 そう母親が言ったので王女様の方を見ると、王族の雰囲気は全く無くとても良い顔をしていた。


「セニア、私は面白い方の味方なので今回は貴方の味方をしてあげましょう。確かに公爵家の長女なので出た方が良いですが、絶対と言うわけでも無いので体調不良でお休みと言っておいてあげますよ。私が頑張るので帰って来たら色々と聞かせてくださいね」


「えっ?いいのでしょうか?」


「はい、いいのです。ちなみにリージュとソアレさんには内緒ですよ?皆が集まった時にネタばらしをしますので……その時の事を考えただけでも頑張る価値は十分にありますよ」


 その事に戸惑ったが父親にも確認するとルディールさえ良ければ行って来いといったので、セニアはその場にいる全員に礼を言った。


「ミーナもセニアも友人なので二人とも応援したい所ですが出来ませんしね、同じ舞台に立つぐらいは協力しましょう」


「えっ……王女様なにがですか?」


 セニアがそう聞くと王女はニコニコしたまま答えず、父親は大きくため息をついた。


「はあぁぁ~。ルディール・ル・オントが男だったら話が早かったんだがな、そうしたらセニアの卒業と共に結婚してもらえば良かったが……そうそう上手くはいかないか」


「リノセス公爵、ルディールさんが男性だったら私も参戦してますから上手くいきませんよ」


 二人の爆弾発言にセニアも意味が分からず顔を真っ赤にしてあたふたしていた。そして母親がその仕草を微笑ましく笑いセニアに忠告した。


「セニア、貴方は確かに貴族の娘ですが同時に私達の娘です。学生時代にしか出来ない事を楽しんできなさい。それと、あなたがルディールさんを想っているのであればちゃんと捕まえておきなさい。色々と問題はありますが応援はしていますよ」


 その事にセニアはこれ以上赤くならないと言うほど真っ赤になり口をパクパクさせるだけで何も言えなかった。


「ちなみに吹雪の国に行くならリノセス夫人の言う事は本当に比喩でも何でもないですよ。あそこは普通に同性婚ありますし、ルディールさんがいい人見つけたら向こうで暮らすかもしれませんよ?そうなったらかなりの損失なので頑張って止めてくださいね。あの人、女たらしなので」


 それから少し話を詰めていると、ルディールに教えてもらった魔法でアコットが宙に浮きセニアを呼びに来たのでそこで話は終わり、セニア、王女、アコットの三人はセニアの部屋に向かった。


 その姿をみて母親は微笑み父親は苦笑した。


「セニアは本当に誰に似たんだろうな……」


「それはもちろん貴方でしょう、魔法使いだった私と結婚したのですから」


「はぁ……そうか私に似たのか」


 そうしてリノセス家の夜は更けていった。




「くちゅん!……このプレッシャー!誰かがわらわの噂をしておるな!」


「ルーちゃんの事だから色々な人が噂してると思うよ」


「失礼な!恨まれる事はたぶんしてないぞ!」


 そんな感じの事を話していると夜だったが、ポストに手紙にが届き無駄に赤々と光っていた。


「ルーちゃん、ポスト光ってるけど……明るすぎない?」


「うむ、前も夜に手紙が届いてそのままにしておったら村のがきんちょが虫を捕りに来てたぞ、ここは森に近いのでな」


 そう言うとポストまで行くのが面倒だったので、シャドーステッチを器用に使い手紙をマジックポストから取り出し封を切り読み始めた。


「うむ、セニアが吹雪の国に着いて来るんじゃと、それとリージュとソアレの反応が見たいので内緒でお願いしますと王女の手紙も添えてあるのう」


「おお!セニア行けるんだやった!というか王女様も相変わらずだね」


「うむ、隣の国の視察の勉強も踏まえてって感じじゃな。貴族じゃから色々やる事があるんじゃのう」


「話聞いてると作法とか色々勉強してるみたいで大変って言ってたよ~。今回は危険な事は無いだろうしいい気分転換になるね」


「いや、だからそういうのはフラグと言ってじゃな」


「あっそれ知ってる。スナップさんから聞いたよ、グレネードって言うんだよね?」


「全然違うがまぁ良いか……明日の朝一で迎えに行ったらええんじゃろか?」


 流石に今日は祝辞会の後だし疲れると思うよなどと話し、ルディールの家でも夜が更けていった。




 そして日が昇りイオード商会の商会長に頼んであった道順が記された地図が送られて来たので地図を確認し予定を立てていると、お昼少し前になりルディールはリノセス家に飛んだ。するとセニアはすでに待っておりルディールを見かけると顔を赤くした。


「セニアよ顔が赤いが風邪か?」


「いっいえ、風邪では無いです!大丈夫です!」


「おでこを合わせてやろうか?」


 そうルディールがからかうとさらに赤くなり大丈夫ですと言い、セニアに少し待ってもらいリノセス夫妻に挨拶をし早々とルディールの家に飛んだ。


 ルディールの家に飛ぶとセニアは初めてだったので、世界樹のツリーハウスを見上げ感激の声を上げた。


「そういえばセニアは我が家は初めてじゃったな」


「はい、初めてですね。前はリベット村に何回か来た事はありましたが、その頃はルディールさんはいなかったので」


 そしてルディールが我が家に招き入れるとお邪魔しますと頭をさげ中に入っていった。


 中に入るとミーナが待っておりセニアの到着を自分の家の様に歓迎した。


「えっ?ミーナ、どうしてルディールさんの家にいるの?」


 セニア聞いて!とミーナが抱きつき自分の不幸を語ったが、セニアは羨ましそうな顔を少ししていた。


 そしてミーナが両親にセニアの事を友人として紹介したかったようで、二人でミーナの実家に行こうと言う事になった。


「ルディールさん、吹雪の国に行くんですよね?ゆっくりしていて大丈夫ですか?」


「うむ、全然急いで無いから遊んでおって良いぞ。セニアさえ良ければ今日は我が家に泊まって、明日ゆっくり出発しようと思うがどうじゃ?」


「はい、私はそれで大丈夫ですよ」


 そういうとミーナはセニアと一緒に村の中へ歩いて行ったのでルディールは家の掃除をしているスナップを呼んだ。


「と、言うわけで吹雪の国まで行くがスナップはどうする?何も無いと思うがミーナやセニアの護衛を頼みたいのでな、わらわも四六時中、一緒にいるわけではないのでな」


「ええ、大丈夫ですわ。わたくしがいればスイベルもすぐに転送されて来ますので、もしもの時はどうとでもなりますのでお任せくださいですわ」


 心強い仲間をルディールはゲットし、今朝イオード商会から送られて来た地図を見ながらスナップと吹雪の国への道のりを調べる。


 二人で道のりを詳しく調べていると少し時間が経っていた様でミーナとセニアがお昼ご飯を買って帰って来た。


「はい、ルーちゃん、スナップさん、お昼ご飯買ってきたよ。スイベルさんは?」


「妹なら今は図書館のお仕事ですわ、お弁当作って持って行ったので大丈夫ですわ」


 スナップとミーナが話しをしている間にルディールとセニアが買ってきた昼食の準備を始める。


「ミーナの両親はどうじゃった?見た目は怖いが良い人達じゃろ?」


「はい、私がリノセス家の娘だと分かると驚いていましたが礼を言われました」


「セニアは何も無かった様な感じに言ってるけど、お父さん私が男の友達を連れて来たと思って両手に包丁もって出て来たからセニアは腰抜かすし……かなり大変だったんだよ」


「ゴホン……確かにかなり怖かったですね」


 ルディールが少し呆れていると食事の準備が整ったので、皆で昼食を取り始めた。セニアはミーナの家の料理を食べるのは初めてだったが、美味しかった様でかなり驚いていた、その姿をみて自分の家の事を褒められてミーナもとても嬉しそうにしていた。


 そして食事がおわりミーナはセニアを案内してくると行って二人で村にいった。ルディールは旅行の準備がまだ残っていたのでスナップと詰めていると村長がゆっくりとやって来た。


「村長、こんにちは」


「はい、こんにちは。オントさんが吹雪の国に行くと聞いて来ました」


 村長がそう言ってくれたので、ルディールが詳しく尋ねるともう夏だが吹雪の国の中央辺りまでいくとまだ雪が残っていたり、吹雪いたりするので、並の馬だと馬車が止まる恐れがあると伝えにきてくれたのだった。


 その言葉通り、ルディールは村で馬と荷車を借りて行こうと計画していたのだった。


「ぐふっ……この時期に雪があるとか恐ろしい国じゃのう。空を飛んで行った方がええんじゃろか?」


「ウチのバイコーンと荷馬車を貸しましょうか?バイコーンは魔獣ですから普通の馬より遙かに力も強いですから、今ぐらいの積雪量だと余裕だと思いますよ」


「それならわらわはありがたいが、村長は大丈夫か?」


 そう聞くと、中央都市に行く時は、誰かさんのおかげで飛空艇に乗って行くので、バイコーンが少し運動不足なので借りてくれる方がありがたいと笑いながら答えたので、ルディールもこれ以上無い提案だったので快く受け入れた。


「ありがとう村長、相棒をお借りするぞ」


「ええ、オントさんにも懐いていますからよろしくお願いします」


 そしてルディールは賃料を尋ねたが流石にもらえませんよと断られたので、代わりに何か欲しい物はあるかと村長に尋ねると少し悩んでから吹雪の国から旅行者が立ち寄る様にリベット村をアピールしてくださいと頼んだので、任されたと力強く答えた。


 そして村長の家に行きバイコーンと荷馬車を借りて、ルディールの家に戻り荷馬車の中をスナップと二人で簡単に掃除した。


「アイテムバッグのおかげで積み込む荷物はほとんど無いのう」


「ですわね。中が広々使えますわ」


 時間が経ち村を見て回っていたミーナ達が戻って来て、村に出来た不釣り合いな図書館の事などを話し、セニアはミーナの部屋で一晩を明かした。


 そして出発の準備が整い、ルディールが手綱を握りミーナ達も馬車に乗り込んだ。


「ルーちゃん、どういう感じで行くの?」


「うむ、観光みたいなもんじゃから二~三日かけてゆっくり行こうと思っておるよ。途中の村にも立ち寄るしのう」


 そしてようやく吹雪の国スノーベインに向かって馬車は動き出した。

次回の更新は頑張るけど多分明後日ですよん。


誤字脱字報告、まことにありがとうございます。あまりの多さに恥ずかしくなりますが、読んで頂けてるんだなっと胸が熱くなっております。

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