第2話 終わりの始まり
時は2019年のお正月休み、アラフォーおっさんは毎年のルーチンのように、食っちゃ寝食っちゃ寝を繰り返し、全く生産性、計画性の無い年末年始の長期休暇を貪っていた。
ビールにウイスキー、日本酒に焼酎、泡盛、ワインにシャンパンとやりたい放題、飲み放題、まさに我が家の春を謳歌していた。
そんな忘れもしない1月4日のある日のこと、12月より右足に痺れを感じていたオッサンはいつもの事だ、直ぐに良くなるさって軽い気持ちで残りの休みをダラダラ過ごしていた。
今日は妻と愛息子は実家に戻っており、朝からウイスキーをロックでかっ喰らいいい気持ち。
そろそろ秘蔵の紹興酒12年の封印を解くかなんてバカな事を考えていた。
そんな時の昼頃、それは突然起こった。
何故か急に痛くなかった左脚がお尻から太ももにかけて痛み始めたのだ、寝ていると痛みはないが立ち上がると中々の痛み。
余談だが実はオッサンは大学生4年の11月頃ヘルニアを発症しヤベー、4月から就職なのにこのままじゃいきなり首になっちゃうよ。ってな感じで軽い絶望を味わったことがあったのだが、自宅療養という名の引きこもりでギリギリ卒業までにヘルニアを克服した過去があったのだ。
アレ、ハテナ、前はこんな事はなかったぞ。なんだこの痛みは、まぁ寝てれば治るか、アルコール消毒だって事でウイスキーのダブルをストレートで一気飲み。
その日はいい気持ちで寝ましたとさ。
そして次の日1月5日左脚の痛みは倍増、朝から痛みと戦っていたのだ、これはヤバい。
その時はじめて自分の身体に異常が起こっている事を認識したのだった。
とはいえ、寝てれば痛くないし、まだ正月休みでどこの病院も閉まってるだろうと勝手に妄想に浸り、現実逃避の酒へと走るのだった。
そしてまたまた次の日の1月6日、左脚の痛みはさらに倍率ドンで痛み出す。
そこではじめてオッサンは休み明けの1月7日に地元の整形外科に行く事を決意するのだった。
嘘です、痛みが引けば行く気は全くありませんでした。