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ビー玉

作者: あまね

 あの時コレで馬鹿みたいにはしゃいで遊んだ時期ということは覚えている。


 しかし、何が面白かったのだろうかと思い返してみても、楽しいという記憶はあっても、あれ程までにはしゃげた理由という理由は思い出せない。


 文房具店の片隅、黄色い網に包まれながら陳列されているビー玉を見て懐かしが込み上がりテンションもそれにつられて上昇している。


 しかし、小学生の頃とパッケージが変わらないけど、ゲーム機やネットなどが幅を効かせている今の時代から取り残されているんじゃないだろうか。



 取り残されているというか売れ残って、この時代までこの文房具店にいるとしたらある意味凄い気はしてくるけれど、影のボスとかお局さんとかではないだろうけど。


 子供の頃一時期は流行りの最先端にいたはずだったのに、今ではもうラムネを飲む時にしか見かけることしかない。


 色とりどりの大量のビー玉を異様に集めていたり、転がしてぶつけ合って遊んだりして楽しんでいた頃に気持ちがまるで嘘のように何処かにいってしまっているというのも不思議な話だ。



 そんな思いだけが募りビー玉に薄くうつる自分の姿は何処か滑稽ですこし老けて見えるし、今は輝いてみえない所は自分によく似ていた。


 文房具店から出る頃には買うつもりのなかったビー玉がガチャガチャと音を立てている。


 そういえば、昔集めていたビー玉は何処かに消えてしまったがすこしだけ昔を取り戻せたようなそんな気分にもなる。




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