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第2章 殺戮と救済のカウントダウン 第8話 エデン作戦の朝

「なんで戻って来たかは聞かないよ。どうせマルコが心配だ、とか言って来たんでしょ。大丈夫だって言ってんのに。」


「ちげえよ。フランソワがどうしてんのかと今後どうすんのか話し合いに来たんだよ。勘違いすんな。」


「これってもはや苦しいとかでもないよね。だってさっきアリシアが心配だ、って口にしてたもん。」


アテナは呆れたようにそう言う。

アリシアはマルコに会うといつもからかい、それに対して、マルコはいつも顔を赤くする。最近、そういう日常的な雰囲気を見るのことが少なくなってきたので、アテナは気持ちを落ち着かせた。


「まあ、でもフランソワがどうしてるのかも気になってたしまちがったことは言ってない。アリシア、メアリはどこだ?」


「その変にいるとは思うけど……」


「お呼びでしたか?」


マルコが話し始めた途端に部屋へ人が訪ねてきた。

名をメアリ=ライン=ロードという。日本と南フランスにおける戦争の指揮官を務めるフランソワという青年の許嫁だ。

昔からフランソワの事を愛していて、フランソワのことならなんでも知ってることで有名の、言い換えればただのヤンデレである。


「メアリか、丁度いい。フランソワはどこに?」


「フランソワ様なら下にいらっしゃいますが……どういった用事で?」


「あいつがこれからどうすんのか聞きたい。中央フランス戦闘はあれでも意外とおされてる。まあそれでもルシフェルとかヘスティアも行かせてるし、倒すことは可能だと思うが、これからどこにまた悪魔たちが現れるか分かったもんじゃねえ。」


「それでしたら彼から直接聞いていただいた方がいいかと思いますので、呼んで参ります。」


そう言うと、メアリはお辞儀をして部屋から立ち去った。

その間、アテナ達はしばらく雑談などして待っていた。この3人で会うのがかなり久しぶりだったため大分長い時間話をしていたようだ。

そんな中、フランソワは来た。


「アテナにマルコじゃないか。久しぶりだね。」


「そうだな。お前がなかなか帰ってきてくんないからな。」


「エゾで北東チャイナからの侵略戦争があったのは聞いてると思うんだけど、そっちが昨日なんとか収まってね。やっぱ中国は強いよ。」


「勝ったのか?」


「もちろん。おかげで僕の手のひらには剣のタコができちゃったけど。」


「なら良かった。中国に負けてるようじゃこの国は守れねえからな。……それで、これからどうするつもりだ?」


マルコの質問にフランソワは肩をすくめた。


「また日本だよ。軍事線確保のために色々と、ね。」


「なるほどじゃあまたここを離れるんだな。…わざわざ帰ってきてもらって申し訳ねえな。」


「いえいえ。僕らは総司令官の仰せのままにうごくまでです。」


そう言うと彼は紳士のような柔らかな笑を浮かべる。


その後、メアリとフランソワは日本へ向かった。


大昔に、フランスは日本に植民地として乗っ取られた。奇襲だった。日本はアジアで最も強い魔力技術及び豊富な知識を持っている国でだったが、戦争で他国に侵略してくることは全くなかったため、突然の大奇襲にフランスはなんの対策もできなかったのだ。

しかしながら、彼らは乗っ取りつつもフランスと対等な立場を保つことに必死だったようだ。そんな流れがう有耶無耶のまま今日まで来ていて、フランスを中心にヨーロッパ、また、日本全土を支配下にして、悪魔の襲撃に対抗していた。

フランソワは日本人と日本人から生まれた完全な日本人だが、マルコは日本人とフランス人のハーフで、アテナやアリシアは完全なフランス人だ。このように政府や、王族の中でも日本人とフランス人との地位的な差はないのだ。


「俺たちはエデン作戦に集中するか。」


「ああ……………、思い出したくなかったのに。」


「ほんとにアテナたち行くの?Garden of Eden(エデンの庭)だっけ?危険な鉱山だって聞くけど。」


「……危険さ。でもそこに"奴ら"はいる。根源を滅ぼせることほど早いことはないんだ。アリシアの気持ちは分かるけど……私達は行くよ。」


そう、アテナたちにはもう一つ気がかりな事があった。それがエデン作戦だ。

エデン作戦とは簡単に言えば、先程アリシアの言っていたGarden of Eden(エデンの庭)という所にいるとされる、大悪魔を倒すための奇襲作戦だ。そのエデンの庭という鉱山は悪魔にとって所謂地球の活動拠点であると最近言われているのだ。

彼らはある程度悪魔の攻撃が収まってきたら作戦を始めるということで、来週には作戦開始することになっている。


ただ、


「失礼します。」


「ん、どうぞ。」


クッキーを口に頬張りながらアリシアは召使いの入室を促した。すると中から男性の召使いが深く頭を下げたあと中に入る。


「マルコ様とアテナ様にご報告です。先程、ヘスティア様により、相手を鎮圧させたとの事です。」


「おお、まじかよ。」


「ヘスティアちゃんやるね!」


「ヘスティアが倒したのか。てっきり私はルシフェルが場を収めてくれると思ってたよ。」


アテナはヘスティアが軍人になった時から一緒に稽古や訓練をしてきた、言うなれば彼女の戦友だ。そんなヘスティアが活躍してくれたことにアテナは素直に喜びを感じた。


「ということは、来週まで何もなければ暇になるな。臨時会議でも開くか?」


「今週何回目よ。もうそんなに会議室空いてないと思うよ。そんなに話し合うことってどんなことなわけか正直気になる…。」


「エデン作戦が近いからな。それはしょうがない。まだ全く足を踏み入れたことのない土地だし、しっかり作戦内容をみんなが把握してなくちゃどうしようもねえ訳だ。」


ヘスティアたちがあそこの悪魔達を制圧してくれたおかげで、予定されている計画はエデン作戦まで何もなくなってしまった。この間に何をするべきか、アテナは考える。

すると、アリシアが突然喋り出した。


「あ、いいこと思いついた!」


「いいこと?一応聞くけど。」



「3人でさ、エデンの庭の視察に行かない?アテナとマルコと、私で!!」




「「は?」」



アテナは何を言ってるのだろうと、マルコは煽るような発音でその疑問を一文字で表した。












「ーーーーはぁ……っはぁ……。」


「逃がすか!!」


「っ!?」



彼女は逃げる。自身が見捨てた世界と人々から、ひたすら走り、逃れようと。

人間に受け入れられるなんてことは絶対にない。彼女は人間にとっては許しがたい敵だから。

でも、彼女は人間の心を持ってしまった。“悪”という概念が芽生えてしまったのだ。

“悪”を本当に悪い事だと思えるのは人間だけだ。自分勝手な欲望だけで生きていけない社会が悪という概念を生み出し、それこそが社会の基盤だからだ。

悪魔やその他動物にはほとんど“悪”の概念はない。悪を悪だと感じないから悪ができるように、その行為一つ一つが当たり前かのように行われるからだ。




「………でも、何故か私にはその気持ちが分かる。」


「あ?なんだかよくわかんないこと言ってないで戻ってこい。お前が逃げ出した所で居場所なんてねえんだよ。」


「私は、ここにはいれないわ。あなた達のやってることが全て不満だし、それが建設的だとも思わないし、私はあなた達が大嫌いだから。」


「きっぱり言うじゃねえか。だが、もう逃がさねえぞ?」


「そうはいくかしら?」


彼女は地属性で大地を揺らし、相手のすきをついてまた逃げ出した。




そして、出会った。

久しぶりに書かせていただいた優樹です。

最近投稿が少なくなってしまったことは本当に申し訳ないです。ただ、これから先も少なくなることが予想されます。

今月を持ちまして、私は大学受験まで一年と一ヶ月を切りました。けしてレベルの低くない大学を目標に頑張って勉強しています。

ですので、これからは勉強優先にしていくため、投稿頻度が確実に減っていくことを報告申し上げます。今後とも、私の「過去人と未来人は次元を渉る」をよろしくお願い致します。

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