1/17
#01
こんばんは、柏原ゆらです。
五作目となります。またまた初恋がテーマ。何故でしょう。書きやすいのですかね……。
それでは、よろしくお願い致します。
「見ろよ! 俺、やっと『○○○』と『△△△』ゲットしたんだぜ!」
「いいなぁ、リュウちゃん! 私、まだ『○○○』しか持ってないよ~」
「片方持ってる真白もいいじゃんっ。でもヒカリは、どっちかというと『△△△』が欲しいな~。カホもそう思うよね?」
「うんうん。格好いいよねぇ。タクちゃんは?」
「俺は断然『○○○』だな。陽ちゃんはどうだ?」
「やっぱ、『○○○』だろ! 絶対譲んねぇ!」
笑い声が飛び交う公園。あれは、いつの事だっけ。
時は四年前。今でも覚えてる、小学六年生の夏。六年生といえば、男女問わずカードゲームに夢中になる年頃。照りつける太陽の下。毎日の様に、リュウちゃん、タクちゃん、陽ちゃん、ヒカリ、カホ、そして真白。幼馴染み六人は、これから先もずっと一緒だと思っていた。今は皆バラバラだけど、絶対に忘れたりはしない。特に、陽ちゃんは。だって――
――陽ちゃんは、私の初恋の人だから。