表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
夢幻犬鏡 ※整備中  作者: 奥瀬
第二章 小山若犬丸の乱① 祇園城奪還のこと
20/39

断章 岩窟無用語り③

 このあと、若犬丸は小田直高にくっついて常陸の小田城に遷るんだ。

 その日会うまで、見ず知らずの相手をよく信用する気になったもんだって? そういわれてみればそうだよなぁ。


 まぁ、小田家の先祖の八田知家といえば、寒川尼の弟にあたるし、その後も小山と小田は縁戚関係を結んでるから、若犬丸と直高はまるっきりの他人じゃない。といっても、あるかなきかの血縁に若犬丸が縋り付いたというわけでもないよ。武人なんてもんは、時と場合によって親兄弟でも血で血を洗うような争いをするからね。


 だが、直高は若犬丸のいい兄貴分になってくれてな。


 男ってのは、年上の気の利いた男がそばにいないと成長できんもんでさ。

 いや、里田や兵次では駄目なのさ。何しろ主従の間柄だし。田村荘司の息子は 暴れん坊の若犬丸には物足りないところがあったようだね。

 その点、直高と若犬丸は兄と弟のように・・・・・・

 直高は、若犬丸の欠けていた何かを補ってくれたのさ。


 ほら、若犬丸って、こう無手法かと思えば、生真面目過ぎるところもあるじゃないか。自分の命を顧みず、部下の命を助けようとするところとか。


 誰かさんみたいかね。

  

 あぁ、そうだ。

 似てるっていえば、もう一組いたな。

 境遇やら、性格やら、似すぎているがゆえに反目しあってさ。

 そのうちの一人が、若犬丸の生涯の仇敵、鎌倉公方、足利氏満。

 じゃあ、この男について語ろうか。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ