第110話 外伝㉖ 家族で風呂
なんてことなんだ?
俺は失念していた。仕事に気を取られていた。双子はユキと一緒に風呂に入っているのか?
俺は…俺は…自慢じゃないがユキと一緒に風呂に入ったことがねぇ!
これも子供の特権なのか?そうなのか?
「俺も一緒に入る!」
「あらあら家族みんなでお風呂!ちょっと狭くなっちゃうけど大丈夫よ~」
全裸のユキをこんなに明るい浴室の中で。俺の元祖息子が元気になりそうだ。
「私が大海の体を洗うから、大雄さんは大志の体を洗ってくださいね!」
「え~?いつもは母さんが洗ってくれるのに…」
なんだと?ユキが大志の体を洗う?なんて羨ましいんだ。これも子供の特権なのか?
「大海は私と違っておっぱいが大きくなるといいわね~」
そう言いながらユキは大海の胸部を洗っている。ユキはそのままでいいんだ。むしろそのままがベスト!
「大志、お前はどんなイチモツなんだよ?ふ~ん無難だな。まぁ、誰かを一途に愛する分にはいいだろうな」
「大志は蘭さんのところの茜ちゃんが好きなんだもんね?」
「俺は茜と結婚するんだ」
もう決めてるのか、早いな。
「茜ちゃん一筋だからいいのよ。大志には十分よ」
「父さん、大きいね…」
「まぁな。そりゃあ、母さんを満足させたいからなぁ」
「大雄さん!子供相手になんてことを話してるんですか!」
「なんてことなの?」
大海のツッコミ。
「父さんと母さんはいつもラブラブって話よ!」
「らぶらぶって?」
「すっごく仲良しってこと!」
「「ふ~ん」」
ちょっと長風呂になってしまった。ユキはもともと色白なのに、湯上りでほんのりとピンクに染まっている肌がなんとも色っぽい。
「きちんと体拭かないと風邪ひいちゃうからね~」
ユキは大海を、俺は大志の体を拭いてやることにした。
「あ、コラ。体拭いてないのに、どこに行く!」
大志が駆けだした。全裸で新橋親子を発見したようだ。
「大志君、お風呂に入ってたの?せっかく体が温まったのに冷えちゃうわ。体をちゃんと拭かないとダメよ?風邪ひいたらほら、注射打たなきゃいけないわよ?」
先生の言葉で大人しく全裸の大志が戻ってきた。
「すみません。大志が勝手に全裸で走り出しちゃって」
「仕方ないわよ。二人を相手にしてるんでしょ?あら、今日は三代目も一緒でしたの?」
「俺が大志を逃がしてしまった。首輪でもつけなきゃいけないのか?」
「丁度やんちゃな年頃の男の子ですもの、こんな感じです。きっと三代目の子供時代もこんなだったんでしょうね?」
「俺はもっと紳士然としていたはずだ。多分」
覚えてないからなぁ、親父が風呂に入れてたのか?
大海は淡々と風呂上がりの着替えも終えていた。
「ほら大志。寝間着を着て!」
「俺も母さんみたいなの着てみたいなぁ」
「大志が四代目を継いで、貫禄が付いたらね」
着流しの組長もいいなぁ。俺が今度着てみよう。着方はユキに教えてもらおう。




