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瞳は閉じない

ずうっ‥はぁっ

ずうっ‥はぁっ

「‥光を目で追ってくださ~い」

「‥」

(みとりだ‥)

「‥」

(何か話している。)

どうやら光を目で追えと言っているらしい。

上やら下やら右から左やらに何か動く。

正面から見ると全面に緑になるようだ。

全面に緑に見えるように見ると、何者かは満足する。

これが正面から見た状態になってるという事なのだろう。

理解した。緑に見えるように目を動かす。

「‥」

何者かは両目で順に同じ事をさせて、満足そうにした。

「‥」

何か話しているが、何だったか分からない。

すうっはぁっ‥

ぴっぴっ‥

意識が無くなった。


どれほど経ったのか?

「‥」

再び何か説明されていた。

「Yesなら1回、noなら2回目を閉じて下さい。」

(どうやら意志疎通の方法を探しているらしい。

最近のマンガは瞳をニコニコマークにしたり、×を書いたりするからなぁ‥

(瞳を閉じて♪)

人間は目を閉じられるけど、瞳は閉じられないのだよ?

そんなに眼を押し開いて光を当てられたら、閉じる事など出来ないのだ。)

(それだけで良い♪)

そう言えば、瞳に×を書いたりする表現もいつの間にか違和感なく見られるようになったなぁ。

瞼をとじていた指を離された。

「わかりましたか?」

(イエスは一回‥)

(瞬きしたらどうなるんだろう?)

チャンスは一回か?

何とかイエスは伝わったようだ。

その後、また緑をグルグル追い掛けさせられて、終わった。

すうっはぁっ

ピッピッ


「‥再び何か説明されている。」

「寒くないように‥」

裸にペラ一枚を掛けられた。

着替えたら手術室を出て病室に行くという事らしい。

「ガラガラガラガラ‥」

(隣の部屋の窓から見てたのか?うーん、何だ?ここは‥俺は手術室に居たのか?保育室じゃなくて?)

繋がっているケーブルや謎の管が絡まないようにチェックして‥

「1.2.3!」

何人かで俺を持ち上げて、ベッドに下ろした。

非力そうな女子も俺を持っている。

かなり重いはずだが、たいしたもんだ。

全裸を見られたな。

すうっはぁっ

ピッピッピッ


隣にあったの心電図らしい。

何かあったらすぐ来る。管は抜いてはいけないと説明して引っ越しは終わった。

動けないのに抜ける訳無いだろう?

あ、寝返りか‥

寝返りなど出来はしないけどな!

試しに心臓止めて、来るかどうか試すか‥?

(不随意筋は動かす練習したからな!心臓は出来た事無かったはずだけど‥いざとなったらそうしよう‥)


何度か誰か来た。

皆名乗ったが、覚えてられない。

1人くらいは覚えよう。

俺を持ち上げた怪力彼女はハナコと言うらしい。

覚やすい!

バナナは好きだし、毛布?掛けてくれたし、瞳だけで意志疎通出来るし、

優しいな!

バナナだけは覚えよう。




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