俺を見窄らしいフリ方をしたこの女のを俺は絶対に許さない!
俺を見窄らしいフリ方をしたこの女のを俺は絶対に許さない!
俺の彼女だった女が、俺よりも金も地位も名誉もある男と付き合うために、
俺の目の前で、この女は俺をフリやがった!
『“なんて、見窄らしい!”』
『・・・ど、どうして急に、俺と別れたいなんて言うんだ?』
『“オレが正式に彼氏になったからだよ! いい加減に別れろ!”』
『山蔵って? 私の彼氏には見窄らしいく、釣り合わないのよ!』
『で、でも? 付き合いはじめは、俺とは凄く合うって、』
『お前には、彼女は勿体ない! 誰が見ても釣り合わないだろう!』
『・・・あ、あんたは黙っててくれ! 俺は彼女と話してるんだ!』
『もう話す事はないわ! 行きましょう!』
『あぁ、お前もオレみたいにお金を持ってたら? こんな風にフラれな
かったんだろうけどな!』
『・・・・・・』
俺は多くの人が見ている前で、彼女にフラれた!
しかも? 彼女は既に新しい彼氏が居て、俺よりもお金も地位も名誉も
あの男と付き合っていたんだ!
・・・でも、俺と付き合いはじめの頃の彼女は?
俺は元々、お金もないし仕事もなく何の取り柄もない男だと知って、
彼女は俺と付き合ってくれた。
『“貴方が何も持っていなくても私は貴方を愛していくわ!”』
『・・・あ、ありがとう。』
俺が唯一! 持っていたのは、“絵を描く事。”
しかも? 絵本作家を目指して、作品作りを毎日していた。
売れない作家は、彼女を養ってはいけない!
俺の代わりに必死に働いて俺を養ってくれた彼女。
・・・でもそのうち、俺に才能がないと分かったのか?
彼女は、俺を見限ったんだと思う。
だけど、、、あんなフリ方しなくてもいいと思うんだ!
俺はみんなの前で恥をかき、彼女からどん底まで突き落とされ、
最後はゴミの様にフラれた!
彼女と彼女の新しい彼氏が俺の前から居なくなった後、、、?
俺は周りに居た奴らにこう言われる!
『アイツ、カッコ悪いな、』
『確かに、見窄らしいわ。』
『彼女の新しい彼氏って? めちゃめちゃ金持そうだったよね!
いいスーツ着てたし、それに比べて、そりゃこの男フラれるわ~!』
『ワタシなら最初からこの男の人とは付き合わない~』
『・・・あぁ、カッコ悪るッ、』
俺は完全に、“見世物で、”
しかも? 俺をバカに知る奴ばかりで、俺を可哀そうと思う者は一人も
居なかった。
突然、大好きだった彼女にフラれて、しかも? その彼女には既に新しい
彼氏も居て、俺は人が多く集まる場所でフラれる。
こんなカッコ悪いことはないよな。
でも? 俺はこんなフリ方をしたあの女を絶対に許せない!
人前で俺をゴミの様に捨てたあの女を俺は、、、。
*
その後は、俺は必死に“プロ絵本作家になる為に努力を重ねた!”
その結果! 俺は見事、プロの絵本作家の仲間入りになる!
仕事もどんどん入ってきて、お金も凄い勢いで貯まっていったんだ。
・・・その事を知った、あの女がまた俺の前にやって来た!
『・・・ひ、久しぶりだね、元気だった?』
『何しに来た?』
『以前はごめんね! 謝っても許してもらえるとは思ってないけど?
もうあの時の彼氏とは別れたの! だからまたやり直せないかなって、
都合がいいと思うけど、もう一度! 考えてくれないかな?』
『“いいよ、ヨリを戻してやるよ!”』
『えぇ!? いいの?』
『勿論だ!』
俺はこの女をトコトンまで苦しめるためにヨリを戻した!
もう好きでも何でもないこの女とまたヨリを戻すなんて、
でもこれは! “復讐だ!”
この女をあの時の俺の様に、見窄らしく捨ててやるんだ!
今に見てろよ!
『“今日、パーティーがあるんだ! ○○ホテルに来てほしい!
時間はまた後で知らせる!”』
『・・・うん、分かったわ!』
俺は後から来たあの女を無視して、他の女性達とイチャイチャして
あの女の前で、俺は別の女性を連れてパーティーの会場を出てタクシー
に乗り、ホテルに向かう。
あの女は一人あの会場に取り残され、どうしていたのだろう?
俺は連れて来た女性をそのままタクシーに乗せて、俺だけホテルの前で
降りて、女性にタクシー代を払い一人で家に帰ってもらった。
『えぇ!? ココで終わり?』
『そうだよ、また今度会う日まで。』
『・・・そ、そんな、』
『じゃあ、おやすみ。』
『・・・・・・』
*
俺はこの後からも、“たくさんの女性達とあの女の前で遊びまくる!”
そのうち耐えられなくなったあの女から、俺はまたフラれた。
でも今度は、前とは違う!
“俺の勝ちだ!” 俺をゴミのように捨てたあの女に仕返しをしてやったんだ!
もう二度とあの女とは会う事はないだろう。
・・・でも? 何か後味が悪く、俺の心にぽっかり穴が空いてるような
そんな想いだけが残った。
俺は本当に、“あの女に復讐をするべきだったのか?”
俺に何が残ったのだろう?
きっと俺は一番大事なモノを失ったのかもしれない。
あんなに大好きだった彼女はもう居ないんだ!
もう元には戻らない。
“まさか? 今更、自分の気持ちに気づく俺は本当のバカな男なんだと思う。”
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