第九話 修学旅行班決め
今回のお話は少々長めです。ご了承ください。
5/29(金)今日は来る7月頃の修学旅行の班決めをする。当日まであと一ヶ月ほどだが、この学校はイベントが多いのでスケジュールが過密なのである。
「莉絵〜。一緒に組も。」
当然声をかけるのは莉絵である。だって他にまともな友達いないし?あとは適当に余るのを待とうかと思っていると…。
「紗夜、一緒に組むぞ。」
「紗〜夜ちゃん♪一緒に組も〜。」
そう声をかけてきたのは、このクラスの2トップである。
あぁ…女子の視線が痛い…。
「どうして二人とも私と?君たち引く手数多でしょ。」
「いや、めんどくさいから全部断った。」
と、実太は言った。珍しく女子のお誘い全部断ったようだ。普段は全く断らないのに…?
雨谷くんは…
「え〜だって、紗夜ちゃんがいいんだも〜ん。ほかの女の子は付き纏ってくるから嫌なんだよね〜。」
と、いかにもらしいことを言った。ん?私がいいってどゆこと?まぁいいか。
「あの〜…私のことも忘れないでもらえます〜?」
と、莉絵が言った。確かに、忘れていた。
「あぁ〜ごめん、望月さん。一緒でいいんだよな?」
「ごめ〜ん、望月さん。君も一緒に組も〜。」
と、それぞれ謝罪の言葉を挟みながら、ちゃんと班に入れてくれているようだ。とゆーか、莉絵いなかったら一緒に組まないしね〜。安心、安心…じゃなかった…。視線は痛いままだぁ…。
「ん〜でも女子の視線が痛いんですがそれは…。」
と、私が言うと
「気にすんな、そんなもの。」
と、実太が言い、
「気にしなくていいよ〜そんなの嫉妬でしかないんだから〜。」
と、雨谷くんが言うと、視線は八方に散っていった。イケメン二人と班行動することが羨望の対象になることぐらいはわかる。でも、そこまでいわなくても…
そして、流れで班は、私、莉絵、実太、雨宮くんの四人で決まってしまうのだった。