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第六十九話 近づいてきたデビュー
時は進んでデビュー予定日前日。私のSNSアカウントのフォロワーは莉絵の予想を遥かに超える10倍以上に跳ね上がっていた。これに関してはおそらくだが、有名ストリーマーの影響が大きい。でもまさかこんなに伸びるとは。あれ?何回もこんなことを言ってる気がする。
「さて、デビューは明日ですが、自信の程は?」
「もちろんありますよ。でも、不安もあります」
「というと?」
茶番気に聞いてくる清水さん。この人なりの気の使い方なのかな。
「正直思っていたより期待されていて、コケないか心配です」
「君はこの過密スケジュールに耐えてきたんだから、実力はあるよ。私が保証する。予想外だったが、うちの事務所の看板はすでに君だ。これからはゴリ押ししていくし、スケジュールはもっと詰まるかも知らない。でも、それを調整するのが私達の仕事だから、何かあったら遠慮なく言ってくれ」
「…!!はいっ!!」