第二十八話 7月の学校生活①
さて、7月に突入し夏休みまで3週間を切る今日この頃。私たちには来る新しき行事にむけてやるべきことがあった。それは…
「はーい。じゃあ文化祭の実行委員決めるよー。」
そう、文化祭の準備ある。この学校は特殊でイベント盛りだくさんであるがゆえに、夏休みまで使わなければ、入り切らないのである。
「はーーい!私やる〜。」
と真っ先に手を上げるのは、クラスの陽キャ女子、渡会陽奈さんだ。いや、クラスのギャルと言うほうが正しいのかもしれない。いまも制服を着崩し、授業もサボるという、典型的な素行の悪い生徒という感じなのだが、行事においては誰よりも真面目なため、基本的に教師も認める(もしくはお願いする)のである。
「あぇっ、渡会さんかぁ…。私あんまり話したことないんだよね…。」
と、莉絵が言う。
「別に悪い人じゃないよ。すごく気さくな人。少し抜けてるけど…。」
と、私は言うが中学が一緒で少しだけ話す機会があったのだ。
「そっかぁー。なら大丈夫かな。」
と、莉絵が行ったところで、教室の端でじゃんけんしていた男子グループもちょうど決まったようだ。
委員になったのは、小室裕太くん。渡会さんとは対照的に、ド陰キャと言った感じである。凸凹コンビだが、務まるのか…?