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第十八話 修学旅行③

今話も長くてすいません!まだまだ長編になってしまいそうです。

さて、なんだかんだありまして、元轟豪についた。


「お〜ここが元轟豪か〜。本当に出そうだねぇ〜。」


雨谷くんがそう言う。


「変なこと言わないでよぉ…。」


莉絵がいかにもな声を出している。もちろん私も声には出さないが、めちゃくちゃ怖い。


「霊などただのまやかしだ。別に怖がる必要などない。」


と私の幼馴染(くされえん)の実太は言う。でも、私は見逃さない。足の方向が明後日を向いていることに。これは怖がっている時のサインだ。隣の2人は気づいていないようだが。


〜元轟豪中〜


「んお〜これが戦時中の避難所か〜狭いな〜。」


雨谷くんはなんだか感動しているようだ。そんなに歴史が好きなのだろうか?


「ここにたくさんの人たちが逃げて来て過ごしていたんだもんな。それならば、黙祷を捧げなればいけないのかもな。」


そう実太が言うので、全員で出るタイミングで黙祷を捧げ、今日は帰ることにした。


〜二日目〜


今日の予定は、ひめゆりの塔を午前中に見て周り、そのあと、国際通りで自由に買い物をする予定だ。楽しみだな〜。


「ん〜!今日は紅芋タルトでしょ〜、サーターアンダギーでしょ〜、それからそれから〜」


「莉絵、よだれ垂れてるよ。」


私がそういうと、ハッとして莉絵が口元をぬぐった。やれやれ、食べ物のことには本当に目がないんだから。


〜ひめゆりの塔〜


「ありがとうございました〜。」


今日は移動距離が長いので、タクシーを使うことにした。運転手さんにお礼を言って、私たちは歩き出す。


「おぉ、これが慰霊碑か…。」


雨谷くんは食い入るように見つめている。


確かにそこには大きな穴と、慰霊碑が建っていた。そこは入ったら二度と出られないような、底が深く暗かった。どうやら、戦時中は野戦病院として使われていたらしい。


〜ひめゆりの塔中〜


「うわぁ…こんなにいっぱい…。」


私が見ている場所、そこにはひめゆり学徒隊として、勇敢に散って行った英霊たちの、名簿と写真が置かれていた。中には、写真はない方もいた。総勢200名を超えている。


「こんなものまで、、」


そこに置いてあったのは、ひめゆり学徒隊のメンバーの日記だった。そこには悲惨な戦争の現実と、感情が事細かく記されていた。


私たちは一周し終わった後、しっかり記憶にとどめ、黙祷を捧げて立ち去るのであった。

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