第十一話 期末テスト
さて、時期は6月中旬。私達の学校は、修学旅行まで2週間を切っているというのに、期末テストが行われる。
「ねぇ、莉絵。なんでうちの学校ってさ、こんな時期に期末テストやるのかなぁ。中間テストのときも思ったけどさ。」
「さぁ?私、ちょうど部活の大会と被ってて、補習で許されたから、中間やってないし。」
だそうだ。これじゃあ莉絵に聞いても無駄そうだ。
と、そこにちょうど私の幼馴染が通った。あ〜ぁ今日も今日とて囲いがすごいことで。
なんで、”こんな時期にテストをするのか”という、どうでもいい質問の答えを聞いてみようと思ったがやめた。ん?なんかこっちきた?
「そんなことは知らん。」
と、突然幼馴染が言い放った。え?私何も言ってないけど…。
「顔に書いてある。」
とだけ言ってその場を去っていった。えぇ…何、このデジャブ…。あいつには、心を読む能力でもあるのか…?横で莉絵は笑いをこらえているようだったが、特に気にもならなかった。
〜キーンコーンカーンコーン…〜
「んあぁ〜、テスト終わり〜。」
「あぁ〜…きつかった〜…。」
テスト終わりの私の机には、全く対象的な2人が転がっているのであった。さっきも自分の机で、”終わったぁ…”とか莉絵は言っていた。一緒に勉強したはずなんだけどなぁ…。(はぁ…)




