閻魔の代理人
『ドカッ、ズバッ、バキッ』
「よしっ、勝った!」
薄暗い部屋の中で一人の少年がスマホでゲームをしている。俺の名は琴吹康也。どこにでもいる普通の高校生だ。今日は月曜日。今日からまた学校だ。
「めんどくさいなぁ」と言いながら朝の支度をはじめる。「行ってきます。」と言って学校に向かう。朝まで徹夜でゲームをしていたから眠くて頭が働かずボーッとする。
横断歩道を渡っていると
キキーッ ドンッ
何かがすごい勢いでぶつかってきて俺は吹き飛ばされ、そこで意識が途切れた。
「ここはどこだ?」
目が醒めると見たことのない場所で倒れていた。
どうやら巨大な和室のようだが全く見覚えがない。
「ここは審判の間。死後の世界。君は死んだんだよ。」
いきなり頭上から声が降ってきて見上げてみると和室の少し段差の上に5mはありそうな巨人が脚を組んで座っている。
「あんたは誰だ?」
「僕は閻魔さ。死後の世界を司る者。」といいながら巻物のような物を広げ、読んでいる。
「どうやら君は善良な人だったようだね。そして引きこもってゲームばかりしているゲーム廃人だったのか。」
俺は羞恥で顔が真っ赤になる。
「どうだっていいだろそんなこと。」
すると閻魔が
「どうでもよくないさ~親御さんが悲しんでるよ~」と言い
「まぁそーんなことはどうでもいいんだ。君に少しお願いがあってね。君、閻魔の代理にならないかい?」
俺は思わず「はぁ?」と言ってしまう。
「実はこの死後の世界で僕に楯突き謀叛を起こしている反対勢力がいるんだ。けど、僕はとても忙しいからねっ。そいつらに対応出来ないんだよ。だから代理人を立ててそいつらを成敗してもらおうと思ってさっ。」
「成敗って言ったって軟弱な俺一人でどうするんだよ。」
「閻魔の代理人になると魔法的なものが使えるようになるからさ。無双し放題だよ。だからお・ね・が・い 行ってきて。」
まるで夢に憧れたゲームの世界のような話ではないか。
「もちろんです。僕にやらせてください。」
閻魔は「オッケ~ じゃあ頼むね~ よろしく~」と言って
手を振ると、俺はいきなり空に投げ出され落下していく。
「よろしくって言ったってどうすりゃいいんだよぉー」と叫びながら落ちていく。
はじめまして。
今回が初めての本格的な執筆、投稿となるので拙く大変読みづらいかと思いますがこれから精進していきますので、これからどうかよろしくお願いします。